CLOSE
FEATURE | TIE UP
なぜユニクロの定番品は、新しいスタンダード足るのか。
The new standard goes on.

なぜユニクロの定番品は、新しいスタンダード足るのか。

オックスフォードシャツ、チノパン、デニムシャツ、スウェット。〈ユニクロ〉の定番品たるこれらのアイテムは、実は毎年と言っていいくらい、細かなところを含めてアップデートし続けている。その変化を知る人は多くはないだろうし、気の向くままでもファッションは楽しい。でも、服の裏側を知ることはファッションをより楽しむための補助線になり得る。なぜこの新しい定番品がいいのか、そしていいと感じるのか、その秘密に迫る。

  • Photo_Keisuke Kitamura
  • Styling_Masaaki Ida
  • Hair&Make_Eriko Yamaguchi
  • Model_Takumi Nishimura
  • Text_Shinri Kobayashi
  • Edit_Ryo Komuta

いい風合いに育てやすいシャツの秘密。

OXFORD SHIRT
オックスフォードシャツ

いい風合いを買うことは難しい。でもいいシャツを買って、それを育てることはできる。

使い込むうちに、生地がちょうどいい感じにくたって、体に馴染み、その人の雰囲気に合ってくると、その服はその人だけのものとなる。言語化しづらいけど、風合いが感じられて妙に似合っている。これこそ、服の理想の一つと言えるかもしれない。

このオックスフォードシャツは、新品でもとてもいい表情をしたシャツだけど、長く付き合っていくなかで絶妙な風合いを出しやすい秘密がある。

オックスフォードシャツとは、オックスフォードクロスで作ったシャツのこと。生地名が商品名になるほど、生地選びは重要な要素だけど、〈ユニクロ〉の定番品・オックスフォードシャツは2021年におよそ8年ぶりとなる大きなアップデートが行われた。

知る人ぞ知る、三子撚り(みこより)または三子糸(みこいと)と呼ばれる、三本の糸を撚り合せた生地を採用することで、二本糸による双子撚りや一本糸の単糸よりも、ずっと丈夫にしなやかになった。いいオックスフォードシャツの生地は、ちゃんと厚みがあるのだ。だからこそ、洗えば洗うほど生地が痩せて貧しくなることもなく、いい風合いが出てくる。

〈ユニクロ〉オックスフォード ストライプシャツ¥2,990、Tシャツ¥1,500、パンツ¥3,990、肩に巻いたセーター¥2,990、ハット¥1,990(すべてユニクロ) その他(スタイリスト私物)

また、シャツの印象を左右する衿は、あくまで控えめな形になっている。主張しすぎないように衿の大きさを抑えて、肩から衿先にかけてすっきり流れるように設えてある。第一ボタンをあけたときにきれいなロールが出るのは、ボタンダウンならではの魅力でもある。

なんとなくいい感じの服は、なんとなく、では生まれないことがわかる。〈ユニクロ〉のこだわりを知って楽しみながらも、着る側としては、気にせずにガンガン洗って、着倒したい。それこそ、オックスフォードシャツというカジュアルなシャツとのいい感じの付き合い方なのだろう。

INFORMATION
このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事#uniqlo

もっと見る