【The Shirt Style By Brooks Brothers】ブルックス ブラザーズとシャツとわたし。Vol.3 馬場一馬 美容師

Supima Cotton Oxford Button Down Dress Shirt Regent Fit ¥19,000＋TAX

「自分自身のファッションはトラッドというよりも、もっとストリートっぽいラフなスタイルが好みです。ですが〈ブルックス ブラザーズ〉のボタンダウンシャツは定番ということもあり、古着屋で買ったものをちょこちょこ着ていたので馴染みがあります。それと自分にとって〈ブルックス ブラザーズ〉といったら紺ブレでしょうか。昔、ヘアショーのステージに立つときとか、ちょっとかしこまった格好をしたいときによく着ていましたね」

現在は青山の美容室「ICY」の共同オーナーでもある美容師の馬場一馬さん。美容師としての評価も然ることながら、かねてよりそのファッションにも大きな注目が集まる、スタイルアイコンとしても知られます。この日は〈ブルックス ブラザーズ〉の定番であるオックスフォード生地のボタンダウンシャツをメインに、馬場さんにとっての定番アイテムというイージーパンツを合わせたコーディネイト。ほどよい緩さのサイズバランスの妙に、馬場さんらしさが現れています。

ボタンダウンシャツは、あえて大きめのサイジングを選んだストリートライクの着こなし。

「最近の個人的な気分もあり、これまで身に着けていた小物やアクセサリーはさほど着けなくなりました。年齢を重ねていったことで、昔よりは削ぎ落とすことが出来るようになってきましたね。元々シンプルなものが好きでしたし、ちょうどいい具合に着地した感じです。いまはファッションを着飾るというのとは違った部分で、見せていけたらなって思っています」

「服をコーディネイトするときは、ブランドの意思や背景といったところに共通点を感じるもの同士を合わせて着るように意識しています。そういったことを気にせず自由に着るのももちろん良いのですが、個人的にそこは大事にしたい。自分にとって〈ブルックス ブラザーズ〉は、これまでブランドが培ってきた歴史や多くの定番アイテムをつくってきたという足跡も含めて、素直に格好良いなと思える存在。しっかり着たいなって思えるブランドです」

ウエストには仕事道具を詰め込んだシザーケースを。

200年以上に渡りアメリカントラディショナルというスタイルを貫き通す〈ブルックス ブラザーズ〉。自分たちのルーツを大切にしながらも、常に時流を汲み取り、高品質なアイテムを提供しているからこそ、そのユーザーの年齢層は幅が広い。親子二世代、三世代に渡って〈ブルックス ブラザーズ〉の愛用者という人たちも決して少なくありません。いつの時代になっても〈ブルックス ブラザーズ〉の店舗に行けば、変わらぬ定番であるアイテムの数々が我々を出迎えてくれるという安心感は一朝一夕には築けません。

仕事をするうえで、お客さんとのコミュニケーションを大事にしているという馬場さん。

「自分はこうやってずっと美容室に立っている人間なので、人との繋がりというものを大切にしたいと思っています。髪を切るために来て頂くんですけど、お客さんと毎月お互いにあったことを報告しあったりとか、それ以上のところで、ぼくに髪を切って欲しいって思ってもらえるような存在でいたいなって常に心がけていますね」

Photo_Shin Hamada
Text_Maruro Yamashita
Edit_Yosuke Ishii