CLOSE
FEATURE | TIE UP
アウトドアサウナを通して、トレイルヘッズが提案する未来。
シームレスに繋がる都市と自然。

アウトドアサウナを通して、トレイルヘッズが提案する未来。

東京都心から西へ車で1時間半ほど。東京都檜原村に会員制キャンプ場「HINOKO TOKYO(ヒノコ トウキョウ)」はある。この施設の目玉として、真っ黒な箱型のサウナが設置されたのはつい先日のこと。ここを運営する「トレイルヘッズ」は、働く場をプロデュースする会社だ。では、なぜそんな会社がキャンプ場を手がけるのか。キャンプ場のことやサウナを切り口に、代表の山口さんと焚き火を囲みながら話した内容は、働き方であり、生き方の話だった。

働き方の選択肢を増やす、オフィス代わりのキャンプ場。

山口さんと同じように、働くことと並列で、暮らす・遊ぶを考えることは、否が応でも働くことそのものを再考、再定義していくことになる。

「HINOKO TOKYO」の楽しみ方は、ユーザーに委ねられている。ワーケーションの場として仕事をする人も実際にいれば、サウナを楽しむ人がいてもいい。

「効率性という視点で考えると、家やオフィスで働いた方がいいのかもしれません。でも、はたして効率性だけで働くのが幸せなのかと。実際、僕はアウトドアが好きで、仕事と切り離すとどちらも満足度が下がってしまう。僕の場合、実際に遊ぶことが働くことに好影響を与えることもあります」

遊びというと、怠けていると思う人もいるが、山口さんの考えは違う。

「スノーボードが好きで、時々バックカントリーというエクストリームなスポーツもやるんですが、ごくたまに、 ヒヤッとする場面に遭遇します。そうすると、仕事でモヤモヤ悩んでいた感情がニュートラルになって、ちょっと落ちついて考えられるようになるんです。広い空や大地も見れるし、物理的にも精神的にも視界が広がります」

当たり前だが、人間は働く機械ではない。機械と同じように効率ばかりを追い求める働き方は、果たして人間らしいと言えるのだろうか。そして、これからの社会で生き残れるのは、機械にはない人間だけの発想力や創造力を持つ人々だと言われている。であるならば、会社や働く環境に求めるものも、人間性が不可欠になるんじゃないだろうか。

「これから先、働きたい会社として選ばれるのは、成果や効率だけの指標を掲げるのではなく、その人が気持ちよく働ける環境を提供できる会社なのかもしれません」

山口さんが未来をそう語るように、働く形が多様になること、つまり働き方の選択肢が増えることは、僕らにとっては歓迎すべきことだ。「HINOKO TOKYO」のように、オフィスの床の代わりに土、天井の代わりに青空、という環境で働くことが認められる社会。そんな未来は、すぐそこなのかもしれない。

INFORMATION

トレイルヘッズ

trailheads.jp

Nature Tokyo Experience

www.naturetokyoexperience.com/

協力/東京観光財団

このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事#Nature Tokyo Experience

もっと見る