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蔡俊行フイナム発行人ファッション関係のマーケティング全般に関する仕事が主業務。WEBマガジン「フイナム」の発行主。

代官山通信

蔡俊行
フイナム発行人

ファッション関係のマーケティング全般に関する仕事が主業務。WEBマガジン「フイナム」の発行主。

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ジャクソン・ブラウン

2008.11.25

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 ジャクソン・ブラウンのコンサートにいった。
おじさんばかりだった。
齢60をいくつか越えた御大のコンサート故、途中10分ほどのピッピタイムがあったのだが、男子トイレにはものすごい行列が連なっていた。女性トイレの方が行列が長いというのが定説だと思っていたが、ファン層がファン層なので仕方がないのかもしれない。

コンサート中、人々は立たない。じっと座ったままだ。これも年寄りにやさしいということなのだろうか。

その昔、付き合っていたガールフレンドにユーミンのコンサートに連れて行かれた。葛西のNKホール。まさかメローなユーミンで立つとは思わなかった。最初から最後まで立ちっぱなし。いつの間にかコンサートは立つのがデフォルトになっていた。

これは80年頃を境に大きく変わったのかも知れない。
その昔、外タレが来日すると「日本人はじっと座っていてノリが悪い」なんていう悪態をついたものだが、あの頃を期に日本人のメンタリティも大きく変わったのだろう。

今回の人見記念ホールだが、あまり良い席は取れず、ぼくたちは2階席であった。
しかしアンコール前のいわゆる最後の曲のイントロが始まったとたん、1階席のひとびとが津波のように立ちあがった。両手を頭上で合わせて手拍子を打っている。
2階席の人々は冷静である。それでもステージと1階の熱気に釣られた人々が6名ほど立ち上がってしまった。ぼくらの右前方3メーターほどの距離にいる人も立ったには立ったが、後ろに人に「見えないから座ってもらえませんか」の一声でシュンとなってしまったのも見逃さなかった。しかし彼はラッキーであった。あの時点で座れたことが。

1階は総立ち。しかし2階は5人。
演目が終わり、挨拶してメンバーは退出する。
観客はアンコールを促す。
ジャクソン・ブラウンがひとり戻ってくる。ギターソロからアンコールが始まる。そこからアンコール3曲。5人は座りどころが見えない。どこで座れば良いのだろう。ぼくはステージよりも彼らの方が気を取られたのでずっと彼らの行動を観察していた。
見るからに乗り切れていない。迷いがある。座るか、それともそのまま乗り切るか。
結局見たところ、全員乗り切ることができず、三々五々演目の最中にこっそり座ってしまった。
立つのは簡単だが、座るのは難しい。
コンサートを観るのも結構疲れる。

Comment: 1

DVDの自宅鑑賞みたいな対峙の仕方も…う〜ん
無理にノる必要もありませんが、二階という距離や気恥ずかしさにも臆せず思わず立った
そんなエモーションの発露があったんだと思います。

また

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