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FEATURE
映画人たちの声に耳を澄ませて。 映画的映画『ケイコ 目を澄ませて』、公開
What makes a movie / her run?

映画人たちの声に耳を澄ませて。
映画的映画『ケイコ 目を澄ませて』、公開

定額のストリーミングサービスが乱立するいま、なぜ映画は映画でないとダメなのか。多くの映画監督がこの命題を自問自答してきたでしょう。12月16日(金)公開の映画『ケイコ 目を澄ませて』は、まごうことなき傑作であるのは間違いないとして、ストーリーとは別に、作品を通してその問いへの一つの答えになっているのかもしれない。監督の三宅唱、主役の岸井ゆきのを迎えて、映画愛がほとばしるロングインタビューをお届けします。なぜロングなのか。これを読めば、この映画がみんなのチームワークで成り立っているということ、そして気遣いや心の機微を大切にして出来上がった映画だということがわかるはずだから!

  • Photo_Go Itami
  • Text_Shinri Kobayashi
  • Edit_Yuri Sudo

生まれつきの聴覚障害で両耳とも聞こえないケイコは、再開発が進む下町の小さなボクシングジムで鍛錬を重ね、プロボクサーとしてリングに立ちつづける。嘘がつけず愛想笑いも苦手な彼女には悩みが尽きず、言葉にできない思いが心のなかに溜まっていく。ジムの会長宛てに休会を願う手紙を綴るも、出すことができない。そんなある日、ケイコはジムが閉鎖されることを知る。

PROFILE

岸井ゆきの

1992年生まれ、神奈川県出身。2009年女優デビュー。以降映画、ドラマ、舞台とさまざまな作品に出演。2017年映画『おじいちゃん、死んじゃったって。』(森ガキ侑大監督)で映画初主演を務め、第39回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞受賞。2019年『愛がなんだ』(今泉力哉監督)では、第11回TAMA映画祭最優秀新進女優賞ならびに第43回日本アカデミー賞新人賞を獲得。そのほか近年の主な出演作には、映画『神は見返りを求める』(22/吉田恵輔監督)、ドラマ「パンドラの果実」(22/NTV)、「恋せぬふたり」(NHK)などがある。

PROFILE

三宅唱

1984年生まれ、北海道出身。一橋大学社会学部卒業、映画美学校・フィクションコース初等科修了。主な監督作品に、『THE COCKPIT』(2014年)、『きみの鳥はうたえる』(2018年) 、『ワイルドツアー』(2019年)などがある。『Playback』(2012年)では 『ロカルノ国際映画祭』のコンペティション部門に正式出品され『第22回日本映画プロフェッショナル大賞』新人監督賞を受賞。『呪怨:呪いの家(全6話)』(2020年)がNetflixのJホラー第1弾として世界190か国以上で同時配信され、話題となった。そのほか、星野源『折り合い』のMVなども手掛けている。

INFORMATION

映画『ケイコ 目を澄ませて』

劇場公開日:2022年12月16日(金)
監督:三宅唱
原案:小笠原恵子「負けないで!」(創出版)
脚本:三宅唱、酒井雅秋
キャスト:岸井ゆきの、三浦誠己、松浦慎一郎、佐藤緋美、中原ナナ、足立智充、清水優、丈太郎、安光隆太郎、渡辺真起子、中村優子、中島ひろ子、仙道敦子、三浦友和
制作プロダクション:ザフール
配給:ハピネットファントム・スタジオ
©2022 映画「ケイコ 目を澄ませて」製作委員会/COMME DES CINÉMAS
公式サイト
公式インスタグラム
公式ツイッター

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