狙った通りの釣りができて最高に気持ちいい。
3人がたどり着いたのは、湖が入り江状にえぐれた通称”ワンド”というポイント。手前のほうには枝がたくさん沈んでいて、根掛かりのリスクも高そうです。
「湾状になっているところは水に動きがあるから、バスがベイト(編注:餌)を追い込みやすい好ポイント。しかもこの場所は水中に沈んだ枝に隠れてバスが小魚を狙っているんですよ。だからリスクは高いけれど、そのぶん魚が釣れる確率も高いはず。根掛かりさせないための技術が必要になってきます」(市川)
ということで、早速釣りをスタートさせます。水面を見ていると、バシャッとバスがライズして姿を現す瞬間もありました。やる気のある魚がいることは間違いなさそうです。
「昨日の夜にいろいろ調べたんだけど、この湖にはワカサギがいて、それをバスが餌にしているらしいよ。だからワカサギ色のシャッドを投げようかな」(石井)
「ぼくは根掛かりが気になるから、気楽にいろんなことを試します」(池本)
「ぼくは水面にライズしているバスを狙って、トップウォーターで攻めてみようかな。難しい釣り方だけど、釣れたらめっちゃ楽しいから」(市川)
そうして各々のスタイルで釣りをスタート。すると、程なくしてバシャバシャっと水しぶきの上がる音が。そっちの方向へ顔を向けると、早速のヒットが! 誰のロッドにかかったのでしょうか?
約30センチ弱のバスを釣り上げたのは市川でした。お見事! 表層を狙った作戦が功を奏した様子です。
「やったー! 本日2匹目! 狙った通りの釣りができて最高に気持ちいいです」(市川)
2匹目を釣り上げた市川を追いつこうと、ロッドを握る手に力が入るふたり。真剣な眼差しで湖を見つめ、魚の動きを頭のなかで想像し、ルアーを操ります。
一方で市川は3匹目を釣ることで頭がいっぱい。よりよいポイントを見つけるべく、気づけば遠くのほうへと場所を移動していました。
千葉県にある高滝湖。都心から大して離れていないにもかかわらず、暑さが落ち着いていて、過ごしやすい空気が漂っていました。こうした自然の中にやって来ると、景色にレンズを向けたくなるものです。
1時間半ほど粘ったところで、ふたりは釣果を得ることができず。再びポイントを変えることになりました。