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COLUMN

monessay

文:蔡 俊行

フイナム発行人、フイナム・アンプラグド編集長である蔡 俊行による連載企画「モネッセイ(monessay)」。モノを通したエッセイだから「モネッセイ」、ひねりもなんにもないですが、ウンチクでもないのです。今回は〈グラフペーパー(Graphpaper)〉のストライプシャツ。

  • Photo_Kengo Shimizu
  • Edit_Ryo Komuta, Rei Kawahara

第三十二回 大きいシャツ

いまさらだけど、服の販売スケジュール、なんとかならないかな。

7月末あたりからお店の店頭には秋物が並んでいる。今年の関東地方は梅雨寒が続き、涼しかったけれど、8月からは例年通り猛暑である。体温のような気温で息も絶え絶えにショップに着いたら、ウールのセーターやジャケットが売ってても買う気がしないというもんだ。

いまむしろ、Tシャツとかショートパンツを買いたいのに、一部の店しかそれらは売ってないってどういうことなんだ。すでにセールも終わり、出がらしのようなコレクションの一部が余っている状態。実需を度外視する前倒しすぎるスケジュール、なんとかしてくれ。

これは春物になっても同じ。

極寒の1月末からペラペラの春物が並ぶ。いくらおしゃれがやせ我慢だとしてもさすがにそれは着られない。凍死する。

まあ、こんなことこんなところで叫んだとしてもどうにもならないんだけどね。いちおう、一石というか、一粒の砂くらいか、を投じておこう。

展示会のスケジュールはこれとは違うので、どんなに前倒しされても構わない。

セレクト系とブランド系は展示会の時期が違う。すでに仕入れをしているセレクト系は、展示会で受注を受けるブランド系に比べて遅い開催となる。ブランドはそこで注文を受けてからの製造になるからだ。

秋冬物の展示会はセレクト系は6月末から7月頭、ブランド系、とくに海外で展示会やショーをやっているブランドは1月がショーなので2月あたりに展示会を開く。

取引先が国内だけのブランドは、3月とか4月、遅いところで5月というところもある。まあブランド次第。

ぼくらは仕事で行った展示会でオーダーをすることもある。2月につけたものが、半年後に宅配便の代引きでやってきたりしてギョッとするのはお約束。どうして半年前にこれをつけたのかまったく理解しがたいというのも、あるあるネタである。タイムラグがあると気分は変わるのだ。

比較的時間差のないセレクト系のほうがむしろ選びやすい。買い物に行ってるわけではないけど、今シーズンはこんなものを手に入れようかなという意味でサンプルを見る傾向がある。個人的な見方ですが。

そういう意味で6月にあったビームスの展示会はおもしろかった。というか、他のセレクト系の展示会に行ってないから比較できないのだけど。すみません、他店のみなさん。次回は行きます。

とくに加藤さんがやっている〈SSZ〉は、見ていて面白い。着たいとか欲しいとかではなく、楽しいというほうがしっくりくるか。

車寅次郎シリーズとか、服屋さんの垣根を飛び越えた企画とか、熱の入ったZINEとか、アプローチが独特でユニーク。このユニークは英語の意味での、唯一とか他に存在しないという意味。

それに加えて気になったのがこの加藤氏や、他のビームスメンバーが着ていたビッグサイズのストライプシャツであった。

〈SSZ〉でスタイリストの長谷川くんと作ったもので、すでにその時点では売り切れ。後で聞いたところ販売時には行列ができたというから、服が売れないなんて言って困っている人はこれを参考にしたほうがいい。

そう、結局自分も手に入れられなかった。

でもそのイメージが目に焼きついているので、いまちょっと大きめなストライプシャツ探してます。気温が36度くらいなんでまだ着られないけど。

¥25,000+TAX

〈グラフペーパー〉のラインナップのなかでも高い人気を誇る、ボタンダウンシャツ。肩が落ちて身幅にもゆとりがあるという、ボックス型のビッグサイズ仕様。ただ大きいだけではなく、品のある大きさというのがポイント。名門「トーマス メイソン」社のブロード生地を使用。

PROFILE

蔡 俊行
フイナム発行人/フイナム・アンプラグド編集長

マガジンハウス・ポパイのフリー編集者を経て、スタイリストらのマネージメントを行う傍ら、編集/制作を行うプロダクション会社を立ち上げる。2006年、株式会社ライノに社名変更。

INFORMATION

グラフペーパー

電話:03-6418-9402

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