〈ジル サンダー(JIL SANDER)〉のレザーグッズはどこまでもソリッドで、“用の美” を思わせる美しさがあるが、それはここで紹介するバッグに顕著だ。
「ノット ダブル ポケット ベルト」は文字どおり腰に巻くこともできれば、肩からかけることもできる2ウェイだ。ストラップを短くしたければお好みのところで結び直すだけ。実にプリミティブである。そのボディはフラットでシャープなフォルムに吸いつくようなラムレザーがダメを押して、スタイリングに溶け込むようにフィットする。
「J-ヴィジョン ノット クロスボディ」は人気シリーズ「J-ヴィジョン」の新作。マチをたっぷりとったフォルムは、艶やかなカーフレザーと相まってモダンなファニチャーを彷彿とさせる。ストラップの長短は結び目を引っ張ることで簡単に調整できる。
「ポケット ネックレス」はiPhoneがすっぽり入るコンパクトなバッグ。コンパートメントにはカードポケットも設けられている。ボディにまとったのは、ラムレザーだ。
ルーシー&ルーク・メイヤー手がける〈ジル サンダー〉は決して期待を裏切らない。その思いは使って確信に変わる。使い勝手に真摯に向き合うところも、いかにも “用の美” である。