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オークリーがカプセルコレクションをリリース。デザインを手がけた山口歴にインタビュー!

オリンピックに出場するアスリートからファッション玄人まで、世代やジャンルを超えて愛されているブランド〈オークリー(OAKLEY)〉。

新たな試みとして、ニューヨーク・ブルックリンに拠点を置く日本人アーティスト・山口 歴さんとコラボレーションし、新作カプセルコレクション「ココロコレクション(KOKORO COLLECITON)」を発売しました。

〈オークリー〉は本コレクション発売を機に、「WHO」が新型コロナウイルスの拡大対策に取り組んでいる「WHOのための新型コロナウイルス感染症連帯対応基金」に、20万ドルを寄付。このような状況下を考え、できる限りの心ある活動を行なっています。

今回は、このコラボレーションで〈オークリー〉と初めて手を組んだ、山口 歴さんに製作秘話や特徴的なコレクション名について、お話を伺ってみました。

PROFILE

山口 歴(やまぐち めぐる)

ニューヨーク・ブルックリンを拠点に活動する日本人アーティスト。「カット&ペースト」と呼ばれる独自の技法を用い、鮮やかでインパクトのあるアブストラクトアートを制作している。〈ユニクロ〉や〈ナイキ〉とのコラボレーションも有名。

-今回のコラボレーションは、どのようなキッカケからスタートしたのでしょうか?

以前元オークリーに在籍されていた方からインスタグラムに連絡があったのが始まりです。その方とは昔から交流があり、〈オークリー〉の本国のデザイナーが連絡を取りたがっているから、連絡先を教えてもいいかと聞かれまして。承諾したところから今回に繋がっていきました。

Oakley × 山口歴 KOKORO COLLECTION EVZERO BLADES ¥27,200+TAX

-〈オークリー〉からどのようなお話があったのでしょうか。

作品の持つ力強さや躍動感、荒々しさ、そして繊細さといった要素が、〈オークリー〉のアイウェアが着用される様々な競技・シチュエーションにマッチすると考えてくれたみたいで。スペシャルなコラボレーションをしたいというお話をいただきました。それから、実際にアイウェアのフレームに落とし込むにはどうすればいいのかとアドバイスを求められ、既存のマシンでは不可能だったこともあり、1から機械を開発するのに時間を要しました。

-このコレクションが完成するまでに、どれくらいの期間を要しましたか?

2年前の7月にお話を頂いたので、約2年ですね。その間にカルフォルニアの〈オークリー〉本社にも2度ほどお邪魔して、工場内を見学したり、ディスカッションを重ねてきました。デザインチームに実際の工程や現場を拝見したり、貴重な経験をしましたね。

Oakley × 山口歴 KOKORO COLLECTION JAWBREAKER ¥33,100+TAX

Oakley × 山口歴 KOKORO COLLECTION FLAK 2.0 ¥27,200+TAX

-山口さんはいままで世界的なブランドとコラボレーションを重ねてきました。今回のコラボレーションを行う上で、何か特別なことはありましたか?

今回の「ココロコレクション」では、デザインがひとつひとつ違う作品になっています。そういう経験はいままでなかったので驚きました。プロダクトを作ったというよりは、アート作品を〈オークリー〉と協力して、一緒に制作したという感覚に近い感覚です。

-ひとつひとつが違うというのは。

ぼくのブラシストロークを表現するため、サングラスのフレームをスピンさせて描く新型マシンを開発してもらいました。描くのは機械なのですが、顔料同士の重なり方や垂らし方、スピンマシンで回転させた時の混じり方がひとつひとつ異なるんです。ブラシストロークを1回1回手作りしているので、その時々の直感で色の出方や形が変わります。今回のコラボレーションでは、自分の作品がまさしく〈オークリー〉の製品上に息づいているなと思いました。

-〈オークリー〉側から何か要望はありましたか?

ぼくのシグネチャーカラーであるブルーと、桜の色・ピンクを使用して欲しいという要望がありました。というのも、アスリートが使用するものなので、遠くからでも目立つようにという配慮があったそうです。それ以外は自由に制作させていただきました。

Oakley × 山口歴 KOKORO COLLECTION SUTRO ¥25,700+TAX

Oakley × 山口歴 KOKORO COLLECTION FROGSKINS、FROGSKINS ASIA FIT ¥21,200+TAX、FROGSKINS XS ¥19,400+TAX

-高校生時代から〈オークリー〉を愛用していたと聞きました。

はい、「フロッグスキン」というモデルがずっと好きなんです。高校生の頃に夢見ていたことが、ひとつ叶ったと嬉しく思っています。今回のコレクションでも、やはり「フロッグスキン」が1番のお気に入りです。何より、ぼくのアートがスポーツモデルに採用されるのが嬉しくて。いろんなアスリートがかけてくれるということに、とても興奮しています。

-普段のアート作品と商業用プロダクトでは別物ですよね。商業用プロダクトならではの面白さはありますか?

ギャラリーや美術館に作品を見に行かなくても、人々のライフスタイルの中に作品を落とし込めるというのが醍醐味だと思っています。パブリックアートを手がけることもありますが、”身につけられる”という点でまったく別物ですね。個人の生活の一部に関われると考えています。

Oakley × 山口歴 KOKORO COLLECTION FLAK 2.0 XL ¥27,200+TAX

Oakley × 山口歴 KOKORO COLLECTION AIRBRAKE MTB ¥28,600+TAX

-以前、空手をしていたとのことですが、他にスポーツの経験はありますか?

団体競技が苦手なので、スポーツは空手しかやったことがないですね。絵を描いてるというのも、そういうところで繋がっているのかもしれません。今回〈オークリー〉とやらせていただき、一緒に作り上げたという意味では初めて団体競技ができたな、という感覚はありますね(笑)。

-この「ココロコレクション」というコレクション名にかけた想いとは、どのようなものなのでしょう。

いまの時代は、誹謗中傷が多い世の中で心ない行動が多いと思うんです。真心とか勇気、感謝、そして人を敬い、リスペクトすること。インターネットの社会になり、そういうものが見えずらくなっていると思うんです。そんな時代だからこそ、心が大事だと思っていて。今回、一緒に取り組みさせてもらって、スポーツではないですが、団体競技的な感覚で一緒に作れた感じがしたのでそういう意味も込めました。

Oakley × 山口歴 KOKORO COLLECTION FLIGHT JACKET ¥34,600+TAX

Oakley × 山口歴 KOKORO COLLECTION RADAR EV PATH ¥30,100

-山口さんが考える、〈オークリー〉のすごさはどのようなところですか?

ブレない姿勢ですね。王道のモデルもアスリート向けのモデルも、機能面が徹底的に追求されています。ぼく自身もひたすらブラシストロークを追求している身なので、その姿勢に共感しました。また、カルフォルニアの本社は、デザインチームやマーケティングチーム、工場も入ったお城みたいな印象で。規模感は比べ物にならないですが、ぼくもスタッフとスタジオにこもって製作しているので、似ているな、アーティストのアトリエみたいだなと思いました。

-ブレない姿勢がいいところ。

スタッフもアスリートが多く、元オリンピック選手もいるんです。普通のことを話していても、心の中にビンビン響くみたいな、すごみを感じました。そんなちょっとしたことでも、会ってよかったなと思っています。しかも、一緒に製作をできたというのもいい経験です。

-それでは最後に、今回のコレクション名に因んで、山口さんが心動かされたことがあれば教えてください。

いま過ごしている毎日の積み重ねですね。家族や友人との何気ない会話や時間、自分のスタジオで作品を作り上げているこの現状。その日々こそが心に残っている、かけがえのないものだと毎日感謝しています。こんなありえないことが起きていて、本当にすごいことだと思っています。

INFORMATION

Oakley × 山口歴「KOKORO COLLECTION」

発売日:7月23日(木)
発売モデル:RADAR EV PATH、RADARLOCK PATH ASIA FIT、FLAK 2.0 ASIA FIT、FLAK 2.0 XL、SUTRO、FROGSKINS、FROGSKINS ASIA FIT、FROGSKINS XS、EVZERO BLADES、FLIGHT JACKET、JAWBREAKER、AIRBRAKE MTB
ブランド公式サイト
アーティスト公式サイト

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