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イサム・ノグチの石庭と交わる、髙橋大雅の応用考古学。東京初となるティー・ティーの展示の舞台は草月会館です。

「時間や自然、人といったコントロールできない偶発的な物語にこそ美しさがあり、こころを満たす余白があるのではないか。価値あるものだけが時を越え、生み出す者の想いとともに未来へと生き続ける。過去の遺物を、いまに甦らせることで未来の考古物を発掘するのだ」

この言葉は〈ティー・ティー(T.T)〉の髙橋大雅さんが残したメッセージです。

彼は自分の活動を「応用考古学」と称し、古美術品やヴィンテージの衣服に美しさを見出しながら、服づくりをはじめ、彫刻や平面作品の制作など、多面的に手掛けてきました。

そんな髙橋さんの意思を受け継ぎ、進化するこのブランドが東京初となる展示「T.T I-A 02 遺物の声を聴く 応用考古学の庭」を12月29日(日)まで行なっています。

タイトルに付けられた「T.T I-A」は、髙橋さんが蒐集した過去の遺物を開示するためのプラットフォーム。今回は会場にイサム・ノグチの石庭「天国」で知られる、赤坂の「草月会館」が選ばれました。

「天国」を中心に、髙橋さんが蒐集した古物や約300点の貴重な服飾資料、そこから着想を得てつくられた服、彫刻作品が配されています。

そもそもイサム・ノグチは髙橋さんが特に影響を受けた芸術家のひとり。この展示は「天国」と「応用考古学」の融合が見どころといえます。

これに合わせて、京都・祇園の総合芸術空間「T.T」にある茶室「然美」も登場。草月流とコラボした「竹窓の然美」という名前で、4品からなるペアリングコースを提供します。

竹でつくられた回廊式の空間でいただく品々は、ただの和菓子と日本茶ではありません。和と洋を融合して生まれた茶菓懐石です。ここは予約が必要なのですが、すでに多くの枠が埋まっているというから、気になる方はオンラインの特設ページで確認を。


竹窓の然美

この展示は〈ティー・ティー〉の集大成といってもよさそうです。新たな発展を遂げるブランドの世界観をここで感じて。

Photo_Kenshu Shintsubo

INFORMATION

T.T I-A 02 遺物の声を聴く 応用考古学の庭

会期:〜12月29日(日)
営業:11:00〜19:00(最終入場は閉館の30分前、29日は15時まで)
会場:草月会館(1F)
住所:東京都港区赤坂7-2-21
入場料:無料
T.T オフィシャルサイト
Instagram:@taigatakahashi

竹窓の然美

期間:〜12月29日(日)
営業:11:00〜12:00、15:00〜16:00(29日は11:00〜12:00の回のみ)
会場:草月会館(2F)
住所:東京都港区赤坂7-2-21
完全予約制
竹窓の然美 特設ページ
然美 オフィシャルサイト
Instagram:@rustsabi

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