アートとファッションの距離が近くなっている昨今。
敷居の高いアートが、大衆の興味の対象になったからか。はたまた、単なるトレンドなのか。その理由は定かではないですが、多くの世界的ブランドがアーティストとのコラボレーションを繰り広げています。
そんななか〈ユニフォーム エクスペリメント(uniform experiment)〉が21年春夏コレクションでピックアップしたアーティスト、それがアスガー・ヨルンです。知らないという方は、まずは上の動画とこちらの記事をご覧ください。
今回のコラボレーションを実現に導いたのは、ブランドを共同で手掛ける藤原ヒロシさん。それもそのはずで、アスガー・ヨルンは前衛的な作品の数々が後にパンクムーブメントに多大な影響を与えたと言われるアーティスト。そして、藤原さんは青春時代に渡英し、シーンの最重要人物マルコム・マクラーレンとも仲を深めるほどのパンク好き。
パンクという共通項を持つ両者が、時を経てこのような形で相対するのは運命のようにも思えます。
コラージュ作品の上にインクをぶちまけて出来た作品「Fin de Copenhague」。そのデザインをモチーフにしたアイテム群がこちらです。
〈アルファ(ALPHA)〉とのタッグによるMA-1は、左脇下を大胆に切り替えアクセントをプラス。シャツは、ボディ全体にアートワークを落とし込んだ大胆な仕上がりに。
MA-1は主役として。シャツは一枚で着るには少し難易度が高そうですが、インナーとして差し込めばちょうどいい塩梅になる気がします。シンプルを愛する方々も、おひとつチャレンジしてみては。
カーディガンやパーカ、Tシャツには、“MEMOIRES”のアートワークを配置。これは、アスガー・ヨルンが1957年、同じくアーティストであるギー・ドゥボール共に発表した作品のタイトフォントです。
藤原さんはこのフォントがずっと頭に残っていて、コラボレーションした際に使おうと思っていたのだそう。巷に溢れるロゴものとは異なる、確かなバックグラウンドを持ったアイテムとなっています。
こちらのTシャツには、パリで学生運動が勃発した1968年発表の「VIVE LA REVOLUTION PASIONE」の作品をプリント。若者の活動を後押しするエネルギッシュなアートワークや、ウォールペインティングにインスパイアされたアートワークが真白なボディを彩ります。
受け継がれるパンクの精神を表現する、アスガー・ヨルンのカプセルコレクション。販売開始は1月29日(金)から。ちなみに半袖シャツとTシャツは4月より発売なので、ご注意を。