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COLUMN

How to see -モノの見方-

文:郷古隆洋

普段どうやって買い物をしていますか。ネットで情報を集め、比較しながら吟味を重ね、モノを買うのが当たり前になっていませんか。例えば蚤の市で見つけたライトやオブジェのような、世界にひとつの存在感で暮らしに彩りを与えてくれるようなモノ。衝動買いがいいとは言いませんが、もう少し自分の感性や気持ちに忠実にものを買うのもいいかもしれません。ここでは、世界各国から集められたインテリア雑貨をはじめ、ヴィンテージアイテム、工芸品、郷土玩具など、ジャンルや年代、地域を限定せず、独自の感性で蒐集している郷古さんに、モノの見方や楽しみ方を教えてもらいます。

Vol.2 古い水着のこと。

僕が屋号にも使っている「Swimsuit(スイムスーツ)」とは水着のこと。

集め始めたきっかけを話すと長くなるので置いておきますが、長い歴史でのその変貌ぶりたるや、他にこんなに進化をしたスポーツウェアはないように思うのです。

昨今ではスピード社がレーザー・レーサーというハイテク素材を開発して記録ラッシュとなり物議を醸していましたが、1900年初頭ではなんとこんなウールの素材の水着が使われていたのです。

それはまるで「ぐりとぐら」を彷彿とさせる形で、12年ほど前からそのかわいらしさに魅了されていきました。僕が集めているのは主にアメリカのもの。いろいろと当時の写真などを掘っていくと、様々なデザインのものがあることが分かり、コレクションも徐々に増えていきました。

その中でも特に金額が高いのは、こんなプリントやステンシルが入ったものです。スエットなどの古着と同じような価値観なのだと思います。

戦前などのアメリカには「Bathhouse」という温水プール施設があったのですが、これはその貸出用のもので、その施設のロゴなどがプリントされたもの。その他、色の入り方や腿の付け根に鍵を入れるためのポケットが付いているものなど、そのディテールは様々でコレクター心をくすぐられるのです。

素材やパターンなども古いものを見ているととても面白いものです。

PROFILE

郷古隆洋
Swimsuit Department 代表

ユナイテッドアローズ、ランドスケーププロダクツを経て2010年に Swimsuit Department を設立。輸入代理店をはじめ、世界各国で買い付けたヴィンテージ雑貨などを販売する BATHHOUSE も運営のほか、店舗のインテリアコーディネートやディスプレーなども手がけています。2015年9月には、日本で初の開催となるモダニズムショーを主宰。
http://swimsuit-department.com

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