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レンズやピントを排除してまで追い求めた究極の美しさ。赤木楠平が写真展「Kenko / 健光」で提示するものとは。

三寒四温という言葉の通り、気温が乱高下する今日この頃。空気が澄んだ夜の街は煌びやかなネオンの光がより一層美しく見えるから不思議です。

ここで紹介するのは、夜の街を捉えた写真作品「Kenko / 健光」。作者は写真の世界で活躍する赤木楠平さんです。

まずは赤木さんの説明からはじめたいと思います。

1977年生まれの赤木さんは、「日本大学芸術学部写真学科」を卒業後に渡英。2008年の帰国後から写真家としての活動を本格的にスタートし、13年にポーランドを拠点とする写真家集団「Czulosc(感度)」に初の外国人メンバーとして参加。既存の考えに捉われないやり方で、写真という媒体を追求し続けています。

あのカルト的人気を誇った雑誌『DUNE』の編集長だった林文浩さんも評価した逸材です。

代表作「Kenko / 健光」は写真というよりもミニマルアートのように見えますが、実はこちら写真の生命線ともいえるレンズをカメラから外してシャッターを切るといいます。

赤木さんは以下のように説明します。

健光とは、健全であり、健康な光であり、それは美しいもの、醜いもの全て込みのレイヤーであり、全部をさらけだした無添加の野性的なものです。またそこには撮影という人為的な意思も必要ないと定義付けしたうえで、レンズやピントといった作為的なものごとを排除し、可能な限り夜の街の発光をそのままの光を写し取りたかったのです。日々の生活の中にARTを “用美” として浸透させ、この独自に編み出した写真 “kenko” を都会に住む人々のオアシスに、そして東京のこれからの新しい民芸品としたい。

この文章を読むと、彼が写真家というよりも、アーティストのような考えを持つことが分かると思います。

作品を生で見たいと思った方は、2月22日(水)から東京・渋谷のギャラリー「Studio 4N east & west」で行われる写真展に足を運んでみてください。

ここでは4万点に及ぶという「Kenko / 健光」シリーズの作品の中から厳選した未発表のものと新作を展示。初日の22日は19時から21時まで同じ場所でレセプションパーティが行われます。

赤木さんが追い求める究極の美の世界、それが「Kenko / 健光」なのかもしれません。訪れれば他のフォトエキシビジョンとは異なる体験ができるはずです。

INFORMATION

赤木楠平 写真展「Kenko / 健光」

会期:2月22日(水)〜26日(日)
時間:13:00〜19:00
レセプションパーティ:2月22日(水)19:00〜21:00
インスタグラム:@by_nampei_akaki @studio__4n

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