異なる文脈が交わる新しいファッションの楽しさ。
ーまた話が戻るのですが、金子さんからの提案に対する西山さんの気持ちを詳しく知りたいです。意外性のあるおふたりだからこそ、普段とは違うフィーリングがあったんじゃないかと想像するのですが。
西山: 全然なんの迷いもなかったですよ。スタッフから金子さんのお話を聞いて、すごくバランスの取れたものができるんじゃないかと思いました。なので、むしろやっていただきたいと。

金子: ぼくはめちゃくちゃ不安でしたけどね(笑)。
西山: もともとカジュアルな服だから、これくらい大らかにやるくらいがいいと思うんです。そこに芯のあるディレクションが加わることで、いつもの〈ディセンダント〉とは全然違うものになるとわかっていたので。だからすごく楽しかったですよ。
金子: ぼくは〈ディセンダント〉のことをまだ深くは知らないし、今日お話を聞いて新たに理解できたこともあるので、その状態でやるのはやっぱり大変でした。だけど、チノパンを楽しみながら穿いていたのはひとつの強みで、それをどう解釈するかが鍵になったんです。
ー今回は外苑前の「BOUTIQUE」のみで展開されるんですよね。

金子: そうですね。もともと〈ディセンダント〉が好きだった方、気になっていた方、そして「BOUTIQUE」のお客さま。そうした方々に、異なる文脈が交わる新しいファッションの楽しさを提案できたらと思ってます。意味のあるプロジェクトになるとうれしいです。
西山: ぼくとしても未知の体験なので、すごく楽しみです。ウエストの位置の話がありましたけど、服をどう着るかって考えているひとはしっかりとそこを見ているんですよね。そういうひとたちと一緒に服で遊ぶというのは楽しかったし、自分の成長にもなるし、すごくいい機会でした。本当にありがとうございました。
金子: こちらこそありがとうございました。ぼくもすごく楽しかったし、これからがすごく楽しみです。