青春時代に熱中したものはいくつになっても深く心に影響を及ぼしているもの。
ストリート界のゴッドファーザーと称される藤原ヒロシさんの場合、それは70年代後半にイギリスで生まれたパンクカルチャーでした。当時18歳だった彼はロンドンへ渡り、パンクの仕掛け人マルコム・マクラーレンや、そのパートナーであるヴィヴィアン・ウエストウッドなどシーンの中心人物らと親交を深めたといいます。
そんな藤原さんと清永浩文さんが手がける〈ユニフォーム エクスペリメント(uniform experiment)〉は、今季もパンクから着想を得たニットアイテムをリリースします。
パンクファッションと聞けば、ライダース、ボロボロのTシャツやジーンズ、チェーン、安全ピンなど、カウンターカルチャーというだけあって、ある種攻撃的なアイテムが真っ先に思い浮かぶかと思います。
ただ、こうしたモヘアニットもパンクロッカーから愛されたアイテム。アーガイル柄とノルディック柄が用意されていますが、特に前者はパンクブームを巻き起こしたバンド「セックス・ピストルズ」のフロントマン、ジョン・ライドンがよく着ていた柄としても知られています。
毛足が長い表情豊かな生地感になっていて、肌触りがよく、保温性も良好。えぐみの強いパンクファッションですが、これならサラリと日常に取り入れられますね。
こちらは、薄手ながら保温性にも優れるラムウールを採用したニット。タイト目なシルエットのおかげでTシャツのような軽快感もあります。
ラインナップするデザインは2種類。左胸にワンポイントのアクセントとして、ブランドのアイコンである鍵を配したものは、デザイン、シルエットともにミニマルで、スタイルを問わない使い勝手の良い仕上がりに。
また、パンクを象徴する安全ピンを刺繍であしらったものも登場します。まるでボディに刺さっているかのような騙し絵的なデザインになっているのがポイントで、〈ユニフォーム エクスペリメント〉らしい遊び心を感じさせます。パンク好きはもちろんのこと、そうでない方でも着られる、ポップで可愛らしい一枚です。
いまなおファッション界において、モチーフであり続けるパンク。その中から時代に即した部分だけをかいつまみ、うまく日常に落とし込んだ〈ユニフォーム エクスペリメント〉の新作アイテムは、10月23日(金)より発売開始です。