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アヴィレックスと過ごす、RYOTA DAIMONのいつもの時間。
ONE DAY WITH AVIREX

アヴィレックスと過ごす、RYOTA DAIMONのいつもの時間。

架空の“DRIVE-IN”をテーマに、アメリカらしい意匠を落とし込んだ〈アヴィレックス〉の23年春夏シーズン。そんな新作コレクションに身を包むのは、奇抜なヘアスタイルに、ゴールドの眼鏡がアイコニックなRYOTA DAIMON。いま、東京のアートシーンで最も注目を集めるアーティストのひとりだ。エアブラシを用いたドローイングで一躍脚光を浴びることになった若き才能は、一体どんな人物なのか。その魅力に迫るため、アトリエやローカルのスケートスポット、行きつけのバーを巡り、彼が普段過ごしている日常を覗いてみた。

PROFILE

RYOTA DAIMON

1997年生まれ、東京都出身。武蔵野美術大学では建築学科に在籍しながら、さまざまなアニメーションやドローイングなどのインスタレーションを行い、アーティストとしての活動を開始。その後、ライブペイントやアパレルブランド、タトゥースタジオとの取り組みで注目を集め、近年は「offs gallery」での“ダイモン展”や「ギャラリー月極」での“FAKERY”などのエキシビジョン、「BEAMS T」でアートショーも開催。現在「CON_TOKYO」で二人展“こころのこえ”が4月2日(日)まで開催中。
Instagram:@ryotadaimon

DAIMONの頭のなかを体現する
アトリエでのクリエーション。

エアブラシを駆使したドローイング作品によって、アーティストとしての地位を確立したRYOTA DAIMON。アートシーンのみならず、ファッションや音楽界隈でもその名は轟き、海外でも支持されるなど、その注目度は増すばかりだ。まずは、彼が普段から創作の拠点にしているというアトリエを訪れた。

「自宅の一室をアトリエにしているんですけど、壁に特殊なキャンバスを貼り付けて、床も板を敷いて簡易的なスタジオみたいにしてます。ぼくがこれまで題材にしてきた作品のほとんどが、おばあちゃんの家で飼っている愛犬のマックだったり、大好きなスケートボードだったり、身近な存在が多いから、生活している場所とアトリエが近い方が創作しやすいんですよね。アイデアを閃いたらすぐに描けるし。でも活動をしていくなかで、環境を変えていくのも新しいインスピレーションを得るためには必要だとも思うので、一つの場所に居続けるとは限らないですけどね」

そんなDAIMONがアーティストを志すきっかけとなったのは、武蔵野美術大学に在学していた頃。高校時代に研修で訪れた直島の「地中美術館」で見たウォルター・デ・マリアの作品に影響を受けて、いざ建築学科へ。しかしそこで思わぬ転機が訪れる…。

「入学してみたら、ぼくのイメージしていた建築と全然違ったんですよね(笑)。そうなると授業も退屈で、次第に惰性的な学生生活になって(笑)。それからしばらくして、あるとき他の学部の友人たちと仲良くなって、アニメーションとかドローイングという表現方法に出会ったんです。もともと絵を描くのは好きだったので、試しにやってみたら、友達とかの反応が良くて、こっちの方が楽しいじゃんって。それから友達と作品をつくったり、インスタレーションを開いたりと、少しづつアーティストとして活動するようになりました」

晴れてアーティストとして活動するも始めは鳴かず飛ばずの日々。自身の作風も試行錯誤を重ねながら精力的に創作をしていく中で、再びターニングポイントとなった出来事が訪れる。それは現在のDAIMONを表す上で欠かせないエアブラシとの出会いだった。

「エアブラシ自体はツールの一つとして持っていたんですけど、うまく扱えていなくて、いまとは全く違う作風で創作をしていたんです。そんなときにエリック・パーラーっていうアーティストと話す機会があって。そこで彼の作品にエアブラシが使われていることを知って、ぼくもこんなふうに描きたいなって思ったんです。それで3年前に『オフショア』のギャラリーで個展をするときに思い切ってエアブラシの作品だけで挑んだら、自分的にもハマって、見てくれたひとたちからの評判も上々で。『よしこれで行こう』って思ったきっかけでしたね」

BASEBALL CLUB L/S T-SHIRT ¥7,590
〈アヴィレックス〉のアーカイブのグラフィックをベースに、サンディエゴの架空の野球チームをモチーフにしたプリントがアイキャッチ。カレッジものを思わせるデザインに、遊び心あるアレンジが光る。

自身の表現方法にひとつの軸が加わったことで、作風や方向性も定まり、これまで以上に創作意欲が高まっていったというDAIMON。いまでは数多くのブランドと協業するなど、独自の世界観がある作品に注目が集まっているが、彼の思考はあくまで柔軟で、アーティストとして大切な視座も持ち合わせている。

「昔から知的好奇心が旺盛で、見たことのない景色を見たり、知らない世界を知りたいって気持ちが強いんです。例えば、〈アヴィレックス〉の服は、ぼくの中ではミリタリーってイメージが強かったんですけど、実際に新作のアイテムを見てみたらカレッジとかスポーティなデザインがあるし、配色もいまっぽくて。いい意味で意外な発見があったんですよね。そういった新しい経験からアイデアって生まれたりするじゃないですか」

INFORMATION

AVIREX 新宿

電話:03-5367-2013
https://www.avirex-usa.com/
Instagram:@avirex_jp

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