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尾崎雄飛デザイナー/ディレクター/バイヤーなど多角的にニホンの良い物/事/文化を世界へ/未来へ繋げていくことを目指して活動中

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尾崎雄飛
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多角的にニホンの良い物/事/文化を世界へ/未来へ繋げていくことを目指して活動中

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おとなのランドセル

2011.10.01

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今更言うようなことでもないのだが、最近のランドセルは自由である。

僕が地方都市出身のせいか、ランドセルといえば赤や黒が普通なのだと思っていたのだが、今の東京の子供の背中を見ると、茶色、桃色、水色、さらにはチェックなどの柄物までも見かける。
詳しくは知らないが、僕が子供の頃のように「男の子は黒、女の子は赤」という決まりのようなものはほとんど無いのだろう。
僕としてはやっぱり革製品の良さがにじみ出るような黒色のランドセルが好きなので、由緒正しきメイド・イン・ニホンの大峡製鞄」さんのホームページを覗いてみれば、10万円を超えるコードバンの真っ黒なランドセルはもちろん健在だが、ヨーロピアン・カーフのブルーやピンクなどの華やかな物もちゃんと用意されている。洒落た時代になった物だ。
長年に渡って見慣れた物が姿を変えると、ちょっとした違和感を感じ、しばしば嫌悪感をも伴うものだが、少し視点を変えてみると存外悪くないなということもまた多い。カラーのランドセルの子供たちはやっぱり可愛いので、個人的には良い変化だと思う。

さて、海を渡った諸外国にも、このランドセルのような物は存在する。

The Cambridge Satchel Company(ケンブリッジ・サッチェル・カンパニー)は2007年創業の新しい会社であるが、英国の伝統的なサッチェル・バッグ(英風ランドセル)をイギリス国内で真摯な姿勢で製作している。
このフルレザーにシルバーストラップという、いかにも学生鞄で無愛想なサッチェルバッグにも近年新風が吹いた。ブラックやブラウンが基本色だったサッチェルに、色鮮やかなグリーンやレッド、パープル、果ては蛍光色のイエローやピンクなんかが追加されたのだ。

satchel_in_color.jpg

もっとも、こちらの場合は元々のターゲットである学生ではなく、ファッションピープルたちによって急激な人気となり、現在は生産が追いつかないほど、大人からの注文が来ているのだとか。
たしかに、先日行ってきたニューヨークでも何度か見かけた。

実は僕も、夏頃にここのメーカーが気になって鞄を注文していた。
注文後1ヶ月で届くという連絡があったのだが、延期延期で3ヶ月後のつい先日、ようやく手元にバッグが届いた。
よっぽど人気が出ているのだろう。僕が注文した当時からサイトがリニューアルして、より買い易くなっているし、、。
ところで僕はそんなにトレンディな人間ではないので、今回はそのサッチェルを買ったわけではなく、
昔々に古着屋さんで発見して気になったのだが、革の状態が悪くて購入に至らなかった鞄が、ここのメーカーでも作られていたのを発見し、購入したのだった。

その名もTHE MUSIC BAG(ミュージック・バッグ)。

写真 11-10-01 16 41 47.jpg

どうしてその名前がつけられたのかは不明。
上述の古着屋さんで見た物はここのメーカーではなかったから、これも伝統的なスタイルの鞄なのだろう。
 一本のハンドルを金属のバーにくぐらせてフラップを固定する構造はかなり興味深く美しい。

写真 11-10-01 16 42 46.jpg

長年、カジュアル持ちできるブリーフケースを探していたのがこれで解決した。

また、ここのショッピングページでは名入れも受付をしており、シルバーで3文字のイニシャルを入れてもらった。
長く使う物にはイニシャルを入れたい。

もちろん、ルックスだけでなく肝心の作りの面もしっかりした物だ。
革質は値段相応だが、質実剛健なイングリッシュレザーは独特の味が出てきそうだし、縫製も奇麗でかつ頑強な仕様である。

写真 11-10-01 16 43 11.jpg

フィルメランジェでもこの秋冬は「ブリティッシュ」をテーマにしているので、ブリティッシュ・トラッドなスタイルが気になる。分厚いウールのコートにブリーフケースなんて持って、原宿辺り風を切って歩きたい気分だ。

写真 11-10-01 16 44 45.jpg

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