TOPIC1 田中貴金属に聞く、金のコト。
昨年の夏頃からよく耳に入ってきた、金相場の高騰のニュース。どうやらここ最近は落ち着きつつあるようですが、どうせ手にするなら、その本当の価値を知る老舗に頼りたい。そこで向かったのは、貴金属の専門店「田中貴金属」です。
身につける資産として、金とどう付き合うべきなのか。そして、いまから金を買うのはもう遅いのか? ファッションの文脈から少しだけはみ出して、貴金属のプロフェッショナルにそんな疑問をぶつけてみました。
PROFILE
1885年に創業した貴金属界のパイオニア。実はお馴染みの「K18」や「K24」という品質基準を日本で初めて定めたことでも知られる。「ゴールドを、もっと自由に。」をスローガンに、ジュエリーとしての金の魅力や楽しみ方を発信し続けている。
Instagram:@ginzatanaka_jp
ー金相場の歴史的な高騰が大きなニュースになっていましたが、お店に来られるお客様の層に変化はありましたか?
それはすごく感じていて、幅広い年齢層の方に注目していただいている実感があります。昔は金といえば“ご年配の方の投資”というイメージでしたが、いまは20〜30代などの若年層の方も店頭に来られることが多くなっていて。お話ししていると、「金は無駄にならない」という堅実な考えをお持ちの方が多いんです。ジュエリーに興味がある方は、そこから金のネックレスなどを選ばれていきますね。
ー最近は一時期より相場が落ち着いたという話も聞きます。
金価格は今年に入り1gあたり3万円をつけたところから、いまは20%ほど下落して2万4000円前後に推移しています。これは金の世界で言うと大きな下落ではあるものの、長いスパンで見ればチャートは右肩上がりで、非常に安定している貴金属と言えます。
ーそれでも数年前に比べると大きく高騰しているわけですが、ぶっちゃけ、いまから金を買うのはもう遅いんでしょうか……?
「これから相場が上がりますよ」という話ではありませんが、金を採掘して市場に流すまでのコスト(人件費や輸送費など)は上がり続けています。それに金の総量には限りがあり、急に流通量が増えるわけでもありません。そういった背景から、長い目で見れば金の価格は下がる要素が少ない。ですから、いまから買っても決して遅くはありませんよ。
ーさまざまなお店やブランドで金が手に入る中で、「田中貴金属」を選ぶ良さを教えてください。
まずこだわっているのは価格ですね。当社には4代目の社長から「お客様とスタッフで価格を変えない(=社員割引を作らない)」という一物一価の考え方があります。どなたに対しても同じ価格で販売するということです。それに「田中貴金属」の品質に信頼を寄せていただいている分、過度なデザインを施さなくていい。だからこそ、お客様に自信を持ってご提供できる適正な価格が実現できていると思います。
ーなかでも喜平チェーンはひとつのアイコンですが、他社との違いはどういったところにあるんですか?
喜平は他社様でももちろん出されていて、すごく一般的なチェーンです。 ただ、「田中貴金属」ではチェーンの滑らかさや溶接の美しさなど、そうした細かい部分の品質の許容基準を非常に厳しく設けています。なので、手前味噌にはなりますが、単に喜平の形をしていればOKということではなく、高いクオリティが担保されたものしか並べていないんですね。
ー喜平には2面・6面・12面などのカットがありますが、最近人気なのは?
12面ですね。2面や6面と比べて面が細かく平たくなっているので、すごく滑らかで綺麗なラインが出てくるんです。喜平=やんちゃというイメージをお持ちの方も多いですが、12面なら上品に身につけられるので、さりげないアクセントとして選ばれる方が多いのかなと。
ー18金だけでなく24金の品揃えも豊富ですが、どちらを選ぶべきか迷ってしまいそうです。
24金は“山吹色”とも呼ばれたりしますが、混じり気のない金そのものの高貴な色味が魅力です。「本物を身につけたい」という方にはこれ以上ない素材ですね。ただ、18金に比べて柔らかく傷がつきやすい側面もあります。なので、日常使いでガシガシ身につけたい方には、耐久性がありメンテナンスのストレスが少ない18金をおすすめしています。
ーちなみに、24金のジュエリーをこれほど揃えているお店が他にないのはなぜですか?
純金は柔らかいぶん、どうしてもアフターケアやメンテナンスが必要になります。つまり、販売する側にとっても手間がかかる素材なんです。ですが、当社にはお客様に安心して長く使っていただくためのメンテナンス技術とキャパシティがあります。その覚悟と体制があるからこそ、24金を扱い続けられるんです。
ー最後に、田中貴金属で“はじめての金”を買うなら、おすすめのアイテムは?
「角小豆」と呼ばれるシンプルなベーシックチェーンでしょうか。喜平ほど目が詰まっていないので適度な透け感があり、ラフな服装にもカジュアルに合わせやすいんです。それに何より丈夫。毎日使ううえで“壊れにくく安心できる”というのは非常に重要ですから。予算や好みに合わせて太さや長さも選べますので、最初の一歩にぴったりだと思います。
TOPIC2 北の大地から届く手仕事の熱量。ジュエリーブランド、AVM。
デザインから溶接、鍛造、彫金。ジュエリーが出来上がるまでのこれら全ての工程を、ひとりのデザイナーが手作業で仕上げるブランドがあります。それが、北海道・根室にアトリエを構える〈アーム(AVM)〉。
北の広大な自然に囲まれた環境のなかで、デザイナーの古川広道さんがつくるジュエリーはどれも、作品と呼ぶべきたたずまい、手仕事ならではの温かみを持ち、ピカピカに磨き上げられた宝飾品とは一線を画します。
今回は、そんな〈アーム〉のラインナップの中から3つのアイテムをピックアップ。古川さんのコメントを交えながらご紹介します。
HUNTER ¥1,160,000〜
古川さんが思い入れのあるモデルとして挙げるのが、ブランド立ち上げ初期、まだ東京を拠点としていた時代に制作したリング「HUNTER」。18金よりもさらに深みのある色合いとずっしりとした重さを求めて、20金を採用しています。そして、一見するとシンプルなゴールドリングですが、肌に直接触れる内側には自然の情景が緻密に刻み込まれているのが特徴です。
「東京にいた頃は身の回りに自然が少なく、日常のなかで自然の躍動を感じたくてつくったモデルです。どうしたら自然と自分が近づけるか。そう考えた結果、リングの内側の肌に触れる部分に自然の世界観を描きました。自然への憧れや渇望、そういったものがギュッと凝縮されているという点でとても気に入っているモデルです。いま住んでいる根室は周りが自然豊かなので、いまはそういう渇望みたいなものはなくて。だからこそ、東京で過ごしていたから生まれたモデルと言えるかもしれません」
LAND ¥260,000〜
初めてゴールドリングを手にするひとにおすすめしたいのが、細身でミニマルな「LAND」。古川さんが東京から根室へ移住した後につくられたリングは、特殊な加工によって表面がマットな質感に。ゴールド特有のギラつきが苦手という方でも気兼ねなく取り入れられます。
「大地という意味で『LAND』と名付けました。根室で暮らしていると、月の満ち欠けや潮の満ち引き、動物の気配など、目に見えにくい自然が身近にたくさんあることが分かったんです。そうしたものを表現したくて、彫り柄を入れるのではなく、指にはめたときの雰囲気で自然との一体感を感じられるようにつくりました。細身で邪魔になりにくいですし、シルバーのリングとも合わせやすいので、ゴールド初心者の方にもおすすめです」
PARALLEL ブレスレット ¥234,000〜、ネックレス ¥540,000〜
リリースされたばかりの新作「PARALLEL」は、ゴールドとシルバーのコンビネーションジュエリー。驚くべきことに、チェーンを構成するコマの一つひとつが半分はゴールド、もう半分はシルバーという2つの素材を溶接してつくられたピースになっています。「いま考える究極のチェーンをつくってみたくなった」という古川さんの言葉どおり、途方もない手間と時間がかけられたジュエリーです。
「1ピースずつゴールドとシルバーをミックスしているので、それぞれから反射した光が混じり合って、金とも銀とも言えないような色味が現れるんです。シルバーほど軽くないし、ゴールドほど重くない。その絶妙な混じり合った世界みたいなものを表現しました。チェーンの断面もただの丸ではなく、内側が丸く外側がシャープに尖った形に一つひとつ手作業で削り出しているので、〈アーム〉のなかで制作に一番時間がかかるモデルです」
TOPIC3 DOVER STREET MARKET GINZAで見つけた、CASTROというブランド。
「ドーバー ストリートマーケット ギンザ」のショーケースのなかで、ひときわ異彩を放つジュエリーがあります。それがロンドンを拠点とする〈カストロ(CASTRO)〉。
Photo_DSMG
¥1,289,200(ドーバー ストリート マーケット ギンザ)
デザイナーのカストロ・スミスは、絵画や版画を学んだ後、ジュエリーの道へ進んだ経歴の持ち主。平面のアートを金属という立体へ落とし込むため、彼はロンドンの宝石街ハットン・ガーデンの工房で、家紋や紋章、イニシャルなどを深く彫り込む印章彫刻の技術を習得しました。
さらにその探求心は海を越え、ここ日本に留学。金属工芸作家たちのもとで、日本の彫金技法や、金属の表面に使い込まれたような風合いを持たせる古色付けまで学んだといいます。
Photo_DSMG
左:¥1,289,200、右:¥591,800(ともにドーバー ストリート マーケット ギンザ)
そんな彼の作品の多くは、9Kゴールドのシグネットリングがキャンバスになっています。その小さな盤面上に、西洋の貴族社会で受け継がれてきた印章彫刻をベースにしつつ、日本の職人が用いる鏨(たがね)の繊細なタッチを融合。東西の技術を合わせたアプローチで、動物、植物、神話上の生き物などのモチーフを金属の奥深くまで彫り込んでいきます。
そうして一つひとつ、カストロ・スミス自身の手によって仕上げられるジュエリーは、身につけるアートという言葉がこれ以上ないほど似合う逸品です。
INFORMATION
住所:東京都中央区銀座6-9-5 ギンザコマツ西館
電話:03-6228-5080
オフィシャルサイト
Instagram:@doverstreetmarketginza
TOPIC4 高橋ラムダのゴールド愛。
いつお会いしても、スタイリスト高橋ラムダさんの手元や首元には、さまざまなゴールドジュエリーが重ね付けされています。それも、いやらしさは皆無で、どこまでも自然体。ファッション業界きってのゴールド愛好家は、どんな基準でアイテムを選び、どう合わせているのか。私物のコレクションを見せていただきながら、話を聞きました。
PROFILE
1977年生まれ、東京都出身。「ビームス」で販売員を務めたのち、編集業やヴィンテージウェアのバイイングを経験し、スタイリスト白山春久氏に師事。2008年に独立。雑誌や広告、タレントのスタイリングなどを手がける。
Instagram:@tkhslmd
ーラムダさんといえばゴールドジュエリーの印象が強いんですが、やっぱり毎日着けられているんですか?
もうルーティンになっていて、着けないっていう選択肢がないぐらいですね。寝るときもブレスやピアスは着けたままだし、外すとしたら海に入るときぐらいかな。
ー最近も新しく買い足されていますか?
金が高騰しちゃったからなかなか買えてないけど、昔は御徒町とか、あとはLAとかニューヨークに行ったときによく買ってましたよ。
ー御徒町はジュエリーの問屋街として有名ですが、なぜLAやニューヨークでも?
日本だと18金が一般的だけど、LAに行くと10金、ニューヨークだと14金が主流だったりするんですよ。理由はわからないけど(笑)。個人的には、日本人の肌の色味には14金が一番合うと思っていて。それに18金より手頃だしね。
首元のネックレスは、〈ゴローズ〉の全金太陽メタルと、豊作を願うスカッシュのモチーフが印象的なナバホ族のインディアンジュエリー。
ーそもそも、ゴールドにハマったきっかけは何だったんですか?
よくHIP-HOPのカルチャーから入ったと思われがちなんだけど、きっかけはアメカジなんですよ。20代のとき、原宿にあった「プロペラ」っていうアメカジの神様みたいなショップに行ったら、レジ横にアメリカから買い付けてきたカレッジリングとか、14金の喜平チェーンが置いてあって。そこで買ったのが、初めてのゴールド。
ーアメカジのお店でゴールドというのは、少し意外な気がします。
アメカジといえばシルバーのインディアンジュエリーっていうイメージが強いし、実際おれも20代の頃はよく着けてました。でも、実は本場のアメリカ人って意外と着けてなくて。ネルシャツにリーバイス、足元はダナー、みたいなクラシックなアメカジのひとたちが、実は首元にゴールドチェーンをサラッと着けてたりする。きっと「プロペラ」もそういうリアルなスタイルを見て買い付けてたんだろうね。
左腕には、ブラウンのベゼルが渋い〈ロレックス〉の「GMTマスター」。「スーツを着るときだと〈カルティエ〉とか〈ヴァシュロン〉を着けるけど、ゴールドジュエリーとの相性を考えると、この腕時計を超えるものがないんだよね」とラムダさん。右腕には、LAで買ったという2つのブレスレットと、〈オーヴィルツィニー〉のK14ゴールドワイヤーが巻き付いたシルバーバングルを重ねて。
ーラムダさんはいつもジュエリーを重ね付けされていますが、18金、14金、10金と純度の違うゴールドを一緒に着ける際のポイントはありますか?
イエローゴールド同士なら、そこまで気にしてないですね。そもそも組み合わせが悪いゴールドを買ってないっていうのもあるけど、ぶっちゃけ18金と14金を混ぜて着けても、傍から見たらその差なんて全然わからないと思いますよ。 あとは、今日着けているリングもそうだけど、表面に彫りが入ったデザインを選ぶことが多いかな。こういうデザインが入っているとギラギラした輝きが落ち着くから、ちょっとマットな質感になって肌馴染みがよくなるっていう。
ーゴールドと相性のいい服の色味などはありますか?
ジュエリーは服よりも肌の色との相性が一番大事だと思ってるから、常に日焼けして褐色を保つようにしているくらい(笑)。でも、服が茶系だったり、アウターの金具がゴールドだったりするときは、ジュエリーもゴールドで統一しますね。逆に、今日着ているシャンブレーシャツみたいな寒色系の服のときは、シルバーを少し多めにミックスしてバランスを取ってます。
〈ゴローズ〉や日本のジュエリーブランド〈ノグチ〉、ニューヨークやLAで手に入れたヴィンテージなど、出自も純度も異なるゴールドリングを自由にミックス。輝きが控えめな彫りのデザインが入ったものを選ぶことで、ギラつきすぎない統一感のある手元に。
ーその日の服装や気分次第で、ジュエリーの組み合わせも変わってくるんですね。
あとは願掛け的な意味で選ぶこともよくあって。豊作を祈願するスカッシュっていうモチーフのネックレスとか、決断力が上がるタイガーアイがついているリングは、スロットを打ちに行くときは必ず着けていくね(笑)。
TOPIC5 ヴェルメイユという選択肢。
金無垢の魅力は理解しつつも、価格を見るとやっぱりハードルが高い…。そんな方におすすめしたいのが、ヴェルメイユという選択肢。
ヴェルメイユとは、シルバーの土台に何層にもわたって金をコーティングする技法のこと。あのヴィンテージカルティエの名作「マストタンク」でも使われていた手法と言えば、その本格度合いが伝わるはず。一般的な金メッキとは比べ物にならないほど分厚くコーティングされるため、格段に剥がれにくい。それでいて、手の届きやすいプライスに収まっているというのが最大の魅力です。
そんなヴェルメイユ技法を用いたアクセサリーを、スタイリスト坂上真一さんが手がける〈SSSF〉で見つけました。
写真手前から順に、ウォレットチェーン(14K)¥79,200、キーリング(22K)¥56,650※鍵束は付属しません、ブレスレット(22K / MMサイズ)¥67,100、バングル(14K)¥69,080
展開されるのは、純度の異なる22金と14金の2種類。18金よりも濃い黄色味が特徴の22金には、キーリングと昭和の腕時計を思わせる伸縮式のブレスレット。肌馴染みがよい上品な14金には、バングルと長さ66cmのロングウォレットチェーンがラインナップ。「欲しいモノがないならつくってしまえ」という想いでものづくりをする〈SSSF〉らしく、どれもありそうでない仕上がりです。
さらに面白いのが、ベースとなっているシルバー925は、〈SSSF〉が独自にディーラーから仕入れたヴィンテージだということ。今後は随時、さまざまなフォルムやジャンルでリリースされていくそうなので、その時々で顔ぶれが変わるラインナップから、自分だけのお気に入りを探す楽しみも尽きません。
TOPIC6 江口時計店が推薦する、ヴィンテージ・ゴールドウォッチ。
ゴールドウォッチと聞くと、どうしても気後れしてしまうひとも多いはず。けれど、リングやブレスレットと同じようにジュエリーのひとつとして捉えてみると、そのハードルはぐっと下がるかもしれません。そこで今回は「江口時計店」の店主・江口大介さんに、ジュエリー感覚でつきあえるヴィンテージウォッチをプライス別に紹介してもらいました。
Under ¥500,000
Chanel Premiere
¥382,000〜¥437,800
「この『プルミエール』は、〈エルメス〉の 『ケープコッド』と同じで、時計メーカーではないブランドがつくったジュエラーウォッチという括りの時計です。もともとは女性向けのモデルなんですが、ここ最近、より一層男性が小径の時計に抵抗を持たなくなっていることもあり、いまメンズにこそ着けてもらいたいなと。この時計の最大の魅力は、なんといっても〈シャネル〉のアイコンでもあるブラック×ゴールドのチェーンブレス。金メッキのケースと相まって、すごく華やかで存在感もある。ファッションとして時計を取り入れたい方にぜひ試してもらいたいです」
Under ¥1,000,000
Piaget Tradition
¥877,800
「〈ピアジェ〉は、〈カルティエ〉に自社製造のムーブメントを提供するほど高い技術力を持っていて、シンプルで美しい薄型のドレスウォッチを中心につくっているブランドです。そのなかでも、いまでは廃盤となった『トラディション』というモデルは、リーフ針やローマ数字、文字盤に施されたプリント、ケースに綺麗に埋め込まれたリューズなど、細かなつくり込みが美しい。立ち位置としては控えめな玄人好みのブランドなので、ひとと被りたくない方におすすめですし、金が高騰している中で18金無垢のモデルが100万円アンダーで買えるのはかなり希少ですね」
Over ¥1,000,000
Cartier Tank Louis Cartier(LMサイズ / クォーツ)
¥1,628,000
「金無垢のドレスウォッチをつくらせたら、〈カルティエ〉の右に出るものはないと思っています。こちらは1989年製のメンズサイズ(LM)なのですが、おすすめしたいのがクォーツ(電池式)モデル。というのも、手巻きのモデルは現在250万円以上に高騰しているうえに、メーカーでのメンテナンス代も非常に上がってしまっています。以前は『クォーツは壊れたら直せない』というイメージもありましたが、〈カルティエ〉はムーブメントの永久保証を謳っていて、壊れても中身の機械を丸ごと入れ替える形でメンテナンスをしてくれるんです。“機械式=一生モノ”という概念は変わり、電池式も立派な一生モノとして愛用できるんですよ」
INFORMATION
住所:東京都渋谷区松濤1-28-6
営業:11:00〜19:00(火曜定休)
オフィシャルサイト
Instagram:@eguchistore_official
TOPIC7 自分だけのチェーンジュエリーを仕立てる、贅沢な体験。
ショーケースに並んだ既製品の中から選ぶのも楽しいけれど、「もう少しだけ幅が細ければ」「ここがゴールドではなくシルバーだったら」と、歯痒い思いをした経験、ありませんか?
そんなこだわりの強い玄人から注目を集めているのが、東京・代官山にお店を構えるカスタムチェーンショップ「ニーディーズ(NEEDIS)」。
店内には、オリジナルのほか、国内外から集めた個性豊かなチェーンが200種類以上も並びます。素材はシルバーはもちろん、18・14・10・9金といったさまざまな純度のゴールドもラインナップ。その中から、チェーンの形状や留め具のデザインを自由に組み合わせ、ネックレス、ブレスレット、アンクレット、リングまで、自分だけのチェーンジュエリーをカスタムすることができます。
長さも、太さも、素材も。自分のスタイルにミリ単位で馴染むジュエリーを一から仕立てるプロセスは、まさに贅沢そのもの。理想のチェーンにまだ出会えていないなら、一度「ニーディーズ」に足を運んでみることをおすすめします。
INFORMATION
住所:東京都渋谷区猿楽町22-6 カーサ・ローサ B
営業:11:30〜19:30(水曜定休)
オフィシャルサイト
Instagram:@needis.tokyo
TOPIC8 後世に残る、デニムティアーズのファインジュエリー。
ストリートカルチャーとブラック・ヒストリーを背景に持つ〈デニムティアーズ(Denim Tears)〉。彼らがローンチしたファインジュエリーコレクションは、単なるアクセサリーの枠を超えたものでした。
ブランドを“アフリカン・ディアスポラの物語を伝えるメディア”と位置づける、デザイナーのトレメイン・エモリー。シャツやデニムはどうしても着用によって劣化してしまいますが、だからこそ彼は、朽ちることのないマテリアルとしてゴールドに目を向けました。
今回のコレクションでは、象徴的なコットンリースをはじめ、パンアフリカン・フラッグやブラックジーザスなど、黒人の歴史を表すモチーフが14金で表現されています。それは、ストリートにおけるステータスシンボルではなく、自分たちのメッセージを後世に残すためのアプローチ。ブランドの思想をまとうジュエリーなのです。
ちなみに、残念ながら6月末の発売から約1か月が経過した現在、すでにウェブサイトでは全アイテムがソールドアウト。〈デニムティアーズ〉のニューヨーク店でのみ一部アイテムが購入できるそう。今後の展開は未定ですが、ストリートブランドが提示する新たなゴールドジュエリーのあり方として、その動向を追いかけていきたいコレクションです。
TOPIC9 ジョン・レノンも愛した名作を、18金で。
1926年に誕生した英国を代表する〈オリバーゴールドスミス(Oliver Goldsmith)〉。今年で創業100周年を迎えているアイウェアブランドから、節目を飾るスペシャルな一本が登場しました。それが、名作「OVAL」を18金で製作した世界100本限定の特別なフレーム。
OVAL K18 ¥2,200,000(コンティニュエ)
1960年代にデザインされたこの「OVAL」は、かつて、あのジョン・レノンが愛用していたことでも知られるアイコニックなモデル。鼻パッドのない一山仕様の知的なフォルムが、18金という特別な素材で新たな表情に生まれ変わりました。
その値段、なんと220万円。おいそれとは手が出せないプライスですが、きっと将来語り継がれる名作であることに間違いありません。
TOPIC10 眠っていたジュエリーを現代的に、自分らしく。
受け継いだジュエリーが、いまの自身の服装やライススタイルに合わず身につけられない。そんな悩みを解決してくれるのが、東京・神宮前にアトリエを構えるハンドメイドジュエリーブランド〈ハム(hum)〉のリモデルサービスです。
ユニークなのは、元の金属を溶かして使い回さないこと。持ち込まれたジュエリーから宝石だけを取り出し、ブランドが用意するゴールドをはじめとする新たな地金を用いて、一から手作業で仕立て直すのが〈ハム〉の流儀。
実際に男性向けに手がけられたリモデル例がこちら。クラシックな立て爪リングからダイヤモンドを取り出し、ゴールドを基調に仕立て直すことで、男性でも日常使いしやすい現代的なリングへと生まれ変わらせています。
決まった型はなく、職人が同席する打ち合わせでは一人ひとりのライフスタイルや好みを丁寧にヒアリングし、手作業で世界にひとつのデザインを形に。価格は50万円〜、納期は3ヶ月〜(※デザイン等により変動)。 眠っていた宝石を、いまの自分にフィットする形にアップデートする。その手段として、新しくゴールドを纏わせるというのは、贅沢な選択と言えそうです。
INFORMATION
住所:東京都渋谷区神宮前2-31-7 1F
営業:10:00〜19:00 / 10:00〜20:00(金・土)
オフィシャルサイト
Instagram:@hum_official