芸術家 yoshi47さん
PROFILE
1981年、岐阜県生まれ、愛知県育ち。アーティスト&クリエイター集団〈81バスターズ〉の一員。16歳でブレイクダンスをはじめ、同時期にグラフィティのキャリアをスタート。20歳でカリフォルニアに渡り、ライヴペイントや個展などのアート活動を展開。帰国後も制作を続け、国内外で注目を浴びる。サーフィンが趣味で、週に最低2回は海へ赴く。
Instagram:@yoshi_47
ー はじめて〈ヴァンズ〉を履いたときのことを覚えている?
ぼくの場合、他のひとより少し遅いかも。24歳のころ、サンフランシスコでアート活動と並行してメッセンジャーとして動いていました。ローカルのシューズショップがスポンサーになってくれていて、店頭に並んでいるシューズのなかから好きな一足をプレゼントしてくれたんですよ。そのときに選んだのが〈ヴァンズ〉の「SLIP-ON」。漕いでいてもペダルから滑らず、履きやすかったことを覚えています。
ー 〈ヴァンズ〉の魅力とは?
シンプルなデザインのモデルが多いところ。ぼくはシンプルなコーディネートが好きなので合わせやすいです。あと、〈ヴァンズ〉を履いているひとの足元を見ると、それぞれ消耗する部分が違うので、その人のスタイルが分かります。ストリートのリアルを感じられるシューズです。
ー カスタマイズデザインのポイントは?
いつも描いているデザインを反映させたので、ぼくのアート論になってしまいますが……。昔、「才能がないひとは色を多用する」って言葉を聞いたことがあります。だから数年前、色の限界を探るために、暴力的だったり、狂気を感じたりするキャラクターをカラフルに仕上げた作品を展示する個展を実験的に開催しました。すると、来場してくれた女の子は「かわいい!」って言ってくれて。それがおもしろくてシリーズとして続けていましたが、サーフィンをはじめてから考え方が変わりました。見る人を色で騙すような作品じゃなくて、シンプルに楽しさを感じる作品を制作したい、と。それ以来、かわいらしさのある明るいデザインを描くようになりました。それがデザインのポイントです。
ー 優勝賞金25,000ドルの使い道はどうする?
アトリエに投資したいです。最近は、木工の作品を作ってみたいと思っているので、機材が欲しいですね。
ー 自身の活動において、何からインスピレーションを受けていますか?
サーフィンです。それがなかったら、自分の中に溜まったフラストレーションをどうやって消化していいのか分からないくらい。海に入ってから制作をはじめると、モヤモヤした気持ちが一切ない状態で自分らしく筆を進めることができます。
ー 今後の活動を教えてください。
まだ実現できるか分かりませんが、名古屋をアートの街にするべく動いています。名古屋を拠点に全国で展開している企業の社長たちと手を組んで、アートをキーワードにした事業を計画しているところです。美術館やギャラリーではなくアートが点在している街を作り、“最も訪れたくない街” ワースト1位に、2回連続で選ばれてしまった名古屋の悪い印象を払拭したいと考えています。ストリートアートで街を活性化する計画が具体化されてきているので、ぼく自身も楽しみです。