1990年、東京・渋谷に一号店をオープンしたアイウェアショップ「ポーカーフェイス(POKER FACE)」。誕生30周年を迎えた彼らが掲げたテーマ、それが“原点回帰”です。
今回フィーチャーされたのは、かつて眼鏡の素材として主流であったセルロイド。最古のプラスチックとして知られるこちらは、綿やパルプなどを原料としているので、顔に直接触れる眼鏡フレームに適したものなんです。
ただ、硬く加工が難しいうえ、艶を出すための研磨も非常に手間がかかるというのが難点。そうした理由で、いまではアセテートが台頭し、影を潜めているのが現状です。
そんなセルロイドを採用することで、原点に立ち返りながら、既存のプロダクトに新たな息吹を吹き込むコレクションがデビュー。〈アイヴァン(EYEVAN)〉〈アヤメ(ayame)〉〈ボストンクラブ(BOSTON CLUB)〉〈フォーナインズ(999.9)〉の4ブランドを招聘、それぞれの代表作がセルロイドを纏って登場します。
まずご紹介するのは、〈アイヴァン〉を代表するモデル「Webb」。 丸みを帯びたボスリントンフレームはスタイルを選ばない汎用性の高さが魅力です。
フロントのカシメ飾り丁番や、クラシックカーのパーツからインスパイアされた柄を配したテンプル芯など、細かな部分へのこだわりも見逃せないポイント。
“着る眼鏡”をコンセプトに掲げる〈アイヴァン〉らしく、ファッションとしても落とし込みやすい仕上がりになっています。
〈アヤメ〉からは、性別を問わず楽しめる定番サングラス「KORO」が登場。ボスリントンフレームと、カラーレンズという組み合わせは、知的でありながら、遊び心も感じさせます。
「KORO」という名前の通り、フレームはエッジレスになっていて、コロンと可愛らしいルックスに。飾り鋲などの装飾を一切廃したミニマルなデザインも特徴的です。
現在インラインでは発売していないモデルなだけに貴重な一品となっています。
続いては、80年代にトレンドだったシルエットを現代的にアレンジした〈ボストンクラブ〉の「FISHER」。跳ね上げ式を採用し、美しさと機能性を兼ね備えたクラシックなモデルです。
フロントのメタル部分には彫金を使用。精緻に刻印された模様や、ブラックとゴールドのカラーコントラストが秀逸です。過去と現在を巧みにミックスさせた一本が完成しました。
スクエアスタイルで人気を博した〈フォーナインズ〉の「NP-61」を現代風にアップデートしたこちらは、セルロイドを使用することで艶やかな質感に仕上がりました。上記の3本とは打って変わって、スクエアで細身のフレームが独特の存在感を醸し出しています。
〈フォーナインズ〉の特許である、着用時の負荷を吸収する「逆Rヒンジ」や、日本人が掛けやすいよう設計されたオリジナルの鼻パッドなど、快適な掛け心地をサポートするディテールが目を引きます。
また各モデルには、今回のコラボレーションを象徴するデザインとして、テンプルエンドに“CELLULOID”と、30周年を記念する“30Ltd”の刻印があしらわれています。
セルロイドと4つのブランドが生み出すエクスクルーシブをお見逃しなく。12月4日(金)より発売開始です。