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THINK ABOUT FASHION vol.32020年版ファッション・カタログ。ポストコロナ時代の新定番30選。
MONTHLY JOURNAL SEPT.2020

THINK ABOUT FASHION vol.3
2020年版ファッション・カタログ。ポストコロナ時代の新定番30選。

転換期を迎え、さまざまなものの価値観が変わるいま、自己表現のひとつであるファッションもストレスフリーな格好が好まれるようになりました。それは未だ先を見通せない状況のなかで、ぼくたちが洒落たものより、生活に根差した実用的なものを求めている証拠かもしれません。社会の動きがファッションの潮流をつくると言われていますが、本当に選ぶべきものとは何か? そんなことを考えながら服、バッグ、靴など30点セレクトしました。着心地がいいもの、使い勝手がいいもの、あるいはサスティナブルなもの…、これから時代に相応しいアイテムをたっぷりご紹介します。

  • Photo_Yoshio Kato
  • Styling_Shota Iigaki
  • Text_Kei Takegawa
  • Edit_Ryo Muramatsu

13 TEXT テクストのシャツとパンツ

肌触りが抜群にいいウール素材。
美しいドレープや深い色合いがあり、シワになりにくく、消臭機能も備える。アウトドア業界でも見直されているウールをシャツとパンツに仕立てたのは〈テクスト〉。アルゼンチンのパタゴニア地方で育てられたオーガニックウールを宮崎のオーガニック認証工場で紡績し、愛知・一宮のションヘル織機で織り上げました。17.5ミクロンという細番手の糸の採用することで滑らかな肌触りを実現し、縮みの問題は非塩素の防縮加工により克服。〈テクスト〉は〈マーカウェア〉のデザイナー、石川俊介さんが2019年秋にローンチしたブランドです。20年近いキャリアのなかで石川さんが辿り着いたのは、Farm to Table──生産者の顔が見えるものづくりでした。
シャツ ¥40,000+TAX、パンツ ¥38,000+TAX

パーキング
03-6412-8217
オフィシャルサイト

14 Levi’s® Made & Crafted® リーバイス® メイド アンド クラフテッド®のデニムジャケット

コットンナイズドヘンプという素材。
“未来の定番” を謳う〈リーバイス® メイド アンド クラフテッド®〉が先シーズンに続いて注力しているのがサスティナビリティです。“ザ・サスティナビリティ” と呼ぶに相応しいラインナップのなかでも特に目を引いたのがコットンナイズドヘンプを使用したデニムジャケットでした。文字どおりコットンのように加工した麻で、着心地もほとんどコットンのそれ。それでいて、一般的なコットンに比べると生産時に消費される水と農薬が格段に少ない、まさにサスティナブルなファブリックです。ヘリテージのブラッシュアップを幹に枝葉を広げる〈リーバイス® メイド アンド クラフテッド®〉だけあって、そのシルエットも加工感も申し分がありません。
¥25,000+TAX

リーバイ・ストラウス ジャパン
0120-099-501
オフィシャルサイト

15 Dr.Martens ドクターマーチンのシューズ

100%天然素材で鞣したレザー。
1961年4月1日に誕生したことからその名がついた、〈ドクターマーチン〉を代表する3ホールシューズ「1461」。今シーズン、このアイコンが纏ったのはエセックスレザーです。これはアメリカが誇るタナリー「ホーウィン」社が3年以上の年月を費やして完成させたベジタブルタンニンレザー。鞣製工程に用いられた材料はすべてが正真正銘、天然素材のみとなっており、履き込めば履き込んだだけ深みのある色艶があらわれます。本物の経年変化を教えてくれるレザーといっていいでしょう。「1461」を象徴するチェリーレッドにクリームカラーのウェルトステッチを掛け合わせるカラーパレットも◎。「ホーウィン」社のレザー製ラベル付き。
¥36,000+TAX

ドクターマーチン・エアウエア ジャパン
03-6746-4860
オフィシャルサイト

16 F.C.Real Bristol F.C.レアルブリストルの3パックTシャツ

モダンを極めたスポーツウェア。
ブラック、カーキ、オレンジをセットにしたパックT。左胸にあしらったリフレクティブ仕様のボックスロゴがさり気ないアクセントに。ボディに採用した高機能メッシュジャージーは伸縮性に加え、熱を逃がさない保温機能を備えています。肌への接地面に凹凸をもたせており、着用感も◎。携帯に便利な巾着袋が付属します。セレクトしたカラーも、胸元のアクセントも、モダンなストレートフィットも、そしてスポーツウェアとしての機能性も、さすが〈F.C.レアルブリストル〉といった趣きがあります。このブランドは〈ソフ〉の清永浩文さんが架空のフットボールチームを取り巻くすべての人々──プレイヤーからサポーターまで──をモチーフに1999年に立ち上げたブランドです。
¥15,000+TAX

ソフ
オフィシャルサイト

17 MAISON SPECIAL メゾンスペシャルのパンツ

ひとりの職人の手によるリメイクパンツ。
春夏コレクションに登場し、好評を博した〈スペシャル リメイク ファクトリー〉とのコラボ第二弾。ひとりの職人が解体、縫製、仕上げまでまるっと行うリメイクパンツです。ベースはワークパンツの代名詞的ブランドの古着。仕上げにペンキを散らしています。腰まわりにゆとりを持たせたテーパード・シルエットはストレスのない穿き心地を実現。スウェーデン軍のブランケットカバーを仕立てたポケット袋布は強度の面で見ても優秀です。この企画の背景には製造過程の環境汚染、製造後の大量廃棄といった業界が抱える問題への挑戦がありました。〈メゾンスペシャル〉が出した答えは、特別な価値のある一点モノ=クラフト・ファッションでした。
各¥16,000+TAX(ハンドメイドのため、一点一点仕様が異なります)

メゾンスペシャル 青山店
03-6451-1660
オフィシャルサイト

18 VEJA ヴェジャのスニーカー

サスティナブル競争の先頭を走るスニーカー。
アッパーに採用したC.W.L.は革の代わりとなるビーガン素材。コットンの素地にとうもろこしをベースにしたコーティングが施されていて、見た目も触り心地もリアルレザーと見分けがつかないほど、よくできています。ラバーソールはセリンゲイロと呼ばれるブラジルの契約農家の手になるもの。アマゾン川流域に自生するゴムの木に切れ込みを入れ、受け皿に溜まった樹液を精製する、という昔ながらの手法でつくられています。ポルトガル語で “見る” の意となる〈ヴェジャ〉は、売り場に並ぶスニーカーのその向こう側、すなわち生産現場にこだわってものづくりをしています。写真の「V-10」シリーズは〈ヴェジャ〉のアイコン的なコレクションです。
¥20,000+TAX

シードコーポレーション
03-6709-9662
オフィシャルサイト

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