遊びで始めたゲームでコラボレーションにいたる。
ー 以前、『フイナム』で特集をつくりましたが、いま一度「DHC」が結成したのはいつでしたっけ?
Shinknownsuke:4年前かな。最初はぼくひとりで『シージ』をやっていたんですけど、友達と一緒に遊んだほうが楽しいのではと思いまして。それで、みんなが家に来たときにプレイしたらすごく盛り上がって、なかにはプレイステーションを買ってまで始めてくれる人もいました。
FACE:Shinknownsukeさんがやっているのを観て、できると思ったら、割と操作が難しくて。でも、スポーツと一緒で、やり込むほどに上達していきました。それがおもしろかったです。
小田原:マップとかオペレーターとか、覚えることが多いんですよ。最初のころはプリントアウトして見ながらやっていましたね(笑)。いまだに分からないこともありますけど、みんなが助けてくれるから楽しいです。
ー 楽しく遊んでいたゲームとコラボレーションできるなんて感慨深いですよね。しかも、〈ビームスT〉も加わって、盤石の布陣が整いました。
FACE:たまたま〈ユービーアイソフト〉と繋がり、コラボレーションすることになって。お世話になっている〈ビームスT〉に話してみたら力を貸してくれたんです。
Shinknownsuke:『シージ』がテーマですが、前提としてゲームを押し出しすぎず、まずは自分が着たくなるものをデザインしました。ゲームとファッションが調和している服って、これまで少なかったんですよね。
沼野:ボディのサイズ感とかもね。
Shinknownsuke:そうそう。サイズ感から提案したいと思っていました。
TEITO:ぼくは〈ボット〉というストリートブランドを手がけているので、ストリートに寄せたデザインにするのが、一番自然な流れだと思っていました。だから、胸にワンポイントとバックプリントを入れて、ぼくが思うストリートウエアのデザインを落とし込みました。背中のグラフィックも、ゲームの中の好きな要素を切り取っています。
沼野:「DHC」は全員キャラクターが違うし、世代も少し違う。それぞれのテイストを持っているので、面白いバランスです。そんなチームがファッションだけでなく、ゲームメーカーともコラボレーションするのは異例だと思います。各々が自分の解釈で『シージ』をデザインしているから、ゲーム・アート・ファッション、それぞれの切り口からアプローチできるのではないでしょうか。
Shinknownsuke:「DHC」の結成当初から、なにか形に残したいと思っていましたが、まさか〈ユービーアイソフト〉とコラボレーションできるなんて思ってもいませんでした。家で遊んでいた仲間と一緒に、ひとつのプロジェクトに取り組めたのは嬉しいです。今後も変わらず、楽しくゲームをしていきたいですね。