品のあるシャープな空気感とトラッドなテイストをミックスしながら、新しいファッションを提案するセレクトショップ「ナノ・ユニバース(nano・universe)」。
アイテムの奥深い魅力をスタイリストの方々と紐解いていく連載企画「ナノ・ユニバースとスタイリスト」も10月編に突入。買い物やコーディネートを組む上で参考になるポイントを先月に引き続き、荒木大輔さんから学びます。
クローズアップするアイテムは、前回の記事に引き続きデビューから7年目を迎えた西川ダウン。数あるモデルの中からシーンや機能へのこだわりを追求した「PHOTOGRAPHERS」モデルを今回はご紹介します。
ユースフルでべーシックなモデルとして発売されるダウンブルゾンは、ネイビー、ブラック、カーキの3色展開。他と比較して飼育期間に約2倍の期間を有するフレンチダックの良質な羽毛が使用され、そこに西川独自の技術「フレッシュアップ加工®」が施されたことにより、ふっくらとした着心地が実現されました。生地に裏コーティングを張ることで担保される高い保温性や軽量性はもとより、抗菌加工されているため、高品質で衛生的なダウンとなっています。
「ダウンを着ない人生を送っているひとは、損をしていますよ」と話す荒木さんですが、このダウンブルゾンをどう着こなすのでしょうか。
「ダウンはワントーンでまとめることを意識して、極力シンプルに。少しグレーをミックスするくらいにしてヌケ感を出すのが重要です。軽くて、あたたかくて、羽毛に包み込まれるような柔らかさが三拍子で素晴らしいダウンというアイテムですが、シルエットは気をつけないともたつきやすいので注意です」とまずダウンを着る上での、重要なポイントを挙げてくれました。
「ダウンの内側に多機能ポケットが付いている上、さらにダウンベストがつくのならカバンがいらないシチュエーションが出てきそうですよね。ベストだけで着られるのもポイントです」と荒木さんが語るとおり、「PHOTOGRAPHERS」モデル最大の特徴は、マルチポケットを携えたダウンベストがセットになっていること。これで他のダウンと差のない価格帯なので、ダウンがあることを考えるとお得なアイテムだと言えるでしょう。
「カーキの場合はブラックやネイビーと違って、白を指したり軽やかな印象を出した方がバランスがよくなることが多いです。ダウンなら冬場でもインナーはロンTとかスウェットでいいので、丸まったシルエットにならないように厚着をしすぎないことを意識してください」と荒木さん。
ダウンブルゾンの他に、「PHOTOGRAPHERS」モデルにはショート&ロング丈のモッズコートも登場。いずれも適度にゆとりを持たせたこれまた使いやすいアイテムになっています。もちろん、こちらもダウンベストとセットです。
「いいダウンは店頭から早くなくなるので、本格的な冬を迎える前にジャッジするのがおすすめですよ」という荒木さんの言葉を胸にとめて、2019年はダウン難民になることをスマートに避けましょう。
Direction_Daisuke Araki
Photo_Teppei Hoshida