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体験を背負う。UX視点で生まれたバッグブランド、ホワイタージュの正体とその魅力。
What is WHITEÂGE?

体験を背負う。UX視点で生まれたバッグブランド、ホワイタージュの正体とその魅力。

このバッグはゲームチェンジャーになる予感がする。そう話すのは、これまでさまざまなブランドに携わり、マーケティングや営業、さらにはMDなど、幅広い領域から多角的にファッションに関わってきた小川圭司さん。彼は今シーズンより新たにローンチされるバッグブランド〈ホワイタージュ(WHITEÂGE)〉のデザイナーです。ブランドを紐解いてみると、ウェブディレクター&デザイナーといったもう一つの顔を活かしたUI/UXデザインや、体感重量を減らす新素材の採用など、気になるキーワードが盛りだくさん。〈ホワイタージュ〉とはいったい何なのか、その正体を小川さん本人に教えてもらいました。

  • Photo_Yuma Yoshitsugu
  • Text_Hisamoto Chikaraishi(S/T/D/Y inc.)
  • Edit_Naoya Tsuneshige

PROFILE

小川圭司

1976年生まれ、静岡県出身。〈コム デ ギャルソン〉に15年間在籍し、マーケティングや営業、MDの経験を積み、独立。複数のブランドを設立し、デザイン活動をスタート。ウェブデザイン事務所を設立し、ウェブディレクター、UI・UXデザイナー、エンジニアとして、クリエイティブとマーケティングの二つの領域から、ファッションブランドのブランド戦略とDX支援を行う。

「なぜなら、欲しいと思うガジェットバッグがないから」

─小川さんの経歴を教えてください。

小川:これまで〈コム デ ギャルソン〉に15年在籍し、さまざまなブランドで幅広い業務に従事していました。いま思えば、いろいろなことを経験させてもらいましたね。最初は販売スタッフからはじまり、その後本社への異動をきっかけに、S.A.S(フランスのコム デ ギャルソン社)のブランドを扱う新たに設立されたセクションで、マーケティングを当時の上司から学び、営業も行い、MD(マーチャンダイザー)も務めました。

S.A.Sブランドのセクションから営業部に異動後の担当ブランドも、〈トリコ(コム デ ギャルソン)〉、〈タオ(コム デ ギャルソン)〉、〈ビートルズ(コム デ ギャルソン)〉、最終的に〈(コム デ ギャルソン)オム オプリュス〉と〈コム デ ギャルソン コム デ ギャルソン〉など幅広く担当し、独立をしました。

─現在ウェブデザイナーやエンジニアの顔もお持ちですが、もともと知識があったんですか?

小川:マーケティングを行う業務の中にオンラインストアの組み立てやデザインも含まれていて、外部の方への発注能力を高めるために、まず自分も知識を身につけないといけないと思って包括的に学んでいました。プログラミングってものづくりに直結していて、職人的な性質はどこかファッションに通じると考えていて。

小川:もともと興味があったというのもありますが、プログラミングを勉強していく上で徐々にのめり込んでいきました。終わりというものがないので、今も仕事としてアウトプットする過程で遅延評価勉強法によって知識や技術をアップデートしながら、ウェブサイトのUI/UX(ユーザーインターフェース/ユーザーエクスペリエンス)デザイン、ディレクションに携わっているんです。

─自分の好きと仕事が循環しているんですね。独立はブランドを立ち上げるために?

小川:そうですね。MDやマーケティングから販売に繋げていくと、「自分でブランドをやってみたい」という興味が出てきて。〈コム デ ギャルソン〉デザイナーの川久保 玲さんは、ブランドや服のデザインだけではなく、販売方法や店舗の設計も徹底してこだわる人。そんな彼女の〈コム デ ギャルソン〉は、会社をデザインする会社ですよね。そのスピリッツの影響を受けているのかもしれません。

まずファッションブランド〈アンソロジー(ANTHOLOGIE)〉を立ち上げ、コレクションを発表しました。その〈アンソロジー〉からバッグのみを独立させた〈アンソロジー レプリカ(ANTHOLOGIE REPLICA)〉、IDタグやIDブレスレットを扱う〈インディペンデントフラワーズ(Independent Flowers & Co.)〉やバンダナに特化した〈ユース&エイジ エクスプローラー(youth&age explorer)〉など、自分の関心や興味に従って、特定のアイテムにフォーカスしたいろいろなブランドを手がけています。

それと並行して、外部のブランドのリブランディングや新規立ち上げにも携わるようになっていったんです。

─今季ローンチする〈ホワイタージュ〉を立ち上げた経緯を教えてください。

小川:バッグの小売り・販売をメインに、企画・生産も手掛ける「サックスバー(SAC’S BAR)」から声をかけていただき、新しいバッグのブランドを立ち上げるプロジェクトに参加しました。私自身、〈アンソロジー レプリカ〉でバッグをつくっていますが、すでに飽和した市場に参入するのは、お題として簡単なことではありませんでした。

私はどちらかというと自分がつくっているようなシンプルなバッグが好みで、でも自分がコレ! と思う、仕事で必要なノートPCや資料を携帯するガジェットバッグにはまだ出会えていませんでした。それなら、自分が欲しいと思えるものを追求しながら、現代のライフスタイルに沿った形で、使う目的やシチュエーションを絞ってフォーカスしていったほうが他と差別化ができるし、面白いものを生み出せる予感がしたんです。

INFORMATION

WHITEÂGE(東京デリカ 商品部)

03-3654-5343
公式オンラインストア
公式インスタグラム
※10月25日(水)より、公式オンラインストア、取り扱い店舗にて販売開始。

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