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FEATURE
新しい世界を創り出す、表現者のための場所。ドクターマーチンが東京から世界へ発信する新たなカルチャー。
Dr. Martens SHOWROOM TYO

新しい世界を創り出す、表現者のための場所。ドクターマーチンが東京から世界へ発信する新たなカルチャー。

原宿や表参道は日本のファッションの中心地である一方、世界のカルチャーと結びつき発展してきたエリアでもあります。今年10月、そんな場所にひとつのお店が誕生しました。その名も「Dr. Martens SHOWROOM TYO」。これは〈ドクターマーチン〉が “MADE IN ENGLAND” とスペシャルなコラボモデルに焦点を当てたはじめてのコンセプトショップで、改めて自分たちのルーツを見つめ直し、新たなカルチャーを発信すべく立ち上げたスペースでもあります。ブランドの頂点に位置付けられるコレクションのみを取り扱う店がなぜこのタイミングで生まれたのか。ブランドのキーマン二人のインタビューを交えながら、その理由に迫りました。

東京のカルチャーは常にドクターマーチンの心に響いている。

東京から発信される〈ドクターマーチン〉のアイデンティティですが、本国イギリスのスタッフたちはこのショップについてどのような想いを抱いているのでしょうか? 今回は〈ドクターマーチン〉UK本社のクリエイティブ・ディレクターを務めるダミアン・ウィルソンさんにもコメントを頂きました。

PROFILE

ダミアン・ウィルソン

名門「セントラル・セント・マーチンズ」でファッションを学んだ後に、ブリティッシュヘリテージやストリートウェアのブランドで経験を積む。現在は〈ドクターマーチン〉のクリエイティブ・ディレクターを務め、商品のデザインやコラボレーションのプロジェクトに関わる。

ー ダミアンさんが考える、〈ドクターマーチン〉のアイデンティティとは、どのようなものでしょうか?

ダミアン:パンクロッカーを目指していた11歳の時、はじめて〈ドクターマーチン〉の「1490」(10ホール)のブーツを手に入れました。それ以来、パンクは私のDNAに組み込まれ、80年代からイギリスのサブカルチャーやカウンターカルチャーに関わりながら成長してきました。

〈ドクターマーチン〉の素晴らしさは、誰もが自分自身をありのままに表現できること、すなわち〈ドクターマーチン〉のシューズを履くことで、誰もが正直であり、自身のなかにあるリベリアスな部分も含めて自己表現できるところにあると信じています。

ー 今回のコンセプトショップは、東京のカルチャーと〈ドクターマーチン〉のアイデンティティがクロスオーバーしながら、新しいカルチャーを発信しているところに魅力を感じました。でも、どうしてここから発信されるカルチャーに惹かれるのでしょうか?

ダミアン:東京のカルチャーは、ロンドンのカムデンと同じように、常に〈ドクターマーチン〉の心に響いています。どちらもストリートスタイルの中心地であり、ファッションや個性が最もユニークで想像力に富んだ革新的な方法で表現される場所です。パンク、モッズ、バッファロー、ゴシック、原宿など、あらゆるところからインスピレーションを得て、それをまったく違うものに変えていく。これが個人の自己表現のすべてです。だからこそ、東京とロンドンはこれまでも、そしてこれからも結びつきがあると思いますし、このプロジェクトをサポートできることをとても嬉しく思っています。

ー 近年の〈ドクターマーチン〉は、裏原まわりのブランドをはじめ、錚々たる世界のストリートブランドとコラボしてきました。ブランドの選定はどのように行っているのでしょうか?

ダミアン:私たちは時代を超えたデザインに根ざしたスタイルや、私たちのブランドに対する深い理解、歴史など、〈ドクターマーチン〉との繋がりを持つパートナーと仕事しています。 私たちがパートナーを選ぶ際に意識しているのは、人々に愛され、大切にされるものをつくりたいという意思があり、実際にそれをつくれるかどうかということです。そうしたパートナーシップの素晴らしいところは、それぞれが個性的で、他とは違うことをしていたり、その分野の限界を押し広げていること。だからこそ、「ハローキティ」といったキュートなキャラクターから、〈リック オウエンス〉のような独自の世界観を持つブランドまで、幅広いパートナーとコラボレーションを行い、可能性を広げることができるのです。

ー 魅力的なコラボレーションができるのは、〈ドクターマーチン〉が独自性のあるシューズをつくっているからこそだと思います。今回「Dr. Martens SHOWROOM TYO」には、“MADE IN ENGLAND” の靴がフルラインナップで揃います。これらのモデルはどのようなこだわりを持ってつくられているのでしょうか?

ダミアン:私たちの製品はすべて独自の方法でつくられています。伝統的なシューズ、または大量生産された製品とは異なる「工業生産の技術」に焦点を当てており、このプロセスが製品の耐久性を高めています。 私たちの “MADE IN ENGLAND” 製品のスペシャルな部分は製造場所です。1960年4月1日に「1460」の最初の一足が製造ラインを駆け抜けて以来、ウォラストン工場で製造し続けています。この工場は他に類を見ない歴史を持つブランドの心臓部です。

ー シューズの企画デザインにおいて、大切にしていることはありますか?

ダミアン:最も重要なのは、私自身が〈ドクターマーチン〉のためにデザインしているということ。それを忘れたことはありません。60年の歴史と伝統を持つ象徴的なブランドのためにデザインしているのです。デザインしているものがすべての段階で〈ドクターマーチン〉らしさを纏っているかどうか、機能性や耐久性に優れているかどうかを検討しています。 そして、オルタナティブカルチャーに根ざしたデザインになっているかどうか、というのも重要なポイントのひとつなのです。

MADE IN ENGLAND 1461 3-EYE SHOE ¥30,800
MADE IN ENGLAND 1460 8-EYE BOOT ¥36,300

ー 最後に、今回のコンセプトショップに期待すること、お客さまに感じてほしいことを教えてください。

ダミアン:「Dr. Martens SHOWROOM TYO」は、「新しい世界を創り出す表現者のための場所」をコンセプトに、さまざまなカルチャーコンテンツをストアと特設サイトから同時に発信していきます。新しい時代へ向けた〈ドクターマーチン〉の進化を体感できる場所として、ブランドそのものはもちろん、カルチャー、音楽、東京から世界へ発信していくコンテンツと共に〈ドクターマーチン〉の新たな一面を、ブランドの頂点のコレクションとも言える “MADE IN ENGLAND”、そしてコレボレーションシューズを中心に感じて頂きたいです。

ということで、まだオープンしたばかりの「Dr. Martens SHOWROOM TYO」。魅力的なシューズのラインナップはもちろんのこと、アート作品を展示するギャラリースペースも併せ持つ、東京発のファッションカルチャーの発信基地として機能することでしょう。訪れることで、新しいインスピレーションが生まれるかもしれません。まずは足を運んでみることをおすすめします。

INFORMATION

Dr. Martens SHOWROOM TYO

営業:12:00〜19:00(火曜、水曜定休)
住所:東京都渋谷区神宮前5-2-28 1F
電話:03-6746-4898
オフィシャルサイト

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