05 : goro 目利きを唸らせてきた日本の名門老舗、ゴロー。
植村直己や三浦雄一郎が愛した登山靴〈ゴロー(goro)〉。フイナム読者にはひょっとしたら馴染みが薄いかも知れませんが、その世界では誰もが一目も二目も置くブランドであり、ここで紹介するチロリアンシューズはちまたのそれを凌駕する風格があります。ミニマルなデザインワークに華を添える被せモカは、先代が考案したといわれるもの。いまも手縫いで仕上げられています。〈ゴロー〉の創業は1973年。1畳半の押入れを作業場に改造して、登山靴やウォーキングシューズをつくりはじめたのがその原点です。下請けからはじまった〈ゴロー〉は徐々に頭角を現し、その確かな腕前と好奇心旺盛なものづくりが名だたる登山家を虜にしました。ゴアテックスを日本で最初に登山靴に採用したのも〈ゴロー〉というから驚きです。
アッパーには肉厚なドイツのレザーを採用。食い込む被せモカのステッチ糸がダメを押してマスキュリンの極み。が、仕上がってみればモダン。ステッチダウン製法、底まわりはヴィブラムソール。¥33,000
深型のチロリアンシューズ。筒丈のバランスが絶妙で、たまらない。上記モデル同様、スペックはドイツのレザー、ステッチダウン製法、ヴィブラムソール。¥35,200