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ウィズコロナ時代のファッション考。ファッションは果たして不要不急なのか?
THINK ABOUT FASHION vol.1

ウィズコロナ時代のファッション考。ファッションは果たして不要不急なのか?

世界を大きく変えた新型コロナウイルス。ファッション業界が抱える諸問題を先鋭化した一方で、人々が一度立ち止まりファッションについて本質的に考えるきっかけにもなりました。ウィズコロナの時代、そしてこれから先、ファッションはどうあるべきか。そのヒントは、やはり “個” にしかないのかもしれない、そんなことを考えながら、愛知県にある地方都市のセレクトショップを尋ねました。

  • Photo_Norihito Hiraide
  • Text_Shinri Kobayashi
  • Edit_Ryo Muramatsu

PROFILE

纐纈 大

セレクトショップ「analog / tool」店主。1973年生まれ。愛知県一宮市出身。大手のアパレルショップ、古着屋等を経て、愛知県豊橋市に「analog / tool」をオープン。2018年に現在の場所である、お隣の豊川市に移転。インスタグラムにアップされるポストは、ファッションに対する深い愛と情熱と造詣が入り混じっている。またホームページの情報が削ぎ落とされているそのワケは本文を参照のこと。
instagram.com/analog_tool

不特定多数に向けていないインターネット。

ー コロナ以後で、地方のショップにインタビューするのはこれが初めてです。コロナによる非常事態宣言下ではお店はどうされていましたか?

纐纈:時短営業でお店を開けていました。服って生活必需品じゃないかもなぁとか思いながらも。とりあえず家にいるだけでもストレスだから、粛々とやろうと。お客さんが不安を感じているときに、「大丈夫だから来て下さい」と言うのも何か変だし、そういった中でも何ができるか考えるっていうのもひとつの経験だから探ろうということで、オンライン(ショップ)を2ヵ月間だけでやってみたりしました。でもお店を開けているときは、誰かしらお客さんは来てくれてました。全く誰も来なかった日は、ほとんどなかったような…。

ー いまもネットにオンラインショップがあるのは、その時の名残ってことですか?

纐纈:そうですね。国家レベルで都市を封鎖するというようなことがまたいつ起こるか分からないという状況で、一度シュミレーションできたのは大きい。だけど、(店名の通り)ぼくは基本アナログツールが好きなんで、オンラインはあまり向いてないなと。オンラインは、あくまで苦肉の策というか。取り扱いブランドもある程度網羅して載せましたけど、地方発信のブランドや自分たちで企画して製作した商品にアクセスが多かった。アクセスしてくれたのも何らかの形でぼくらの存在を認識してくれている人が多かったように思います。つまり、不特定多数のためのインターネットツールにならず、結局、顧客さんのためのツールになったという…。

上の写真は店主の纐纈さん。下は2階に飾られた鹿のオブジェ。

ー (中止になった)「森、道、市場 2020」で販売予定だったオリジナルのシャツをオンラインで販売されていましたね。

纐纈:あれは予想以上の反応でした。〈ホーク(holk)〉のデザイナーと動いて、価格や企画内容と「森、道、市場」とコンセプトを考えた上で、こういうやり方で販売したら面白いかもって提示したら、ありがたいことに数時間でアクセスが一気に集中して。これからは、ネットでも新しいアプローチを考えられると感じました。そういう高揚感が生まれることなら面白いかもしれません。テンションが上がることはネットでもお店でもどちらでもできると。普段の活動はもちろんお店が軸だけど、ネットの可能性もちょっと探れたような気がします。 

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