そんな会話を広げているうちに「MY G-SHOCK」が完成!
「インスピレーションソースは映画ですが、組みながら段々とゲーム機みたいなレトロな感じにしたいと思い始めて。ファミコンをイメージしました(笑)。スケルトンの素材だと、同じレトロな雰囲気でもゲームボーイっぽくなりそうだったので、もっと大人の趣味らしいゲーム機に振ろうとマットな素材でまとめました。でも、いま気づきましたが、『冒険者たち』のビジュアルに引っ張られたカラーリングかもしれないですね(笑)」
過去と現在が交差したオリジナリティ。
「スポーティにはせず、アメリカントイのような遊び心があるカジュアルなアクセサリーに仕上がりました。マットなベージュが主役なので合わせやすいのはもちろん、ほんの少しミリタリーテイストでもある。一見、シンプルなようで、内側に密かな可愛げが潜んでいるのが好みです」
サンドベージュをベースに、ベルトループの水色と赤でポップさを加えた一本。
「水色と赤は、どちらも自分が好きな色ですし、この組み合わせは相性いいですよね。水色はよく着る色で、赤は22年秋冬シーズンのキーカラーです」
「赤にハマっているのは、昔のYMOの赤いセットアップがカッコイイと思ったのがきっかけ。最近観た細野晴臣さんのドキュメンタリー映画も良かった。話が逸れるんですが、クレヨンしんちゃんの映画『大人帝国』も好きで、しんちゃんも赤い服を着てますよね(笑)。最近の気分が反映された〈G-SHOCK〉かもしれないですね」
今回の「MY G-SHOCK」がそうだったように、過去の記憶や今現在の気分など、さまざまなものからアイデアを抽出する大陸さん。“自分用”という当初のお題もクリアし、完成した〈G-SHOCK〉にご満悦の様子。
「今日のカラー選びでは、様々な発想が広がりました。日頃のデザインワークも、頭の中でコラージュをするように出来上がっていきます。使いたい生地や柄を出発点につくる服もあれば、映画の衣装からヒントをもらう服もある。いつもリサーチが長くて、ビジュアル撮影の直前までモノを追加することもあれば、シーンの変更もある。堀りながらどんどん広げて、自分の頭の中にひっかかるものは全て出して、そこから取捨選択する感じです」
「アクセサリーとして時計を楽しむのって俄然アリですね。普段付けているのはシルバーのリングとネックレスくらいで、あまりギラギラ光らせるのが得意ではないので、このマットな質感はハマりそう。つるんとしたアウトドアアウターにも、温かみのあるウールコートにも映えそうです。暖かくなったら、デニムのセットアップにアクセントで付けても可愛いかも。ファッションにプラスワンとしての〈G-SHOCK〉、楽しいです」
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