衣食住！ 2020年夏いま欲しいモノ・カタログ。25選

〈エルメス〉の定番中の定番といえばカレ。この90×90センチのシルク素材のスカーフはうっとりするほど滑らかな手触りと、多種多様なデザインが長らくファッションに敏感な女性たちを虜にしてきました。メンズのモノもあったらなぁ…なんてお思いの男性諸君に朗報です。写真は「セ・ラ・フェット」と名付けられたメンズ仕様の一枚で、表裏に同じ柄を異なる色でプリントしたリバーシブル仕様。描かれているのはなんと馬にまたがる骸骨の緻密なイラストです。これは〈エルメス〉を代表するモチーフを再解釈したもので、どこか名作アニメのクライマックスのようなファンタジックな世界を感じさせる仕上がり。このイラストを手がけたのは意外や意外にも日本人デザイナー。これまでも数々のカレを手がけてきた野村大輔さんです。〈エルメス〉の2020年のテーマは “イノベーション”。両面に細かいプリントを寸分違わずあしらうという、まさにメゾンの技術力の高さを伺い知る一枚になりました。

〈プラダ〉のエポックメイキングなアイテムのひとつにナイロンのバックパックがあります。光沢感のある滑るようなあの素材には高級感があり、ロゴが刻印されたメタルのバックルと相まってどこかSUVのクルマのような雰囲気。そのパワフルな性能は折り紙つきで、上蓋がついたメインポケットの他に大ぶりな外付けポケットも搭載、どんなシーンもものともしない千両役者っぷりです。いまではそのバリエーションも続々リリースされ、勢いは止まることを知りません。そして今回、大きなポテンシャルを秘めたサンダルがリリースされました。特徴はバックパックと同じメタルのバックル＆ナイロンストラップを使っているところにあり、ディテールにさり気なくあしらわれたカーフレザーが品の良さを演出。毎年、熾烈な競争を繰り広げるスポーツサンダルの世界とは一線を画す、ラグジュアリーなモノに仕上がっています。普段使いはもちろん、オフロードもへっちゃらな頼もしすぎる一足です。

クリエイティブ ディレクターにジョナサン・アンダーソンが就任後、〈ロエベ〉の新定番に二段飛びくらいの勢いで駆け上がったバスケットバッグ。この昔懐かしい雰囲気漂う一品は、南国のリゾートやスーパーマーケットにありそうなソレとはもちろん違います。天然のヤシの葉を手作業で一つひとつ編み上げたボディに、〈ロエベ〉ならではのカーフスキンのパッチとハンドルを合わせるという離れ業。しかも、ハンドルは好きな長さに調整できるようにつくられ、手持ちと肩掛けの2wayで持てるように工夫されています。サイズはA4のモノが難なく入るこちらのミディアム（W40×H16.5×D16センチ）に加えて、スモール＆ラージもスタンバイ。ちゃんとマチがあるからアレコレ気にせず荷物を入れることができるんです。実はこの天然素材を使ったバッグは他にもあり、ラフィア、アガベ、サイザルなど、写真ではご紹介できませんが、これらもなかなか洒落ているのでチェックしてみて下さい。時代の空気に合わせて、エスニックなモノを上手く料理するジョナサンならではの名作、おひとついかがでしょうか。