居心地がいいけど、どこか現実とはかけ離れた空間。


店内には〈ウールリッチ〉や〈ウールリッチ アウトドアレーベル〉の服に加えて、〈エメ レオン ドレ〉とタッグを組んだアウターも。¥103,400
温かみ、落ち着き、そして高揚感。店内にいると感じられるそうしたムードは、細かなデザインの集積によって成立しています。それはすべて鰤岡さんの頭の中で描かれていたもの。案内を一通り終えた頃、こんなことを語っていたのが印象的でした。
「ぼくは店の内装や、家のインテリアなどを手掛けていますが、家と違って店舗は振り切ったことができるんです。ストアデザインの魅力ってそういうところにあると思うんです。日常では感じられない何かがやっぱりあって、居心地がいいんだけど、どこか現実とはかけ離れた空間にしたいと心がけています。それが買い物をしているときの高揚感に繋がればいいですね」

鰤岡さんが着るのは40年代と90年代のハンティングジャケットをミックスしてつくられた一着。¥68,200
都会という無機質な景色の中にある自然。「ウールリッチ アウトドアレーベル」がつくった「自然の温もりと街との共存」を具体化した店は、贅沢な空間でありながら、気持ちをリセットできる場所のようにも感じます。最後に鰤岡さんに「お客さんにどんなことを感じてほしいですか?」と尋ねると、こんな答えが返ってきました。
「ここは店の広さに対して置いてある服の数が少なくて、ゆっくり見れるし、本当に贅沢な時間を過ごせると思います。いろんなところに全力投球したし、見えないところにもこだわったので、訪れたひとに五感で感じてもらって、家に帰ったときに『あの店、なんだかよかったな』って思ってもらえたら嬉しいですね」