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あの人にとってのランニング。  Vol.03 COMMON LANDSCAPE / INN THE PEOPLE 岡本佳隆
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あの人にとってのランニング。
Vol.03 COMMON LANDSCAPE / INN THE PEOPLE 岡本佳隆

健康維持の手段というよりも、カルチャーとして世の中に浸透してきたランニングというアクティビティ。ランはいまや、ヒップな遊びとして認識されようとしています。今回は〈ニューバランス(NEW BALANCE)〉協力のもと、ランナーたちにインタビューを敢行。走り始めたきっかけや、ウェアやシューズのこだわりなどなど、ランニングにまつわるアレコレについて話を聞きました。

今回登場するのは名古屋を拠点とするランニング・コミュニティー「COMMON LANDSCAPE(コモンランドスケープ)」を主宰する岡本佳隆さん。「健康からピュアな表現が生まれる」と語る岡本さんの真意に迫ります。

PROFILE

岡本佳隆

愛知県出身。上京後にスタイリストアシスタントを経て帰郷し、自身がオーナーを務めるお店「SHIKI」を2009年にオープン。2015年より理容師として活動をスタートし、ショップ名も「INN THE PEOPLE」にリニューアル。同時にランニング・コミュニティ「COMMON LANDSCAPE」を立ち上げ、名古屋をフィールドとしたグループランを主催する。

できるだけ不純物をゼロにして、ナチュラルな表現をしたい。

ー 岡本さんがこのお店をオープンしたのはいつのことですか?

岡本:2009年です。当時ぼくはまだ理容師の免許を持っていなくて、そのときは経営を中心にしていました。もともとぼくは東京でスタイリストのアシスタントをしていたんですが、帰郷後に結婚して、奥さんと一緒にお店をやろうということになり、スタートしたんです。

ー その後、岡本さんも理容師の免許を取得したんですね。

岡本:27歳くらいのときにニューヨークへ訪れ、現地のバーバーカルチャーに触れてとても魅了されたんです。それで学校に通って、30歳のときに免許を取得しました。

ー ずっとファッションは好きだったんですか?

岡本:むかしから好きですね。このお店もファッションが好きで、その延長でやっています。中学生の頃に仲が良かった友達と一緒にスケボーをはじめたり、あとはX JAPANのHideの影響も大きいですね。当時はロックやパンクに惹かれて、Hideがジョージ・コックスのブーツを履いていたのを見て、カッコいいなと。スケートや音楽などのカルチャーからファッションにのめり込んでいきました。

ー このお店はもちろんのこと、岡本さんが主宰するランニングコミュニティ「COMMON LANDSCAPE」のSNSなどを拝見していても、どこか美意識みたいなものを感じるんです。そうしたセンスはどんなところから生まれてくるのか気になります。

岡本:ぼくは生活する中で、テーマとして“Health(健康)”というものを意識しています。表現は健康じゃないとできないと思っていて、どこかに嘘や偽りがあるとバレてしまうし、無理をしているとクオリティが上がらない。できるだけ不純物をゼロにして、ナチュラルな表現をしたいと思っているんです。

むかしはカッコいいものを見て、ただそれを真似るだけで満足していました。だけど、だんだんそうしたものに深さがないことに気付きはじめて。中途半端だということを自分でもわかってきたんです。もっと自分の生活から発信されるものや、ピュアな表現方法を模索していた時期にランニングをはじめて、徐々に自分らしさみたいなものを取り戻していったんです。

健康を意識して、ランニングが生活に取り入れられて、そうした状況の中から自然と生まれる表現って、ピュアだし、なおかつ楽しいものなんですよ。そういうことを日々考えながら生活していますね。

ー そうした考えに至ったのはいつ頃のことですか?

岡本:「COMMON LANDSCAPE」をはじめた頃なので、2015年くらいですね。

ー 健康のための手段としてランニングを選んだのはどうしてなんですか?

岡本:2015年にお店をリニューアルして、自分も理容師として活動するようになってから忙しくて、きちんとお客さんとコミュニケーションを取れないことに苛立ちを覚えていました。「INN THE PEOPLE」という店名は、人が集う小さなホテルのように気持ちのいいお店にしたくてつけたんですが、当時はただただ髪を切ることで精一杯で。楽しくお客さんと関わっていくために、なにかコミュニティをつくろうと思ったんですよ。

いま「COMMON LANDSCAPE」の写真を撮ってくれている亀山くんというお客さんがいて、彼の髪を切っているときに、海外で起こっているランニングブームの話になったんです。調べると、そこでは音楽やファッションなどのカルチャーも密接にリンクしていて、そうした在り方に影響されて、自分たちも走ったことないけどやってみようということになって。

毎週、亀山くんとふたりで集まって走るという活動をしながら、いろんなお客さんに声をかけていたんですが、なかなか人が集まらず、2年くらいはずっとふたりで走っていました(笑)。

ー そこからどのようにして人が増えていったんですか?

岡本:いま考えると、ぼくと亀山くんには、ファッションや音楽という共通言語があったんですよ。そうした共通言語をもとに声をかけることで、ぼくたちの活動に興味を持ってくれる人たちが自然と集まるようになって、コミュニティのメンバーも増えていったんです。髪を切っているときにお客さんと話してて、おもしろそうな子には一緒に走らないか軽く声をかけたりします。それはあくまできっかけですが、走ることで表現できる人を発掘していく楽しさもいまはありますね。

ー 単なるランニング・コミュニティではなく、表現者たちの集まりでもあると。

岡本:そうですね。メンバー同士がつながって、プライベートで一緒に仕事をするようになったりとか、そういうのが見てていちばんおもしろいですし、うれしいです。

ー でも、その前に走らなければならない(笑)。

岡本:そう、走らないといけないんです(笑)。健康であることが条件ですから。だから、ぼくたちの共通言語がいまではランニングに変化しています。そこで見える景色を共有したいし、そこから生まれるものを良しとしたいので。

〈New Balance〉FuelCell PRISM v2 ¥13,200、Q Speed フーディー ¥9,790(税込)

INFORMATION

ニューバランス ジャパンお客様相談室

電話:0120-85-0997
shop.newbalance.jp

COMMON LANDSCAPE

Instagram:@common_lanscape

INN THE PEOPLE

innthe-people.com
Instagram:@inn_the_people

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