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Ray and LoveRock「写真を撮る人」Ray and LoveRock(れい あんど らぶろっく)写真を撮る人、ファッションエ ディターでもある人。フツウの人ではありますが、生きることはどちらかという と下手です。文章もロックンロールしていければ良いなぁ。「ものや写真、少し はカルチャーのことなんかを書いていきたいですが、お酒のこと、下ネタも好き なんで、お付き合いください」http://blog.livedoor.jp/rayandloverock/

紙飛行機で宇宙旅行。 --ものについて。時々酒と、下ネタと。--

Ray and LoveRock
「写真を撮る人」
Ray and LoveRock(れい あんど らぶろっく)写真を撮る人、ファッションエ ディターでもある人。フツウの人ではありますが、生きることはどちらかという と下手です。文章もロックンロールしていければ良いなぁ。「ものや写真、少し はカルチャーのことなんかを書いていきたいですが、お酒のこと、下ネタも好き なんで、お付き合いください」

http://blog.livedoor.jp/rayandloverock/

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「Cats And Owl's Problem」

2012.07.18

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http://youtu.be/zMxbzx4gOLU

 音楽を言葉で書くのは難しい。良いのか? 悪いのか? それさえも文字にすると、その音だけが一人歩きする感じがもぞもぞと、ぼくの心の中で蠢いているみたいだ。
 好きか? 嫌いか? それとも無視するか? これは多少許される判断だと思う。ぼくという一人の人間が、ひとつの音を聴き、それを好きだと思う。自然なことだと思う。嫌いだと思うことも、聴きたくないと無視することも。自然な感情だと思う。自分だけが発する判断だと思う。
 新しい音が届いた。もしくはある男の言葉の欠片を借りるのであれば、「新しい音がぼくのもとに音ずれた」。そしてその音はとてもくぐもった音だった。と、ぼくは感じた。
 そもそも、ぼくはくぐもった声が好きなのだ。そういう、ステキな声を持った人はなぜか、声にコンプレックスがあるみたいだ。
 だけれど、ぼくはくぐもった声という個性に、Rock'n Rollを感じる。もしかしたら、Buddy Hollyのしゃくりあげる声だって、エフェクトかけるように声を出したかったからかもしれない(もちろん、ステキな個性であり、Rock'n Rollな声の持ち主であることは間違いない)
 そう、このライブを聴いていて、新しいなぁ、好きだなぁ、と思ったのはすべてがくぐもって聴こえるのである。ベースも、ギターも、そして、ボーカルも。それは何かを隠してみようということではなく、「新しく作り変えてみよう!」という企みにさえ聴こえる。
 強い風の声はいつもくぐもっている。そよ風は優しく囁くけれど、強い風はくぐもっている。強い風はいつも強さを抑えるようにして、声を出す。だから、くぐもっている。風なりの気持ちのエフェクトなんだと思う。あまりに強いと、今度は怖くなるエフェクトをかけて、ぼくたちをびびらせる。これだって、「外に出たら危ないぞ~!」と注意を促してくれているのだ。
 Cats And Owl's Problemが何を表現するためにこのようにエフェクトをかけているのか? もしくは何のエフェクトもかけていないかもしれないけれど、ぼくにはそのように聴こえただけなのかもしれない。
 だけれど、音には意味がある。
 ぼくはこの音が好きだと思った。ざらついた感じで押してくる。
 
 それはドラマの始まりを感じさせるものだった。
 小さな、小さなサスペンスがすぐ横に迫っている。
 そう指が切れた。とても小さいけれど、かまいたちが来たみたいに。
 指にささやかな筋ができ、そこから、すぅっと赤が広がる。赤が広がる。赤が広がる。
 風が吹いている。ただ風が吹いている。
 指をじっと見詰める男のすぐ後ろには、大きな音の影。大きな男の影。大きな男の影。
 そう、何かが。
 物語が始まるのだ。それが怖い話なのか? それともハッピーエンドな話なのか? 美しい結末を有した話なのか? まだ誰にもわからない。
 小さな話かもしれないし、大きな話の序章かもしれない。
 この音を聴いて、あなたが想像すれば良いだけなのだ。
 
 YooooooooooKoSoooooooooo! NEW STORY.

http://youtu.be/zMxbzx4gOLU