PROFILE
池尻大橋にオープンした喫茶店「drip」の店主を務める一ノ瀬さんと、副店主の滝澤さん。渋谷の隣駅でありながら落ち着いた街並みで、こだわりのハンドドリップコーヒーと美味な食事を提供している。普段はふたりとも、広告やファッションブランドのルックブックなどでモデルしても活躍中。
インスタグラム : @drip_ikejiri
モデルのふたりが喫茶店をオープンした理由。
ー おふたりはモデルとして活躍していますが、なぜこのお店をスタートしたのですか?
一ノ瀬:ぼくはインスタグラムに「のせごはん(@nosegohan)」という名前で、イタリアンを中心としたレシピを投稿しているんですが、それを見ていたデザイナーの方に「なにか一緒にやりたいね」と声をかけていただいて。その方が事務所として使っていたこの場所で、2日間限定のポップアップレストランを開催する機会をいただいきました。それで、滝澤も誘ったのが「drip」の始まりです。
滝澤:私の実家は自家焙煎のコーヒーを提供するジャズ喫茶で、小さな頃からコーヒーや紅茶が身近にあって、すごく好きなんです。趣味でお菓子づくりをしているし、アルバイトで飲食の経験もあって、料理をつくるのも好きでした。モデルのお仕事以外に、なにか好きなことをやりたいなって漠然と考えていたら誘ってもらい、挑戦してみることにしたんです。
一ノ瀬:そのイベントが友達から好評だったし、ぼくらも続けたいと思ったから、きちんとお店としてオープンすることにしました。この場所のキャパとキッチン設備を踏まえて考えた結果、喫茶店になったんです。
ー お店として飲食を楽しんでもらいたいという想いから「drip」が始まったんですね。
一ノ瀬:コーヒーや料理を楽しんでもらいたい気持ちはもちろんありますが、コロナ禍で人と会う機会が少なくなったからこそ、人に会える場所を大事にしたいという想いもあるんです。個人で動くアーティストやクリエイターを見ていて、人と会うことは大事だと思っていましたし。ここも後々はアートなども絡められる場所にしていけたらな、という想いもあります。
ー お店で特にこだわっているのはどんなところですか?
一ノ瀬:ランチでも普段と変わらず、基本的にハンドドリップで淹れています。ランチなどのセットドリンクで、コーヒーをハンドドリップで淹れているお店って実は少ないんですよ。
滝澤:季節に合わせてコーヒー豆を入れ替えているから、何度来ても楽しんでもらえるようにもしているんです。
一ノ瀬:サードウェーブコーヒーが世間に浸透していますけど、特有の酸味が苦手な人も多いですよね。「drip」ではそれも考慮して、苦味のあるコーヒーが好きな人でも心地よく飲めるバランスを考慮して選んでいます。
ー お店では実際に使用しているカップやプレートなども販売しているんですよね。デザイナーの方が使っていた場所だけあって、センスのよさが際立ちます。
一ノ瀬:そういったデザイナーの感性にぼくらが共感できたから、「drip」を始めようと思った経緯もあるんです。オリジナルのロゴやマグカップのデザインは、グラフィックデザイナーの小林一毅さんにお願いしていて、お店オリジナルのTシャツもつくりました。