〈ジル サンダー(JIL SANDER)〉が新たなコレクション「ワードローブ」をローンチした。文字通りワードローブに揃えておきたいパーマネントなデザインワークが最大の見せ場だ。毎シーズン少しずつ新作は追加されるが、ベースモデルは継続展開されるという。クリエイティブ ディレクターのルーシー&ルーク・メイヤーはこの試みを “モダンクラシックを定義するもの” と自賛した。
ジャパニーズウールで仕立てた、小さなラペルと高いボタン位置を特徴とする3Bのアンコンストラクテッドジャケット、スーパーファインメリノウールを編んだセーター、洗いをかけることで朴訥とした風合いを手に入れたポリエステル100%のシャツ。ラインナップされたモデルはデザインはもちろん、テキスタイルもコンストラクションも研ぎ澄まされている。
目印は、ネームタグの下にトーン・オン・トーンで刺繍された、ルーシーが書き下ろした “Wardrobe” の文字、そして袖やボタンに施された “W” だ。
8月下旬には世界に先駆けて「伊勢丹新宿店」本館1階の「ザ・ステージ」にポップアップストアがオープンした。日本の美術工芸から多くのことを学んだという二人の粋な計らいである。会期は9月6日(火)まで。
「伊勢丹」でのポップアップストアはこれにとどまらない。バッグとスモールレザーグッズのポップアップストアも同会期同フロアで開催しており、また、本館3階とメンズ館3階の店は早くも秋冬の新作に埋め尽くされている。まさに “ジャック” と呼ぶに相応しい〈ジル サンダー〉尽くし。この機会にぜひ。
Photo_Hiroyuki Takashima
Text_Kei Takegawa