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蔡俊行フイナム発行人ファッション関係のマーケティング全般に関する仕事が主業務。WEBマガジン「フイナム」の発行主。

代官山通信

蔡俊行
フイナム発行人

ファッション関係のマーケティング全般に関する仕事が主業務。WEBマガジン「フイナム」の発行主。

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邦画

2013.09.30

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 このところ週末の楽しみである映画鑑賞をしたくともあまりそそられる映画がなくてちょっと淋しい。2週ほど前に観た「エリジウム」は個人的にはとても好きな映画だった。人に勧められる映画という気はしないが、あくまで個人的にあのニール・ブロムカンプ監督を支持したい。たまたま昨夜WOWOWで新装版「トータルリコール」がやってたのでチラ見したが、その差は歴然。

 基本このようなサイファイ(SF)ムービーファンであるが、ドラマも観る。基本洋もの系に限るのだが、日本の作品もまれに。映画「凶悪」と「そして父になる」は観た。両作品に出演しているが、リリーさんはすごい俳優だったのだなと感心する。特に前者の演技はゾクゾク来るものがあった。きっと日本映画会に無くてはならない人のひとり。たしか両方ともいまやってるのでぜひ観にいってほしい。特に「凶悪」はおすすめ。

 あまちゃんも半沢直樹も見てない自分にあれこれ作品やらなんやらについて語る資格はないが、ほかに特筆すべき映画は「かぞくのくに」。こちらは劇場版は見逃してしまって、WOWOWで観た。昨年いろんな賞も獲得し、何をいまさらなんだけど、たぶんぼくのように観てない人も多いと思うので、あえてこのタイミングで。映画は北朝鮮に帰国した人物が特別許可をもらって一時帰国するという話。ちなみにこのブログメンバーである村上淳さんも出演している。こちらもぜひ観て欲しい。

 こちらに出演している元モデルの井浦新がなかなかいい演技しているんだな。抑えた演出もいいんだけど。それ以上に主演の安藤サクラ。こんな優秀でステキな若手女優さんが日本にいたことを誇りたい。いい女優さんだなあ。映画製作に関わっている人たちはぜひこのような力のある女優さんをもっと主役に起用した骨太の作品をつくりだして欲しい。アイドルタレントをキャスティングしようがどちらにしてもお客さんは劇場まで足を運ばない。それなら後からじわじわとDVDやテレビ放送などで再利用される実力派作品を作ったほうがいいと思う。

 テレビの世界では、近年の視聴率の低迷に関しては人々の余暇の過ごし方のスタイルが変化という言い訳が通っていたようだが、半沢直樹やあまちゃんの成功で、それが通じなくなったらしい。つまり携帯とパソコンのせいで視聴率が落ちてるというのが通じなくなったわけだ。いい作品を作れば数字が取れることが証明されたわけだから。

 映画もそうだと思う。潜在ファンは多いのに劇場に足を運びたくなるような作品が少ない。今年は「風立ちぬ」があったが、あれは特異作品。日本には多くの物語作家やミステリー作家がいてとても多くの面白い作品が生み出されているわけだからネタに困らない。それなのにどうしてというものが少なくない。劇場で宣伝される邦画のトレーラーを観て、残念だなと思う作品は多い。

 外野だけど勝手なことをほざかせてもらえるなら、大人が観るに足りる作品がもっと生まれることを期待したいです。

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