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保見団地は永遠に。写真家、名越啓介が新たに刻んだ団地の、そして家族のかたち。

愛知県豊田市に存在する、南米出身者が多く住む「保見団地」。

フイナムではお馴染みの写真家、名越啓介が実際にここに住みながら撮影した作品群は、2016年に写真集『Familia 保見団地』にまとめられました。

写真家・名越啓介の新作「Familia」に見る、 極めて特異な作家性とは。 同胞である写真家・山谷佑介と語らった、 在りし日のひとときを完全再現。

2023年1月に劇場公開された役所広司が主演の映画『ファミリア』は、この写真集がモチーフとなっています。

今回、東京・馬喰町のアートギャラリー「KKAG(Kiyoyuki Kuwabara Accounting Gallery)」にて、名越啓介写真展「Familia 0565」が開催されます。

本展では、映画『ファミリア」のインスピレーションとなった写真集『Familia』掲載分、そして最新の未発表作品も含めて、約35点が展示されます。

名越啓介のなかで、いまも「保見団地」は『Familia』は続いているのです。

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2014年の初夏、保見団地に住む事を決めた。

2013年の大晦日の夜に初めて団地を訪れ、ポルトガル語を話す多国籍な顔つきの14.15歳の少年達を撮影した時に、懐かしさを感じた事を憶えている。

あれから8年の月日が流れた。

2018年に写真集の完成を境に団地から離れたがその後も団地に足を運んだ。

2021年に団地に訪れた際に団地の仲間と再会した。

結婚した人、ラッパーになった人。子供を産んだ人。

ブラジルに帰った人、行方不明になった人。

新しく団地に来た人。

久しぶりの再会に団地から離れた自分に対して、何もなかった様に彼等は明るく受け入れてくれた。

日本とブラジル、どちらにも帰属できなくとも保見で育った仲間達は

みんなこの団地が家である。

自分もまた団地という大きな家族の一員である事に今も変わりはない。

今現在約4000人の南米系の移民がこの保見団地に暮らしている。

名越啓介

INFORMATION

名越啓介写真展「Familia 0565」

期間:4月12日(水)〜4月29日(土・祝)
時間:15:00〜21:00(日・月・火 休廊)
入場:無料
※最終日4月29日(土・祝)は18 時閉館

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