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池田尚輝スタイリストハッスルにて坂井達志に師事。'05年渡米。帰国後現在はファッションを中心として様々なフィールドで活動。www.naokiikeda.com

A STYLIST JOURNAL

池田尚輝
スタイリスト

ハッスルにて坂井達志に師事。'05年渡米。帰国後現在はファッションを中心として様々なフィールドで活動。
www.naokiikeda.com

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Utsuwa-GW

2010.05.06

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焼き物、器が面白いです。

国立新美術館で開催中のルーシー・リー展は250点も
の作品が集まってかなり見応えあり。

volcanic glazeという独特な手法は、製作された60-70年代当時、大いに画期的で、恐ら

く斬新に思われたであろう雰囲気満点。それでいて力強さと静謐さが共存し、品の良さが

漂う所が彼女の作品の大きな魅力のひとつ。Adam Silverman氏の作品にも共通点を感じ

られるかも。日本の民藝運動にも大きな影響を与えたバーナード・リーチから送られたと

いう李朝時代の大きな甕が展示されていたが、以前知った話では、大きな甕は、冷蔵庫も

なく、輸送手段も今のように発達していなかった時代、保存食として1ヶ月分の漬物など

を貯蔵しておくための生活用品だったそうです。大物はインパクトもあるけれど、そうい

った実用を知ると、また面白い。

展示全作品がガラスケース入りなのが、やや残念、ではあった。

その点、Casa Brutus5月号の器特

集、フードコーディネーターの長尾智子さんがルーシー・リーの代表的な器に料理を盛り

つける記事はとても面白く感じた。他のページもすごく楽しい一冊。

写真は本文とは直接関係ないけど、鎌倉のもやい工藝で購入した島根の永見克久さんの深

皿。落ち着いた黄色とシンプルな形が美しい。こういった民藝派の作家さんと、ルーシ

ー・リーにもどこか共通した雰囲気を感じるのは、どちらも李朝などの古陶磁からの影響

があるからなんだろうか。

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