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Shopping Addict 2022 Aug. 〜編集部員のお気に入り〜 後編

Shopping Addict 2022 Aug.
〜編集部員のお気に入り〜 後編

暑さ寒さも彼岸まで。熱波は落ち着いてきましたが、秋モノの登場でお買い物欲はとどまるところを知りません!

黄田駿
須藤結理
竹田崇真
柴山英樹
古賀結花
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黄田駿

わっしょい。

今年も花火を見ず、お祭りにも行かずで、8月が終わりました。わびしい。でも今週末の9月3日(土)からフイナムのお祭り「THE WEEKENDER」が始まります。初回は名古屋パルコから。豪華なメンツとともにどデカイ花火をブチ上げます。

INDEPENDENT

インディペンデントのアノラックジャケット

被り物は被りたくないもの。

パンツはまだしもトップスは他人や友達と被りたくないもの。丸一日おなじ服装だとかなりハズい。アメリカ生まれの〈インディペンデント〉は、何の装飾もロゴもなく、清々しいくらいにシンプル。そのうえ、リーズナブル。それなのに、安っぽさが皆無でしっかりとつくり込まれているんです。ZIP付きのカンガルーポケットやサイドポケットが備えられていて、十分すぎるぐらいの収納力があります。しかも裾のドローコードで好みのシルエットにもアレンジができる。撥水加工もされているから多少の雨でもへっちゃらってわけ。いざって時に備えてバッグに忍ばせておいても良さそうです。これだけシンプルだから、ピンズやワッペンでカスタムしたり、刺繍を入れたり、ペイントしたり、とにかく遊びがいのあるアイテムです。
¥9,800〜

INDEPENDENT
WEBサイト

SALOMON SPORTSTYLE

サロモン スポーツスタイルのスニーカー

シルバーはグレーの延長線上。

運動靴っぽいし、ギラッとしていて扱いづらい。シルバーのスニーカーをそんな目で見てしまっていましたが、時代は巡り巡ってくるもんでここ最近シルバーが気になります。近頃じわじわ流行ってきている気もするし。なかなか難しそうに思えるこの色。取っ付きづらいと思うのは最初だけで、履いてるうちに「シルバーはグレーの延長線上」だと感じてきます。それにシルバーの靴の中でも〈サロモン〉の一足は、比較的エントリーしやすいんです。シルバーの面積もそこまで大きくなく、グレーのワントーンだから奇抜さもない。裾からチラッと覗くシルバーにグッとくるんですよね。白やネイビーのパンツとも合わせやすくて、シルバーは万能色なんじゃないかとすら思えてくる。機能性や履き心地の良さは、言わずもがな。女性が履いててもいいんだよなー、これ。
XA PRO 3D ¥17,600

サロモン
WEBサイト

MYTONE

マイトンのタオルケット

灼熱地獄もゲリラ豪雨も。

先月公開した〈イジピジ〉の撮影でご一緒した壁画チーム「RELISH」。その母体となるand Supply Inc.が立ち上げたホームグッズブランドが、この〈マイトン〉です。「RELISH」のみなさんが描く壁画もそうでしたが、色柄のセンスが抜群なんですよね。はっちゃけたインテリアが好きな自分にとってはドツボなデザインとカラーリング。ルックスだけでなく、タオルの名産地・今治でつくられているため、ふっわふわでふっかふか。包容力も抜群なんです。夏が忘れていったような寝苦しい暑さが続きますが、これなら快適に安眠できそう。冬は冬で保温性があるようです。それにオフィス用のブランケットとして使うのも大いにあり。突然の大雨に見舞われてもタオルなら拭けますし。“世界一柔らかくて優しいアート”、そういっても過言ではありません。
各 ¥13,750

マイトン
WEBサイト
Instagram:@mytone_design

niella

ニエラのガーゼパジャマ

痛いところをつかれたら、ガーゼで手当て。

目が覚めて汗をかいたTシャツと短パンを洗濯機に放り込む。そしてまた寝巻きと似たようなクタクタのTシャツと短パンに着替える。いくらスケジュールが真っ白の休日でも、誰に会わなくとも自分一人で気分を上げていたい。この〈ニエラ〉というブランドは国内で指折りのタオル産地、泉州の老舗タオルメーカー「ツバメタオル」が立ち上げたワンマイルウェアブランド。ボディの素材はガーゼ。といっても、三重に仕立てられているため、しっかりと厚みがありながら、柔らかな肌触り。着ていくうちにクタッとしてきたり、毛羽立ってきたり、どんどん変化していくのも楽しめそうな一着です。同じ“くたる”であってもTシャツとはわけが違う。何と言っても、このシルエットとデザインがパジャマやルームウェア特有のだらしなさを払拭していていいなと思うんです。これなら突然の訪問があっても「なにその汚いTシャツ」って思われずに済むはず。昔観た映画(おそらく『ファントムスレッド』)にならって、パジャマの上にコート でも羽織ろうか。この秋の楽しみがまた一つできました。
シャツ¥16,390、パンツ14,190

ニエラ
WEBサイト
Instagram:@niella___2022

須藤結理

すぐおいしい、すごくおいしい。

ガッキーだけがギリギリ私とチキンラーメンをつなぎとめるものだったんですが、最近状況が変わりました。十数年ぶりにキャンプに行きまして、バーベキューあとに〆で登場。ものの1分で出来るし、まごうことなき旨さ。あのキャッチフレーズ、上手いこと言ってますね。私が考えたことになんないかな。

JACQUES MARIE MAGE

ジャック・マリー・マージュのディラン

ワケがある。

いったん殴りかからずに聞いてほしいのですが、ある記事をつくるまではアイウェアに高いお金をだして買う理由が到底わかりませんでした。使うとしても、用途はファッションとしてだし、毎月2週目を迎える頃には口座がさびしい若造です。テンプルがリベットがと言われても背に腹は代えられなかったのです。そう、この記事をつくるまでは。前後編にわかれて取材したサングラス企画、5店舗のメガネ屋に行きました。そこで見たのは、わずか何gのために汗水たらす職人たちの息吹、その美しい完成品、そしてそれらをシンデレラに捧げるかのごとく探して差し出してくれる店員さん…感動を覚えました。なかでも心を掴まれたのは〈ジャック・マリー・マージュ〉。ロサンゼルス発の少量限定生産をモットーにするブランドで、こちらは「ディラン」といい、その名の通りボブディランが掛けていたモノがモチーフ。ブラックのキャッツアイフレームで、大胆なボリューム感。ささやかな品を感じさせるリベットが、カリスマ性を醸し出しています。決して安価なものを否定しているわけではなく、8万円ゆえの佇まいというのはあるのだと実感したのです。またひとつ、大人になりました。
¥88,000

ダウンタウン
03-4361-4988
downtownmegana.nakayama@gmail.com
downtownmegane.com

STUDIO NICHOLSON

スタジオ ニコルソンのアイダホ

なにはともあれ、いい。

いやらしくないキルティングと鎮座する4つのボタンがいい。もちろんシルエットだって丹精で、ただの防寒着ではなくこのベストを軸にスタイリングを組めるのもいい。首がやや詰まっていてだらしなく見えないのもいい。くすんだベージュのような風合いは秋冬シーズンになればわかる、いちばん重宝する色なのである。脇腹をくすぐるポイントは挙げればキリがありません。〈スタジオニコルソン〉のAWは今年も超ド級に最高なのです。聞けば今シーズンは、映画監督ガス・ヴァン・サントの代表的な書籍『108 Portraits』からインスピレーションを受けてつくったのだそう。最小限の照明をたいて、モノクロで正面から撮影したオーソドックスな写真が並ぶ本作ですが、いつしか20世紀を代表する紳士録に。そんな作品を出発点に、「Uptown Rave」というテーマのもと、集団に属することの安心感や一体感を服で表現しました。90年代のグランジ感や洗練されたニューヨークの匂いは、きっとそのおかげでしょう。ちなみにもう薄々気づいているひとも多いかもしれないですが、商品名の「アイダホ」は映画『マイ・プライベート・アイダホ』が由来。うん、それ込みでさらにいい。
¥48,400

Incontro
03-6805-1082
www.studionicholson.com

TANAKA

タナカのアンフィニッシュド ジーントラウザー

フィニッシュは君と。

一過性のトレンドには興味がなく、クラシックに敬意を払いながらも現代にフィットするものを目指す。”次の100年を紡ぐ衣服” というテーマを掲げて活動しているのが〈タナカ〉です。そんな彼らのいちばんの代名詞と言えば、デニムのプロダクト。なかでも今シーズンはこちらが目に留まりました。トラウザーのようなデニムで、その名も「UNFINISHED JEAN TROUSERS」。何がアンフィニッシュ(未完成)かと言うと、切りっぱなしの始末でポケットもやや浅め、そしてベルトがないのです。そのため、普通のデニムにはない “未完成” ゆえの愛嬌が感じられます。また、生地の地の目までをデザインに活かし、時間の経過によって表情の変化が感じられるようにもこだわっています。最後に完成させるのはあなた、とでも言わんばかりです。足を通してみると、まあなんと主役が似合う出で立ち。シンプルなタンクトップやTシャツとかに合わせるだけで、もう十分なほどスタイリングが完成します。いやはや、デニム界の裾野は〈タナカ〉が広げてくれそうです。
VINTAGE BLUE ¥34,200、RIGID BLACK ¥28,800

TANAKA
contact@tanakanytyo.com

HERUE

へリューのライゲール スリングバック ローファー

救いの黒、憧れの白。

”気軽に履けるローファー” を求めるのは都合がよすぎる話だと諦めかけていた1年前。救いのように現れたのが、スペイン・マヨルカ島発のブランド〈へリュー〉のこちらでした。私はブラックを買い、夏は素足に、春と秋には靴下と合わせて履いていて、少なくとも週に3回は愛用しています。なんなら原稿を書いているいまも。なにが良いって、ローファーをベースにしながらもサンダル仕様だということ。革のローファーならではの重厚感がありつつも、かかとのストラップがあることで爽やかに、軽やかに。アッパー部分は糸の縫いこみをデザインとして生かしているのも洒落てます。ホワイトはなんだか大人の階段をあと2段くらい登らないと履けない気がしていて、今回は憧れも込めて推薦させてください。〈へリュー〉はこれ以外にも粋な遊びを効かせたサンダルばかり。ぜひインスタグラムをチェックしてみてください。
¥58,300

キャバン 代官山店
03-5489-5101

竹田崇真

欧州サッカーリーグ、開幕。

8月頭からヨーロッパ各国のサッカーリーグが開幕し、また毎週末の深夜がアツくなってきました。今季はアーセナルがどこまでいけるのか、要注目です。

is-ness

イズネスのシャツジャケット

冬でもシャツ。

そろそろ衣替えの季節ということで、秋冬ものを物色していますが、やっぱりヘビーなアウターは苦手です。東京って、電車で移動することが多いから、屋内外を頻繁に行き来するわけですが、外の気温に合わせて服を選ぶと、中に入ったときが熱い。脱いでかさばるのも面倒なので、中に着込んで、ライトなアウターというのが気に入っています。そういう点で、〈イズネス〉のシャツジャケットは調子が良さそうです。シャギーなモヘアに、タータンチェックというのが絶妙にいなたいし、秋から春まで着られる息の長さも嬉しいところ。ぼくにとってシャツは一番のお気に入りアイテムなので、それが冬でも着られると思うと、いまから待ち遠しくてたまりません。
¥47,300

イズネス
www.is-ness.com

BRU NA BOINNE

ブルーナボインのデニム

育てたくなるデニム。

涼しくなってきたので、そろそろデニムの出番。いろいろなシルエットを持っていますが、なぜか毎シーズン買ってしまうんですよね、デニムって。展示会で見て気になった〈ブルーナボイン〉の一品は、美しいタテ落ちが楽しめるセルビッジ生地や、アタリの出方を追求した縫製など、ベーシックでありながら、使い込むほどに表情を変化させていきます。ちなみに展示会では、横に5年、10年使い込んだ同型もおかれていて、そのエージング具合が堪りませんでした。それを見て、デニムを育てることにはじめて挑戦しようと思った次第です。
¥20,900

ブルーナボイン
bnb-onlinestore.jp

takes.

テイクスのTシャツ

竹のTシャツ。

服に使われる素材はいろいろありますが、竹というのは初めて聞きました。2021年からスタートした〈テイクス〉は、元々医療用ガーゼのために開発されたTAKEFU(竹布)を服に転用。竹を繊維化する際は化学繊維を混ぜることが多いそうですが、特殊な技術によって竹のみをレーヨン化、オーガニックコットンをブレンドすることで肌に優しい生地に仕上げています。そしてこのTAKEFU、吸水性・吸湿性・保温性に優れていて、夏にはひんやりと感じる接触冷感、冬には保温性を発揮するという優れもの。たかがTシャツですが、されどTシャツ。こだわりの一枚を選びたいものですね。
¥11,550

テイクス
takes.jp

blw

ブルーのキャップ

それどこの?

インスタでたまたま見つけた「ノーバーラップ」というセレクトショップ 。〈アークテリクス〉の過去モデルだったり、企業Tだったり、オタク感高めのセレクトが個人的にグッときました。こちらは、そんな「ノーバーラップ」のオリジナルブランド〈ブルー〉のキャップです。フェードしたカラーリングに、鶏頭という花をモチーフにしたブランドアイコンをフロントに刺繍。匿名的で、「それどこの?」って聞きたくなるようなデザインに物欲をそそられました。と、ここまで紹介しましたが現在完売中。ただ、ボディを変更して再リリースするのだそう。最近はバケットハットを手に取ることが多いけど、マンネリ化しつつあるので、久しぶりにキャップの出番ですかね。
¥6,820

ブルー
Instagram:@blw__official

柴山英樹

夜の隅田川

江東区に引っ越してよかったと思う理由のひとつが隅田川。リバーサイドにいるだけで気持ちがいいし、ライトアップされた橋を見ると心がスッキリするんです。最近は涼しくなってきたので、ナイトランもすこぶる快適。ただ、欄干に止まっているアオサギを見つけると未だにビビります(笑)。

blurhms ROOTSTOCK

ブラームス ルーツストックのスエットセットアップ

やっぱりスエット。

これでもか! ってくらいTシャツ×ショーツ×サンダルで過ごした今年の夏。果たしてそれがお洒落なのかという問題もありますが、ぼくにとっての最優先事項はラクであること。とあれば、秋冬はスエットのセットアップが重宝するわけです。〈ブラームス ルーツストック〉のそれは、肉厚ながらもソフトな着心地が魅力的。限界まで度詰めされているため、型崩れしにくくガシガシ着込んでも問題ありません。胸元と膝周りに施されたカレッジロゴは、いまのトレンドを汲み取りつつスポーティな印象に。少し肌寒くなってきたら、コレにキャップとスニーカーを合わせて決まりです。
スエット ¥27,500、パンツ ¥29,700

ワンダリズム
blurhms.com

Freshservice

フレッシュサービスのパンツ

シグネチャーブランド。

ぼくが愛してやまないブランド、〈フレッシュサービス〉。つい先日、その旗艦店である「フレッシュサービス ヘッドクオーターズ」が神宮前2丁目に移転オープンしました。店内にはライフスタイルにまつわる多彩なプロダクトが展開されているのですが、特にグッときたのが店舗限定のイージーパンツです。思い切りの良いワイドシルエットやハリ感、落ち着いたグレーの色味、ウエストと裾に配したスピンドルなどなど、デザインもディテールも文句なし。イージーケアなうえ優れたストレッチ性も備えていて、機能性もバッチリです。話は変わりますが、実は学生時代に〈フレッシュサービス〉を運営している会社でバイトをしておりまして。いまはイチファンとして彼らの動向を見守っているわけですが、当時から勢いもラインナップの幅も拡大し続ける〈フレッシュサービス〉を、今後も応援していきたいと思います。
¥24,200

FreshService Headquarters
freshservice.jp

PUMA

プーマのランニングシューズ

厚底タイプのダークフォース。

今年の目標は、フルマラソンでサブ3.5を達成すること。そのためのトレーニングをしているかと聞かれると「…」という感じなのですが、普段のランニングにインターバルを取り入れたり、ダンベルを持ってスクワットをしてみたりと、小さな努力は積み重ねているつもりでいます。そうしたワークアウトの際は気分でシューズを選んでいるのですが、レースとなるとそうもいきません。手持ちのなかから、どれを本命にするべきか。いま、候補のひとつとして考えているのが、最近手に入れた〈プーマ〉の「ディヴィエイト ニトロ エリート」です。重量は191gと驚異的に軽く、スプーン状のカーボンプレートが搭載されたミッドソールは優れた推進力を実現。高いクッション性を備える一方で、クセなく走れるのも嬉しいポイントです。昨年より厚底戦線に参入した〈プーマ〉の注目作、ひとまずは1ヶ月じっくり履き込んでみようと思います。
¥26,400

プーマ お客様サービス
0120-125-150
jp.puma.com

New Balance

ニューバランスのスニーカー

要チェックモデル。

先月、「アトモス プロペラ通り店」で開催されていたポップアップ「2002 LAB」に足を運んで以来、ずっと気になっていた「2002R」。「在庫があるいまの内に!」なんて思う一方で、「会社の先輩と被るしなぁ…」と購入を悩んでいたのですが、ついに見つけました、ドンピシャな一足。それが、ゴアテックス搭載のニューモデル「2002R “Light Grey”」です。ピッグスキンヌバック×メッシュ素材のアッパーは〈ニューバランス〉らしいクリーンな佇まいを感じさせつつ、エイジド加工されたライトグレー&ネイビーの配色はどこか無骨な印象に。ミッドソールは「ABZORB」と「N ERGY」が組み合わされたハイブリッドな仕様になっているので、歩き心地もすこぶる快適。今後も続々と新作のリリースを控える「2002R」、引き続きチェックしていきたいと思います。
¥24,200

ニューバランスジャパンお客様相談室
電話:0120-85-7120
shop.newbalance.jp/shop/
※こちらのモデルは既にソールドアウトしています。

古賀結花

雨、燦々と。

この夏は白樺湖に行きました。3回も。仕事もあり、プライベートもありでしたが、いつ行っても静かで涼しくて心地よいのです。スキーヤーたちの間では有名ですが、この地域は晴天率80%以上といつでもめちゃめちゃ天気がいいのですが、先日は初めての雨模様。むしろラッキー、てな気持ちになりました。白樺湖のことは好きすぎて特集したのでぜひご参照あれ。

HEUGN

ユーゲンのスカーフ

幽玄。

ファッションというのは明るく華やか、あでやか、つややかなもののように思われますが、どうも〈ユーゲン〉はピカピカしたところから距離を置いているようで、仄暗く凪いでいます。イメージとして置かれているのは、薄明かりに投げ出された服、暗い場所で撮られた花、夕暮れの田園風景etc…。そこに妙に惹かれるのです。聞くとブランド名は、もののあはれを継ぐ美的理念“幽玄”からきているようで、おどろおどろしさのようなものもブランドイメージとしてあるとか。なんとなく得心。だからといって薄ぼけた感じはなくて、絶妙な存在感を放っています。長々書きましたが、とにかく圧倒されたって話です。インスタ見てみてくださいな。
¥23,100

HEUGN
heugn.com/

Coco-isle Music Market

ココアイル・ミュージック・マーケットのカセット

レジェンド。

初めてお会いしました、DJ MURO氏。先日、1日かけてニッチな世界を覗かせてくれるツアー「ニッチャートラベル」にちょこっと取材でお邪魔したのですが、第一弾のプログラムが“MUROとディグる渋谷レコードショップツアー”でした。レジェンドであり開拓者であり、という知識は念頭にありましたが、基本的に門外漢でありました。無知でした。度肝を抜かれたのが、彼のレコードディグ。ジャケットを抜いては戻すその動作が早い早い早い…。1枚あたり1秒も見ていないようなスピードでした。聞くと、日々レコ屋をチェックし、買っては売ってを繰り返しているので知っているものや持っているものなど知識がとにかく多いのだとか。指先の感覚やアートワークの雰囲気で、欲しいものは瞬間でピンとくるそう。もはや第六感の域。彼の行きつけに渋谷の「ココアイル・ミュージック・マーケット」がありまして、ハワイアンとレゲエの専門店というハッピーなショップです。MUROの指さばきに気圧されて、レジ横にあったオリジナルミックステープに手を出すことしかできませんでしたが、聴いてみるとこれがまたいい。レジェンドの名は私の中にまで轟きました。
¥1,980

coco-isle.com/
Instagram:@coco_isle_shibuya

Sayaka Murata

『信仰』 村田沙耶香著 文藝春秋

「お姉ちゃんの“現実”ってほとんどカルトだよね。」

「〜じゃん」という語尾がとくに神奈川で頻繁に使われる弱い関東方言らしいということを最近知りました。人生のほとんどを神奈川から東京で過ごしてきた私は井の中の蛙。曲がりなりにも編集者として、まったく不徳の致すところです…。こういうことが大人になっても頻繁にあるので、本をあれこれ読むことで、自分が持つ常識というものの枠に少しずつ余白を持たせるようにしてきたつもりです。ものの見え方は人間ひとりずつ完璧に違っていて、それが分かっているだけでいろいろな物事が許せるし、言葉を尽くす努力をするようになる…気がします。村田沙耶香の本はいつでもそのことを痛々しく思い出させてくれます。一般的な小説では誰かがこちらに寄り添ってくれるものですが、箱庭の外側に放り出されて上から人々の営みを眺めるような不思議なつくりになっているのが彼女の本です。常識がオセロのように次々ひっくり返るいまの世の中で、とりわけタイムリーな一冊でした。
¥1,320

文藝春秋BOOKS
books.bunshun.jp/

CIE

シーのショルダー

お尻をクルクルするタイプ。

だいたいキャンプに行くときはサブバッグを引っさげて向かいます。が、自分の気分屋で大雑把な性格のせいで、毎度手持ち荷物の量が微妙に違います。500mlのペットボトルにタオルまで持ち歩きたいときもあれば、財布とスマホだけでいいときもあり、いまいちバッグがうまく決まりません。トートじゃ大きすぎたりサコッシュじゃちょっと足りなかったり。だから〈シー〉のショルダーはなかなかスマートでいいなあと思うわけです。ロールトップのバッグは多々ありますが、こちらはボトムを巻き巻きします。口を巻くタイプだと拡張したときにちょっと不恰好になることがありますが、これならそういう心配もありません。それにしても、旅行と同じで帰るころには大抵荷物が膨れて溢れてしまうのはなぜなんでしょうね。
¥14,300

lialworks.co.jp/
Instagram:@cie.official

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