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連載「憧れの逸品」No.383 トリオンフをクールに解釈したセリーヌの財布。

古きよき〈セリーヌ(CELINE)〉に慣れ親しんだ世代であればエディ・スリマンがアーティスティック、クリエイティブ、イメージ・ディレクターを務めたのはこの上なく喜ばしいことだっただろう。なぜならメゾンの歴史にたっぷり光を当ててくれたのだから。

そんなエディの置き土産ともいうべき意匠がトリオンフだ。

創業者のセリーヌ・ヴィピアナは1972年、エトワール広場で衝突事故に遭った。そのとき、彼女が視界の隅でとらえたのは凱旋門を取り囲む鎖だった。鎖の輪は左右対称の “C” が連なっているようにみえた。トリオンフのルーツとなるマカダムのアイデアが誕生した瞬間である。

まさに災い転じて福をなしたその意匠をエディはこよなく愛した。そうして自らの美意識を頼んで再構築し、トリオンフと名づけた。トリオンフはフランス語で凱旋門の意。着想源となったモチーフを率直に表現した。

「トリオンフ エンボス カーフスキン バイフォルドウォレット」は文字通りカーフスキンにトリオンフをエンボス加工した二つ折りの財布だ。

総柄のトリオンフはノスタルジーな気分をそそるが、アンスラサイト(ダークグレー)のカラーパレットでクールに塗り替えることに成功している。

スナップボタン付きコインコンパートメント1、クレジットカード用スロット4、ラージノートポケット2、フラットポケット2を擁するその財布は実用性の面でみても申し分がない。

TRIOMPHE EMBOSSED CALFSKIN BI-FOLD WALLET
¥74,800(ESTIMATED PRICE)

Photo_Hiroyuki Takashima
Text_Kei Takegawa

INFORMATION

セリーヌ ジャパン

電話:03-5414-1401
オフィシャルサイト

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