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【FOCUS IT.】伊勢丹新宿とセッションを奏でる羊文学。オンラインライブの裏側から見た、カルチャーとのコンタクト。

時刻は深夜0時過ぎ。肌にまとわりつく暑気やパラつく小雨、この世の煩わしさを置いてきぼりにするよう、静まり返った伊勢丹の店内にアンサンブルの音が響き渡った。

音の主は3ピースバンド・羊文学。伊勢丹新宿店本館2階で開催されている新感覚のファッションイベント「羊文学 presents ◯△□」を記念したオンラインライブの裏側は、まさに“ひみつ基地”のような不思議な空気に包まれていた。

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羊文学 presents ◯△□

頭の中の“ひつみ基地”をテーマにファッション、アート、ライフスタイルなど、ジャンルを横断した15ブランドが集い、思い思いの“羊文学”をカタチにしたポップアップストア。
Instagram:@nikai_no_iriguchi_isetan

スペシャルサイト

静まり返った伊勢丹に木霊した音楽。

ファッション、アート、ライフスタイルなど、これまで交わることのなかったブランドやアーティストが、“羊文学”を中心に集結し、“ひみつ基地”を形成した本イベント。そのはじまりは、どういったものだったのでしょうか。

塩塚モエカ(以下、塩塚):最初のきっかけは〈マラミュート(malamute)〉の展示会でした。羊文学の衣装は毎回〈マラミュート〉さんがつくってくれてるんですが、その衣装用の生地選びも兼ねて、スタッフみんなで遊びに行っていて。そのときに「伊勢丹」のバイヤーの方とお会いして、その方が以前から私たちの曲を聴いてくれていたみたいで、「一緒に何かやりましょう」という感じで声をかけてもらいました。

河西ゆりか(以下、河西):そうだったね。去年の秋とかまだちょっと暑かった頃だよね。

塩塚:そこから伊勢丹さんが提案してくれた企画をベースに、私たちと関わってくれている人たちや、私たちが好きな人たちと一緒にできるイベントになっていきました。

河西:でも3人だけで話し合ったとかはないよね。

塩塚:うん、3人だけで話したりはしてない(笑)。「誰か声かけたい人いるー?」みたいな、そんな感じでした。

あくまでもマイペースに、それぞれの歩幅でスタートしたこの企画。そんな彼ら彼女らにとって「伊勢丹」は、“特別な場所”だったと話します。

塩塚:成人式か、卒業式か。ハタチのときだったかな、袴を着たときにお母さんと一緒に来ました。その頃は大人が来る場所みたいなイメージで。それからは好きなブランドがポップアップしてるときに行ったり、「ここぞ」ってときに来る場所でした。だけど、今回自分たちでイベントをやることになってから、なんだかすごく身近な存在になりました。

フクダヒロア(フクダ):ぼくは〈ケイスケ カンダ〉さんがすごく好きで。モッズコートとか、カーディガンとかいろいろ服を持ってるんですが、浅野いにおさんも高校生の頃から好きで、そのコラボイベントがあって、遊びに来たことがあります。それに好きなブランドもたくさん置いてあるので、思い入れの深い場所でした。

河西:そんな伊勢丹さんの中に私たちのお店があるのが、不思議な気持ちですね。初めて見たとき、「ちゃんとお店になってる!」って思ってうれしかったです。お店なんで当たり前なんですけど(笑)。

塩塚:私たちのグラフィックやホームページのデザインを手がけてくれている、せりさん(田中せり)の大きなグラフィックがDJブースにあったり、片岡(亮介)くんのイラストがあったり、あと実際につくってもらったアイテムがいっぱい並んであるとそれがかわいくて感動しました。

オンラインライブ直前、「伊勢丹の中で、こんなに大き声を出すことはもう人生でないだろうな」と呟いていた塩塚さん。閉店後の誰もいない静寂の伊勢丹。これまでとはまったく違う環境下でのライブは、どういった心境だったのでしょう。

河西:単純にすごく楽しかったです。みんなで深夜まで準備してる感じがお祭りみたいだなって思ってました。

フクダ:ぼくも伊勢丹の店内でライブできる日が来るなんて思わなかった。うれしかったですし、光栄でした。いつもとは違う不思議な光景で思い出が増えました。

塩塚:わたしも楽しかったです、ちょっと眠かったけど(笑)。本番が始まったのも夜更けだったし、伊勢丹の中でっていうのもそうだけど、はじめて尽くしでほんとお祭り気分でした。閉店後の伊勢丹に入ることだって貴重だし、バックヤードで迷子になったのもいい思い出です(笑)。

河西:迷路みたいだったよね、扉が開かなくて出られなくなったり。それも含めておもしろかった(笑)。

塩塚:普段のライブだと、特に配信ライブは緊張で身体が冷えたり、硬くなっちゃったりするんです。だけど、お祭り感とか、深夜のテンションとかで変なアドレナリンが出てきて、ギターを持つ手が自分の手じゃないみたいな不思議な感覚がありました。

河西:ああ〜、確かに!なんか身体がフワフワしてました。配信はいつも緊張感があるけど、今回はそれとは違った感覚。リラックスしてたってわけでもないけど、とにかく楽しかったです。

多角的に見た新たな羊文学像。

そう、3人が話すように配信ライブは、夢の中にいるような浮遊感を感じた。世界のどこにも属さない、まさに“ひみつ基地”のような空間。そんな羊文学の音楽に呼応した15ものブランドやアーティスト。以前から交流があった方もいれば、片思いだったブランドもあったと言います。コラボグッズの隣には、それぞれのブランドやアーティストから羊文学にどういったイメージを持っているかが記され、それらは彼女たち自身にとっても、新しい発見になったそう。

河西:皆さんが“羊文学”をテーマにつくって下さったんですが、カラフルなものもあれば、モノクロもあったりして、それがすごくおもしろかったです。

塩塚:確かに!

河西:不思議だよね。なので、そういうところも見てほしいです。

フクダ:ぼくらの曲を聴いてくれてる人もそうですが、いろんなジャンルの方々が集まってくださっているので、羊文学を知らない人にも楽しんでもらいたいですね。服だったり、お菓子だったり、いろんな新しい出合いのきっかけになったらいいなと思ってます。

塩塚:私はみなさんがこんなに楽しんでコラボグッズをつくってくださるなんて思ってなかったので、感動しました。〈ベルパー(BELPER)〉のデザイナー尾崎さんと片岡くんが二人とも羊文学のイメージを“アンリ・マティス”と答えていたそうで、そう思ってもらえてたんだって思いました。私自身もマティスが好きだったから、うれしいけど、なんかハードル上がるなって(笑)。

そんなさまざまなカルチャーとのセッションが空間として表現された今回のイベント。自分たちの活動には、それらさまざまなカルチャーが欠かせないと塩塚さんは話します。

塩塚:特定のファッションやアートを曲にしたことはないんですが、私は日常の出来事やふとした感情から曲をつくっていて。着る服によって気分が全然変わったりするから、曲をつくるときも部屋の中でよそゆきの派手な服を着たり。美術館や展示とかも好きでよく見たりしていて、そういうことがすぐに曲に繋がるわけじゃないんですが、そのときに感じたことが時間を経て、生活と結びついたりするときに曲になったりします。だから、なくてはならない存在。

河西:衣装やMVなどのビジュアルづくりは、インスピレーションをもらったりするのかも。

塩塚:確かに、ファッションやアートの影響は大きいかもしれないですね。

河西:音楽を通して、今後も色々できたらうれしいよね。昔、上映後の映画館でライブしたい、みたいなこと話さなかった?

塩塚:そんな話したっけ?(笑) でも楽しそう! あとファッションショーで演奏とかしてみたい。

河西:あー、いいね。

塩塚:美術館とかでもしてみたい。やりたいことはまだまだたくさんありますね。まずは、このイベントでいまの私たちを知ってほしいです。

相思相愛の感情が満ちた空間であり、ぼくらが知らなかった羊文学の一面や新しい曲の解釈、そして未知との出合いが待っているようなイベント。ぽっかりと空いてしまった心の空白を埋めるような〇△□、3種類のカタチ。また静かな夜が戻ることをそっと教えてくれているようだった。

Photo_Yuki Kawashima
Hair&Make_kika

INFORMATION

羊文学 presents ◯△□

会期:〜7月6日(火)
場所:伊勢丹新宿店 本館2F センターパーク・ザ・ステージ#2
スペシャルサイト
Instagram:@nikai_no_iriguchi_isetan

<出展参加者>
BELPER
harune.h
HATRA
jens
joy! little sis
菓子 壱
片岡亮介
malamute
mood_tokyo
nico ito
opnner
ritsuko karita
SANZOKU
Seri Tanaka
yushokobayashi
(A to Z)

「まる・さんかく・しかく 伊勢丹」online live

チケット購入:〜7月6日(火)22:00
アーカイブ視聴:〜7月6日(火)23:59
チケット購入リンク

羊文学 Tour 2021 “Hidden Place” online live 2021.3.14

発売:7月21日(水)
予約サイト
羊文学初のライブ映像作品

<収録内容>
1.Opening
2.mother
3.Girls
4.変身
5.コーリング
6.-MC1-
7.ハロー、ムーン
8.ロックスター
9.おまじない
10.花びら
11.サイレン
12.砂漠の君へ
13.powers
14.-MC2-
15.人間だった
16.1999
17.あいまいでいいよ
18.ghost

<店舗特典>
羊文学応援店:内容未定
Amazon.co.jp:ビジュアルシート
※特典内容、応援店は後日ご案内いたします。

羊文学SNSアカウント

Instagram:@hitsujibungaku
Twitter:@hitsujibungaku

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