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最高の日常を過ごす服。6人のユニクロ ユー vol.2
More than just daily wear. 

最高の日常を過ごす服。6人のユニクロ ユー vol.2

国民的ライフウェアブランド〈ユニクロ〉の中でも、品のよさが際立つ〈ユニクロ ユー(Uniqlo U)〉。このコレクションのすごさにどこまでの人が本当に気づいているでしょう? クリストフ・ルメール率いるデザインチームが服に仕掛ける、革新的な機能、上質な生地、モダンなデザイン、絶妙なカラーリング、洗練された空気感は唯一無二。そして多くの人が口にする、その圧倒的な価格帯。現代のデイリーウェアの一つの完成形を極めんとする、その最新形、2020春夏コレクションを2回に渡って計6人の男女が着こなします。〈ユニクロ ユー〉は、彼らの美意識にいかなる共振を示すのでしょうか。

  • Photo_Keisuke Kitamura(Mei)、Satomi Yamauchi(other)
  • Styling_Yu Sugiura
  • Hair&Make-up_Katsuyoshi Kojima
  • Text_Masahiro Kosaka
  • Edit_Shinri Kobayashi

高い技術やセンスによる間口の広いもの。

PROFILE

     
村上 塁
ハドソン靴店 代表

専門学校在学中の2008年から、靴職人の佐藤正利氏や、関信義氏に師事。その後、浅草の靴メーカーでの勤務を経て、2011年から、1961年創業「ハドソン靴店」の二代目オーナーとして独立。ほかの靴店に断られたり、仕上がりに満足いかなかった靴を、全国から一手に集め、リペア・カスタムを行う。2020年9月には、オリジナルブランド「HUDSONS」をローンチ予定で、3月下旬~4月上旬公開予定のクラウドファンディングを準備中。その詳細は「ハドソン靴店」のSNSにて発表予定。
hudsonkutsuten.com

〈Uniqlo U〉テーラードジャケット ¥7,990+TAX、ニットポロシャツ ¥2,990+TAX、ワイドフィットテーパードパンツ ¥3,990+TAX

ー 「ハドソン靴店」の二代目である村上さんは、どのような経緯で靴職人になったのでしょう?

村上:僕ら世代で職人を目指す人間って大体そうだと思いますが、やはり、ビスポークの世界に憧れたのが最初です。それで、専門学校のシューズコースに通っているときに先代の門を叩いて、教わるようになりました。この店を継いだのは、28歳のときです。ただ、憧れて入った靴業界ですが、蓋を開けてみると、結局僕らの技術は絶滅危惧種みたいなもので、どんな超絶技巧を持っていてもいまでは発揮する場所がすごく限られている。長年のスニーカーブームの影響もあり、革靴業界はかなりの難局に陥っています。

ー このお店は、ほかのメーカーや修理店が断ってしまうような修理も引き受けるんだとか。修理に特化したお店にしたのは、村上さんが継いでからと聞きました。

村上:修理については、日本国内からはもちろん、海外から依頼が入ることもあります。たとえばフランスメーカーの革靴を、フランスにお住まいの方がわざわざ郵送で修理に出してくださったりとか。先代の引退直前の店は、お世辞にも繁盛しているとは言えない状況でした。どれだけ高い技術を持っていても、職人って、まあ僕を含めてですが、プロデュースが苦手な人間が多いんです。だから、ちゃんと見られることを意識した店にしてみることにしました。本来なら裏に隠してしまう機械を、店内がガラスばりなので、表からも見える位置に設置したり。

ー そんな中、2020年夏頃には、新しいブランド「HUDSONS」とその店舗をオープンする予定とのことです。どのようなブランドにする予定でしょうか?

村上:先ほども言ったように、いま革靴業界は、決していい状況ではありません。僕らみたいな店もどんどん無くなってしまっている。とはいえ僕自身は、なかなか自分の技術を捨てて別のものに手を出すことはしたくないし、ここに来てくださるお客さんに応えたい。なので、新しいブランドをつくることにしたんです。「ポストトラディショナルモダン」をコンセプトに、カジュアルなオーダー靴を作っていこうと思っています。たとえば、カーボン材など最新技術で作ったものを職人仕事でうまく中に仕込むとか、僕たちの持っている技術を使ってできる最新の靴ということですね。時代はどんどん新しくなっていて、歌舞伎や落語も伝統を踏まえつつ新しいことに積極的に挑戦していますよね。僕たちも、先代の時代が築いた技術や道具に、おんぶに抱っこじゃいけない。また、ブランディングの面では、その道のプロにお願いしています。靴職人が店をつくると、実際の動きやすさなどを気にしてしまって大体似たような感じになってしまうので、あえて僕の発想にはない店にできたらと。

ー 実用一辺倒じゃない、プラスαのエッセンスを入れた店づくり、といったところでしょうか。そういう意味では、〈ユニクロ ユー〉の価値観とも通じるところがありそうです。普段はどのようなスタイルがお好きですか?

村上:ジャケットのセットアップみたいな、クラシカルなアイテムが好きです。この業界では、目上の方に会う機会も多いので、失礼のない最低限の格好は意識します。ただ、正当なスーツスタイルではなくて、自分なりに着崩すようにしていて、今回着てみたコーディネートは、まさに新しい店で着たいと思っているスタイルです。かっちりしすぎていない、ややカジュアルダウンしたようなスーツスタイル。僕らがこれから作る靴も〈ユニクロ ユー〉のこのスタイルに合わせてもハマるようなものをイメージしています。

ー そういえば、〈ユニクロ ユー〉のデザインチームを率いるルメールは、革製品でも有名なメゾンブランドの経験もあります。

村上:そういったところで経験を積まれた方がデザイナーで、この価格で服が手に入るのは驚きです。高い技術やセンスで間口の広いものを作る、というのはこれから自分が挑戦したいことですね。


PROFILE

     
クリストフ・ルメール

1991年に自身のブランド・LEMAIREを立ち上げて以来、ラコステやエルメスといった世界を代表するブランドやメゾンのアーティスティックディレクターなどを歴任。2015年秋冬及び2016年春夏には、自身のLEMAIREブランドとユニクロのコラボレーションによる「UNIQLO AND LEMAIRE」コレクションを展開。2016年より、ユニクロパリR&D センターのアーティスティックディレクターとして就任、ユニクロメンバーの一員として強固なチームワークで〈Uniqlo U〉の商品作りに携わっている。

INFORMATION

ユニクロ

www.uniqlo.com/UniqloU

0120-090-296

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