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UNIVERSAL OVERALLにまつわる放談。 山田陵太はカバーオールを現代的な視点で見る。
WORKWEAR NEVER ENDS.

UNIVERSAL OVERALLにまつわる放談。
山田陵太はカバーオールを現代的な視点で見る。

1924年にアメリカ・シカゴで創業した〈ユニバーサルオーバーオール(UNIVERSAL OVERALL)〉。ワークウェアながら都会的な雰囲気のデザインが人気を呼び、世代を問わず支持を集めている。今回は古着のワークウェアにめっぽう詳しく、目がないというスタイリストの山田陵太さんに、定番のカバーオールとビームスに別注したジャケットを見てもらい、それぞれどんな印象を持ったのか、ファッションの現代的視点から話を伺ってみた。

  • Photo_Masashi Ura
  • Text_Yasuyuki Ushijima
  • Edit_Yuri Sudo

別注アイテムは、足りない何かを補完してくれる。

ー 大定番のカバーオールを現代風に昇華させたペイントカバーコーチジャケットはビームスとの定番のコラボになりますが、見た印象はいかがですか?

山田: ビームスは25年ぐらい前から別注でペンキを飛ばすデザインを取り入れてますよね(笑)。それがビームスらしいというか。自分がビームスで働いていた時代も〈リーバイス(Levi‘s)〉の505にペンキを飛ばした別注が爆売れしたときがあって、それは印象に残っていますね。もちろん、ワークウェアはペンキを飛ばしたりするアレンジと相性がいいので、雰囲気は出ていると思います。

ー 別注アイテムを着てみて、気づいた点はありますか?

山田: 自分の好みでいうと普通のカバーオールの方が好きですが、このコーチジャケット風のデザインで、ペンキを飛ばしていると定番アイテムに“足りない何か”を補完してくれる感じがします。ストリート世代だと、通常のカバーオールよりもこういったペイントが入ったデザインの方が着やすいと思いますね。身幅もすこし広がっているのでオーバーサイズで着るのがよさそう。

ー 山田さんご自身がこのペイントカバーコーチジャケットを着こなすなら、どうスタイリングしますか?

山田: 着こなしにワークアイテムの分量を多くしてしまうと野暮ったくなりすぎるので、羽織りものをワークアイテムにするのであれば、パンツをウール生地のものにするか、スラックスなど品のあるものを合わせて、クリーンに着こなしたいですね。定番のカバーオールも同じアプローチですけど、同系色のウールパンツを合わせて、素材が違うんだけどセットアップみたいな着こなしをつくってみたいです。

ー 山田さんが定番のカバーオールで別注するとしたら、どういったアプローチをしたいですか?

山田: 自分だったら、この定番の形が好きなのでそこは変えずに、素材をメルトンにしたいですね。重いし、絶対売れなそうだけど……(笑)。身幅をすこし広くして、ブラックやネイビーのメルトン素材に替えたらおもしろいと思うんだけどなぁ。そしてネームタグもネオンカラーにする。いなたい感じは残したいので、あまり手を加えないようにしたいですね。

ー 別注の構想がかなり具体的に話になってきましたね(笑)。

山田: 基本、フランネルやメルトンなどの重たい生地が好きなので、そのいなたさは引き出したいところです(笑)。たとえば、某ブランドもやってたロロ・ピアーナとか、イタリアの生地を使ってみるのもいいかもしれません。そうしたら、若い世代だけでなく、スーツが好きなひととかにも着てもらえそうですね。あとは、メルトンの裾を切りっぱなしで短丈にしてみてもおもしろいかもしれない。いろいろとアイデアが出てきました(笑)。

ー かなり良さそうですね。もし別注アイテムが実現したら、絶対買います(笑)

山田: おぉ、売れた(笑)。これで自分用と合わせて2枚は確実に売れますよ。あとはペインターパンツをメルトンやフランネル生地にして、そのメルトン生地のカバーオールと合わせてセットアップみたいにするのもありですね。

INFORMATION

UNIVERSAL OVERALL

公式サイト

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