既視感ナシの、遊び心あふれる一本。
ファッションのルーツを伺っているうちに、アントニーさんは「MY G-SHOCK」のすべてのパーツに異なる色を使用して、いよいよ大詰めに。
「ファッションのインスピレーションは結構バラバラ。ラッパーのファッションもチェックしますし、ニューヨークのストリートスナップからオシャレなキッズを発見するのも面白い。
スニーカーや時計のアイコニックなものは被りがちなんですが、その型にハマりたくないんですよね。“このスニーカーといえば、このファッション”といった紋切り型は避けたい。今も、パープル×イエローのレイカーズカラーや、ブラック×イエローのウータンカラーに引っ張られましたが、せっかく唯一無二を作れる機会なのでオマージュはやめましたよ」


「やっと決まりました! 僕はもう32歳ですが、まだまだ遊び心はあるしキッズ感を大事にしたいなと、全パーツを違う色に。イエローが映えるし、まとまりも感じるカラーリングです。これならモノトーンのスタイルに差してもいいし、明るい服にもハマりそう」



一見、スタイリングが難しそうな多色使いの一本ですが、服の色を拾いやすいのでカンタンに馴染んでくれます。
「使っているこの4色は、ぼくが持っていないG-SHOCKの色で組み合わせました。既視感のあるものに逃げず、自分の感性を信じて頑張りましたよ。仕事に限らず、基本的に新いものをつくっていきたいマインドです」

「〈ホカオネオネ〉とこの〈G-SHOCK〉、普通に合いますよね。〈ホカ〉は俳優の太川陽介さんが『ぶらり途中下車の旅』で履いていたのを見て、それに影響されて愛用しはじめたんです。あんな歩きまくるロケ番組で履くんだから本物だって(笑)。それに履き心地だけではなくデザインも可愛い。スニーカーも〈G-SHOCK〉もデザインはもちろん、ちゃんと機能が備わっているのが好きなんですよね」


ピュアな遊び心を存分に発揮してくれたアントニーさんに、ファッションのモチベーションを尋ねてみました。
「自分に自信がない僕からしたら、イケてる〈G-SHOCK〉やスニーカーを身に付けることで、ちょっとだけイイ男になったと錯覚できるんです。それってファッションの醍醐味ですよね。ラッパーの方も、ステージでカッコイイ服を着るとスイッチが入って普段と違う自分になれると聞きましたが、まさにそれ。スイッチを入れてくれるのが、僕の場合はスニーカーや時計です。え?ファッションに気合いが入る仕事? それはやっぱり、可愛いモデルさんや女優さんがいる時ですね(笑)」