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COLUMN

How to see -モノの見方-

文:郷古隆洋

普段どうやって買い物をしていますか。ネットで情報を集め、比較しながら吟味を重ね、モノを買うのが当たり前になっていませんか。例えば蚤の市で見つけたライトやオブジェのような、世界にひとつの存在感で暮らしに彩りを与えてくれるようなモノ。衝動買いがいいとは言いませんが、もう少し自分の感性や気持ちに忠実にものを買うのもいいかもしれません。ここでは、世界各国から集められたインテリア雑貨をはじめ、ヴィンテージアイテム、工芸品、郷土玩具など、ジャンルや年代、地域を限定せず、独自の感性で蒐集している郷古さんに、モノの見方や楽しみ方を教えてもらいます。

Vol.4 グリッドの視覚の魔法。

数年前のこと、グリッドの柄の紙の上にふとモノを置いてみると、いつもと違う様子になることに気がつきました。なにげない雑貨も、まるで現代アートのように目に入ってきたのです。そこから遊び始めていくと、それはもう止まらなくなりました。それはちょっとした大人の遊びのような感覚です。

「食材はどう見えるのか?」と、ふと考え、近くにあったスナック菓子を置いてみました。それはまたちょっと今まで見たことのない世界で、グリッドの魔法を感じる瞬間でもありました。そこから生まれたのが、このオリジナルで製作したプレートでした。

建築で使われている白タイルにグレーや黒の目地にも、そんな効果があるように思います。

背景の色や柄などのちょっとしたきっかけで、モノはまた違う見え方を持っていきますね。

PROFILE

郷古隆洋
Swimsuit Department 代表

ユナイテッドアローズ、ランドスケーププロダクツを経て2010年に Swimsuit Department を設立。輸入代理店をはじめ、世界各国で買い付けたヴィンテージ雑貨などを販売する BATHHOUSE も運営のほか、店舗のインテリアコーディネートやディスプレーなども手がけています。2015年9月には、日本で初の開催となるモダニズムショーを主宰。
http://swimsuit-department.com

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