05:adidas CAMPUS SUPREME
「アディマティック」の次なるモデルに。
フイナム:最後は〈adidas(アディダス)〉。一見「キャンパス」のようですが、これは?
アディダス「キャンパス シュプリーム」2023年2月下旬発売予定。各¥14,300
小島:1999年にバスケットボールシューズとしてリリースされた「キャンパス シュプリーム」の復刻版です。
フイナム:ソールのデザインが特徴的ですね。
小島:「キャンパス」をモチーフにしたアッパーに、当時のパフォーマンスシューズに用いられていたシュプリームソールをドッキングさせています。
フイナム:シュプリームソール……聞いたことがあるような、ないような。
小島:曲線的なラインが特徴のこのソールは、この「キャンパス シュプリーム」ほか、「コンコルド シュプリーム」「プロモデル シュプリーム」「トップテン シュプリーム」など、当時さまざまなモデルに搭載されていました。
フイナム:そうなんですね。当時をリアルタイムで知る身としても、正直あまりピンと来ないのが正直なところです。
小島:王道の「キャンパス」に対して、「キャンパス シュプリーム」はハズシのシューズ的な存在かなと。ぼくが当時の「チャプター」で働き始めた20年ほど前、このシューズは裏原宿系の天の邪鬼な人たちに支持されていました。
フイナム:たしかに天の邪鬼な人が好みそうなスニーカーかも。
小島:この「キャンパス シュプリーム」というモデルは当時の裏原宿のカルチャーの歴史が背景にあり、「アディマティック」もそうでしたが、日本のスニーカーシーンにとって大事なアイテムだと思っています。“ネクスト・アディマティック”を狙いたいですね。
フイナム:アディマティックの次なるモデルというと?
小島:「アディマティック」はそれほどメジャーなモデルではなかったものの、今年復刻を果たして大きな話題を呼び、近年稀に見るヒット作になりました。「キャンパス シュプリーム」も知る人ぞ知る存在ではありますが、その背景にあるストーリーをぼくらなりにきちんと咀嚼したうえで、お客さんに伝えていきたいと思います。