自分がいいと思うものしかないから、伝える言葉は全部真実。

公園でゆっくりと過ごした後は、鎌倉にある柿本さんのお店「柿乃葉」へと出発します。


小さな路地や細い道が多い鎌倉。〈ルノー〉が生まれたフランスのパリも、鎌倉とおなじように小さな道が多く存在します。そうしたところでもスムーズに運転できるのは、「キャプチャー」がコンパクトなクルマだからこそ。
「すごく小回りが利きますよね。もともと車体が大きなSUVに乗っていて、それと比べると本当にラクです。鎌倉って本当に道が狭いんですよ。だから大きなクルマでギリギリ通れるような道でも、『キャプチャー』ならストレスなく運転することができますね」
続けて柿本さんはこんなことも話していました。
「これなら女性でも運転しやすいと思います。うちの妻も狭い道はニガテみたいなんですけど、『キャプチャー』のサイズ感ならきっと大丈夫だと思うんです。運転席に座っていて視界が悪いところもないですし、なにも気にならないっていうことは、外が見やすいってことですよね」



パーキングに「キャプチャー」を停め、鎌倉の細い路地を歩きながらたどり着いたのが「柿乃葉」。昨年の秋に柿本さんがオープンした新しいお店です。鎌倉駅から歩いてすぐの立地でありながら、静穏な空気が流れる場所にこのお店はあります。
「週末にサーフィンで鎌倉に頻繁に来るようになってからこの土地に惹かれていって、いつかはお店をだしたいと考えていました。逗子に引っ越したのも、そうした町の雰囲気に魅了されたからなんです。お店の物件をずっと探すなかで、不思議な縁でここを紹介していただいて。求めていたものがすべて揃った理想的な空間で、なにか自分の中で運命めいたものを感じました。それですぐにここでやろうと決めたんです」



週に2、3回は都内に向かい、そのほかの日は休日を除いてほぼ「柿乃葉」で仕事をしているという柿本さん。「柿乃葉」は仕入れから接客はもちろん、商品の撮影、ブログやインスタグラムの更新、オンラインショップの管理や発送作業など、すべて柿本さんひとりでこなしています。
「『ブルーム&ブランチ』と『柿乃葉』のなにが違うかというと、ここはぼくが自分本位でわがままに小売りを追求するお店なんです。自分が定価をだして買いたいと思うものがここには置いてあります。自分が着たくてなおかつ自分に似合うと思えるもののみ、価格も気にせずに仕入れて、マークダウンもしません。そうしたものを店頭で自分の言葉を通じてお客さんに伝える。『ブルーム&ブランチ』ではスタッフが接客しますけど、『柿乃葉』ではぼくがそれをやります。自分が局地的に気に入っているものを少量揃えるだけのシンプルな構成なので、伝える熱量も増すだろうしそこに真実しか無いと思うんですよ」

鎌倉はファッションをやるのが難しいと言われている場所。それにも関わらず、柿本さんがセレクトしたアイテムを求めて、たくさんのお客さんがここに訪れるといいます。
「ぼくの言葉にウソが無いって、お客さんにも伝わっているからだと思います。自分がお客さんの立場になったとき、誰から買うっていうのはすごく重要ですよね。ぼくはファッションビジネスという言葉が好きになれなくて、利益追及のためだけのものづくりや、仕入れというのは絶対にしない。常にその気持ちを持ちながらこの仕事を続けてきました。お客様はもちろん、つくり手にとっても温度感のある店がつくりたいんです。そういう意味で、お客さんはぼくのことを信頼してくださっているのかもしれません」

おすすめする言葉にウソがないこと。そこに信頼感が生まれ、お客さんはお店に足を運ぶ。すごくシンプルでまともなことですが、簡単にできることではありません。でも柿本さんは、それを「柿乃葉」と「ブルーム&ブランチ」の両方のお店で徹底しています。
「『これがいい!』という熱意はお客さんに伝わるんです。それにぼくらの扱っている服は決して安いものではないし、それを売るには真実をつたえないと厳しいと思っています」