2022年6月に行われた2023SSのショーで登場した、とあるルックを見たときに〈ダブレット(doublet)〉であれば、ここまで辿り着くだろうなという、なんとなくの予感がありました。
ふかっとした肉感がありながら、通気性のあるポリエステル生地を使用したトラックジャージのセットアップ。
ブラック、レッド、ブルーの三色展開なのですが、ご覧の通り、レッド、ブルーのジャージを着たコンビといえば、テツandトモです。
透明人間のようになれるジャージの仕組みをご説明しましょう。
肩にクッションのような取り外し可能な肩パッドがついており、ジップを上まで閉めると頭まですっぽり隠れるというわけです。さらに細かいメッシュ状の表地から外が見えるようになっているので、顔が出ていないのに見えているように動けるという、ツッコミたくて仕方がない、そんなジャケットです。
ちなみに、肩パッドを取り外して着ると極端に縦長なアームホールや肩パッド分が伸びた着丈により、独特のオーバーサイズのシルエットになります。
ちなみにパンツは通常のウエストで穿くとテーパードが効いていて、足元に生地が溜まりルーズフィットに見えますが、スーパーハイウエストで穿くことも可能で、その場合は驚くほどの足の長さに見えるという、嬉しいギミックも。
徹頭徹尾、ひとを楽しませることに努力を惜しまない〈ダブレット〉ですが、1月22日(日)に開催される2023AWのショーも楽しみですね。
フイナムもパリまで行ってしっかりと拝見してこようと思います。そして今回は井野さんの取材も予定しています。ご期待ください。