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FEATURE
たかがTシャツ、されどTシャツ。 10人のMY BEST Tシャツ。
MONTHLY JOURNAL JULY 2023

たかがTシャツ、されどTシャツ。
10人のMY BEST Tシャツ。

Tシャツほど着る人のスタイルが表れたり、その人だけのストーリーが込められたファッションアイテムはないかもしれません。旅先で手にしたものに、無地だからこそ素材やシルエットにこだわったり、憧れの先輩といっしょにつくったTシャツだったり。興味のない人からしたら、たかがTシャツかもしれません。でも、その人にとったらスペシャルなもので、ある意味“究極の自己満”なファッションアイテムとも言えるはず。10人が選ぶ今夏のお気に入りTシャツに込められた、そんなスペシャルなストーリーを聞きに行きました。

STYLE9.さらさ

PROFILE

湘南の“海風”を受け自由な発想とユニークな視点を持つシンガーソングライター。2021年7月にリリースしたシングル『ネイルの島』でデビューし、2022年12月に1stアルバム『Inner Ocean』をリリース。また音楽活動だけに留まらず美術作家、アパレルブランドのバイヤー、フラダンサーなど、時に絵を描き、時にダンスを踊りながらマルチに、そして自由に活動の場を広げている。
Instagram:@omochiningen

オリビアに引き寄せられた運命の1枚。

アーティストとしてのイメージが強いさらささんですが、アパレルブランドのバイヤーやフラダンサー、時には絵を描いたり、その活動は多彩。過去には、趣味で海外から買い付けた古着を販売するほど、ファッションには思い入れが強いといいます。そんなさらささんがTシャツを選ぶ上で大事にしているのは、ストーリー。

「普段から無地から柄物まで色々Tシャツを買うんですけど、特に大事にしているのは、ライブのときに友達がプレゼントしてくれたものだったり、好きな展示のお土産Tだったり、何かしらストーリーがあるものが多いです」

友達のスタイリストと相談しながら、今日の撮影のイメージを想像して選んでもらった1枚。「そのときどきで好みのスタイルが変わる」と言うさらささんは、近頃肌を出すことが多くなってきたようで、この日もTシャツの裾をたくし上げて、へそ出しスタイルに。

そう語るさらささんが着ているのは、オリビア・ニュートン=ジョンのTシャツ。古着屋でたまたま見つけたそうですが、その出合いはとても運命的なものでした。

「去年出た、『CITY POP LOVERS』っていうさかいゆうさんのカバーアルバムの中で、『オリビアを聴きながら』を歌わせてもらったんです。ゆうさんは高校生の頃から憧れていたミュージシャンだったし、曲の制作時期がオリビアが亡くなったタイミングと重なったこともあって、思い入れ深い出来事だったんです。そのあとすぐ、フラッと古着屋さんに入ったら、このTシャツが目の前に置かれていて。しかも、他はラックにかかっていたのに、これだけ平置き。『これは運命だ!』と思って買いました」

自身の物販でもリメイクした古着を販売していたり、さらささんにとってTシャツは身近な存在で、所有している枚数は数え切れないほど。だけど、夏に着るスタメンは10枚もないそうで、広く浅くというより、狭く深く。お気に入りにとことん愛情を注ぐタイプのようです。もちろん、オリビア・ニュートン=ジョンのTシャツも、さらささんにとって欠かせない1枚になるはずです。

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