番外編 ととけんのロゴの制作秘話

「ととけん」の店頭に立っていると、「このロゴって誰が作ったんですか?」とよく聞かれます。極めてシンプルで奇を衒ったデザインではないのに、なぜか印象に残るこのロゴ。手がけたのは、「フイナム」創設期から親交の深いデザインコンサルティングファーム「ダイナマイト・ブラザーズ・シンジケート」です。
“ゆるく走って、ちゃんと飲む”という「フイナム ランニング クラブ♡」らしいスタイルと、長く続けたい施設だからトレンドに左右されない普遍性を表現してほしい。そんなお題に対して、最終的にできあがったのがこのロゴ。

「最初の打ち合わせでランとサウナの気持ちよさって似てるよねっていう話があり、どちらにも通ずる感覚である“ととのう=無になれる状態、ゼロになれる状態”という考えをベースにアイデアを出しました。デザインすればするほどトレンド感が出てしまい、シンプルにすればするほど緩さを表現するのが難しくなる。文字の太さ・比率もいろんなパターンがあるなかで、ヒアリングやブラッシュアップを重ね、程よいバランスを探りました」と、担当アートディレクターの高木さん。このロゴのシンプルさ、ゆるさのなかには、ランステらしいエッセンスも落とし込まれていると続けます。
「ゼッケンやトラック場のなかのデザインって、遠くから見ても目立つよう大きく描かれるから、細かいディテールを省いたものが多いんです。『ととけん』のロゴにもランの要素を加えたいと思ったときに注目したのが、スポーツの世界で多用されるそうしたグラフィック。ゼッケンに書かれる太い数字を参考に、直接的ではないやり方でランステ感を演出しました」
ぼくらの根幹にある“ランニングをカルチャーにしたい”という想いと、何年先も愛される施設であってほしいという願いが表現された「ととけん」ロゴ。今後はこのロゴを使ったグッズも展開予定なので、乞うご期待!