ロサンゼルスはハリウッドのメルローズアベニューにて1976年に誕生した老舗セレクトショップ〈ロンハーマン〉。ロサンゼルスのリラックスしたカジュアルスタイルをベースにしながら、様々なトレンドを自分たちのスタイルとして取り入れ、ファッションだけでなくライフスタイルとして提案する同ショップにおいて、メンズのPRとして勤務する福本さん。彼が〈ブルックス ブラザーズ〉と出会ったのは高校生の頃だったといいます。
「家が町田だったんですけど、自分が学生の頃はまだ駅前周辺に古着屋が沢山あったんです。当時から古着は好きだったんですけど、ある日見つけたオックスフォード生地のボタンダウンシャツを購入したのが、自分にとって初めての〈ブルックス ブラザーズ〉でした。その印象が自分の中でとても強いので、いまでも自分にとってシャツといったらボタンダウンシャツなんですよね。今日はその頃と同じように、定番のボタンダウンシャツとデニムパンツという自分らしい格好です」
最初の出会いはあくまで偶然手に取ったということだが、他の多くの人々同様、〈ブルックス ブラザーズ〉というブランドのことを知れば知るほど、福本さんのブランドに対する気持ちは強まっていくことに。
「その頃の自分は、ブラックミュージックにハマり出していたこともあってアメリカのカルチャーに強く惹かれていたんです。そうすると自然と〈ブルックス ブラザーズ〉という存在と出会うとになり、ニューヨークで誕生したことや、アメリカのトラディショナルブランドの中でも、一番歴史のあるブランドだということなど、ブランドの背景を知ることで〈ブルックス ブラザーズ〉のことがもっと好きになっていきました。いまではセットアップも〈ブルックス ブラザーズ〉のものしか持っていません」
200年以上に渡り、ブランドとしてのスタイルを貫き通している〈ブルックス ブラザーズ〉。そのブランドの歴史や背景というところを重要視する日本のファッションユーザーにとって、〈ブルックス ブラザーズ〉のレガシーはとても魅力的で、多くの人を惹きつけています。現在では〈ロン ハーマン〉でも〈ブルックス ブラザーズ〉を取り扱っており、シャツやトラウザーズにジャケットなど、ブランドの根幹となる部分は勿論、〈ロン ハーマン〉別注アイテムなども取り揃えています。
「はじめてアメリカに行った時も、向こうの人たちがデニムにTシャツで、カシミアのニットかボタンダウンシャツを肩にかけてる、という格好だったんですよ。それがぼくの中で強く印象に残ってて。アメリカってやっぱりこういうスタイルなんだなって。着飾らない格好良さっていうんですかね、ぼくにとってはそれが一番。その為には、〈ブルックス ブラザーズ〉のボタンダウンシャツは欠かせないアイテムなんです」
PROFILE
1988年生まれ、神奈川県出身。学生の頃から好きだった古着やアメリカンカルチャーへの熱が高じて、恵比寿にあるアメカジの名店に入店。その後現職である「ロンハーマン」へ。PR職に従事し、リースや撮影など忙しい日々を送る。オフの日はサーフィンやキャンプ、釣りといったアウトドアアクティビティーを楽しみ、自然に触れながら汗を流す。
Photo_Shin Hamada
Text_Maruro Yamashita
Edit_Yosuke Ishii